連載:第84回 IT・インターネット
建設業界のDX、「コスト削減」が主目的で「新規事業創出」「収益機会増大」には至らず
日本経済団体連合会の後援を受けて「世界でも類を見ない建設DXセミナー」をArentが開催。そこに参加した152社・419人に対して“建設業界におけるDXの実態”に関するアンケートを実施しました。その結果「人材不足」が大きな障壁となっていることが判明しました。
建設業界のDXの実施状況、その目的、懸念点など
まず「DX推進状況」について聞くと、「実施中」51%が最も多く、「実施済み」7%、「試用期間中」11%と合わせるとほぼ7割の企業が着手しています。「特に検討していない」3%という企業も残っていますが、今後DX拡大は業界として確実な方向性でしょう。
「DX推進の目的や位置付け」については、「コスト削減・業務効率化」30%が最も多く、「顧客や市場の変化への対応」19%、「データ分析」15%がそれに続きます。ただし経済産業省は「DXは新規事業の創出や収益機会の増大を目指すべき」としており、各企業はまだまだその役割を果たせていないようです。
そこで「DX推進における懸念点や障壁」を聞くと、「人材不足」23%、「組織文化の問題」20%、「技術的な課題」15%、「ノウハウの属人化」13%などが上位となりました。予算的な問題以上に人的・組織的な障壁が厳しいようです。
具体的に「DX人材の状況」を聞くと、「社内に十分なDXスキルを持つ人材が存在している」はわずか12%、「外部からDX人材を入れている」も11%にとどまっており、残る77%の企業が「人材不足」と回答しています。社内の人材を育てるか、外部企業をパートナーとするか、選択に迫られるタイミングは近いと考えられます。
調査方法
調査期間:2024年4月17日
調査対象:「世界でも類を見ない建設DXセミナー」参加企業(設計事務所、施工会社、維持管理会社など)
調査人数:152社、419人
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000063436.html
https://note.com/arent3d/n/nf203a2d57ca7
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