新型コロナウイルス感染症（Covid-19)　が消費者に与える影響調査 - 日本/欧州比較

BizHint 編集部 2020年3月13日(金)掲載

2019年11月に中国武漢市にて発生が確認された新型コロナウイルス感染症（Covid-19)は、今や世界中を脅かすウイルスとして人々の様々な生活に影響を与えています。最近のニュースでは、無観客試合になるスポーツイベントやいろいろなイベントが中止となるほど、世界的なイベントにも影響を及ぼしています。はたして今回のCovid-19の発生は、世界の消費者の生活にどう影響しているのでしょうか？Syno Japan株式会社（本社：神奈川県鎌倉市、代表取締役：長野草児）は、グローバル50か国を対象とした一般消費者インターネット調査「Synoグローバルオムニバス」を利用し、日本、フランス、スウェーデン、フィンランドに住む18歳以上の男女に対し新型コロナウイルス感染症（Covid-19)に関する意識調査を実施しました。

欧州諸国に比べて日々のニュースへの関心度が高い日本

まず、新型コロナウイルス感染症（Covid-19)の発生についての報道を追っていますか？と質問したところ、「毎日追っています」という回答は日本が他の国に比べて高い結果となりました。また、「ニュースを追っていない」、「ニュースを知らない」という回答は少なく、世界的に関心度が高い結果となりました。

約３割が旅行計画を変更した日本人とあまり気にしない欧州人

そんな世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症（Covid-19)は、はたして旅行を計画していた人へどれくらいの影響があるのでしょう？この先6か月の旅行計画への影響について質問したところ、日本人の国内旅行については大きな影響があるものの、日本人の海外旅行や、欧州人の旅行については〜5%の影響にとどまっています。

パニック買いは日本だけか？購入習慣への影響

最近、「店にマスクや消毒液がない」という報道を見た方もいらっしゃるでしょうが、多くの店でマスクや消毒液が不足しています。果たしてそれは日本だけなのか？それとも世界で起こっている事なのか？それを調査する為にまず、「新型コロナウイルス感染症（Covid-19）の発生はあなたの購入習慣に影響しましたか？」と調査したところ、こちらも日本が一番の影響があり約４０％の日本人が、影響があったと回答しました。調査を実施した他3国、スウェーデン、フランス、フィンランドはそれぞれ１５％以下の人が、影響があったと回答しています。

さらに上記の質問を性別分けして分析してみました。はたして男性と女性で購入習慣の変化の差はあるのか？調査結果は、国により差が出るという興味深い結果が出ました。

まず日本では、多く買われたマスクと消毒液、男性も１５％から２０％の増加率ではありますが、女性はその上を行き２０％から２５％の増加率となっています。

フランスでは、増加率が５％以下と低い数字ではありますが、大きな男女間の差はありませんでした。

フィンランドも、増加率が5％以下と低いですが、フィンランド人女性の消毒液の購買の増加率が５％を超え、男性よりも多い増加率となっています。

興味深い結果が出たのはスウェーデン。　全体的に他のヨーロッパの国々と同様に増加率は５％ほどなのですが、スウェーデン人女性の消毒液の購買増加率が約１０％、男性が約５％なのに対して、スウェーデン人男性の食料品の購買率が約８％、女性が約３％と緊急時に求める物の違いが出ました。良い衛生状態を求めるのか、十分な食料を求めるのか、興味深い考え方の違いでした。

そして、購入習慣が変わっていないと回答した日本人の一般的な理由としては、マスクや手の消毒液がすでに売り切れになっていたからとう回答でした。