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連載:第5回 補助金・助成金 よもやま話

人手不足対策は、高齢者の戦力化で乗り切ろう ベテラン活用で顧客満足度もアップ!

Logo markBizHint 編集部 2020年1月29日(水)掲載
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これまで、ベテラン従業員さんが活躍されている職場向けの助成金についてご案内してきましたが、今回は、もう少し具体的に「手間暇かけて準備したのに支給されないなんて・・・。」「計画は提出したけどいったいどんなことを実行したらよいのか?」などの疑問にお答えしていきたいと思います。ぜひ、自社の現状と照らし合わせて検討をしてみてください。

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1.絶対に守らないといけないこと

(1)補助金と助成金の違い

 みなさま、補助金と助成金の違いについてご存じでしょうか?いろんな社長さんからの相談に対応していると意外とみなさんこの違いをご存じないようです。せっかくの機会なので、覚えていただければ、いろいろな施策の内容も理解しやすくなると思います。

 補助金は、主に経済産業省の管轄で、税金を財源としています。税金を投入し、頑張る中小企業を支援し、日本経済を活性化することを目的としています。ですから、公募期間が期首に偏っていたり、税金に余裕があったり、補正予算が組まれたりすると、二次募集が発生するのです。公募期間が限定的なことは、非常に不便を感じるところですが、このような背景があることがわかれば、やむ得をないと思えるのではないでしょうか?

 一方で助成金は、厚生労働省の管轄で、労働者の安定雇用や環境改善、能力開発を目的に失業保険を財源としています。ですから、環境整備が負担となりがちな中小企業に手厚く、かつ生産性が高く今後の成長が期待される企業に手厚い仕組みになっています。

 いかがでしょうか?少しは、これまでの疑問が晴れたでしょうか?

(2)絶対に守らないといけないこと

  • 雇用保険の適用事業所の事業主であること
     先ほどお伝えしたように助成金の原資は、雇用保険です。ですから、保険に加入していない事 業者や労働者がその恩恵にあやかることはできません。

  • 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の第8条、第9条第1項の規定と異なる定めをしていないこと。
     この項目では、60歳以上を定年として定めていることと、65歳以上の定年した労働者や希望 者全員を65歳までの継続雇用することを制度として定めていることが規定されています。 人出不足の昨今ですから、実質的にはこのような状態にある事業所は多いのではないでしょうか?それを制度化し明文化することになります。これらの規定には経過措置があります。詳しくは 厚生労働省のホームページで確認してください。

【厚生労働省HP】 https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kourei2/qa/#Q1-1

  • 審査に必要な書類等を整備・保管している事業主であること。

  • 審査に必要な書類等を独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の求めに応じ提出 又は提示する、実地調査に協力する等、審査に協力する事業主であること。 当たり前のことですね。書類の整備保管がなければ審査ができません。

2.支給申請の流れ

 65歳超継続雇用促進コースでは、計画書の提出及び認定(①~⑥)手続きはありません。 事業所の現況確認(③、⑨)は機構が必要と判断する場合に実施されます。

3.「支給を受けられない条件」とは?

 詳しくは、申請の際に確認が必要ですが、大まかにいうと次の通り

  • 過去に不正受給により、不支給決定や支給の取り消しを受けたことがあり、その後3~5年間 経過していない事業者。
  • 過去3~5年以内に助成金の不正受給に関与した役員などがいる事業主。
  • 過去に労働保険料を納付していない事業主。
  • 過去に労働関係法令違反を行ったことのある事業主。
  • 性風俗関連事業など一部の業種業態。
  • 暴力団との関わりのある事業主。
  • 破壊活動防止法に抵触する事業主。
  • 支給申請日や支給決定日に倒産している事業主。
  • 審査に協力できる事業主、不正受給が発覚した場合に事業主名の公開に同意しない事業主。
    などその他、一部の特別な法人についても対象外です。

4.働きやすい職場環境整備「高年齢者雇用管理措置」とは?

(1)職業能力の開発及び向上の為の教育訓練の実施

  • 業務に関連のある資格取得講座の受講
  • ベテラン従業員の知識や経験を伝えるための各種講習受講(指導力向上セミナーなど)

(2)作業施設・方法の改善

  • ベテラン従業員の肉体的負担を軽減するための機械設備の導入
     (ベルトコンベアやリフトなど)

(3)健康管理・安全衛生の配慮

  • 人間ドック受診制度の導入
  • 体力の低下を考慮し、身体的負担の少ない部門への配置転換

(4)職域の拡大

  • 建設作業現場に立ち入りができなくても、管理業務者として設定し、常用型派遣社員として 職域を拡げ、他社に派遣した。

(5)知識、経験などを活用できる配置、処遇の推進

  • 若手とベテラン従業員のペア就労を設定し、ベテラン従業員の技能伝承を図る。また、能力 のあるベテラン従業員に対して指導員制度を運用し、専門職に配置する。

(6)賃金体系の見直し

  • 高い技能を持つ従業員を指導の専門職員として、研修センターなどで若手従業員に対して 技術指導を行い、指導手当を新設する。

(7)勤務時間制度の弾力化

  • 体力の低下や健康状態を理由とする本人からの希望に対して、短時間勤務や隔日出勤な ど勤務時間制度の弾力化を規定として整備・運用する。

5.生産性要件による割増とはどうしたら受けられますか?

 生産性要件による助成金の割増は、事業主が、次の方法で計算した「生産性要件」を満たしている場合に受けることができます。業績が上向いている事業主は、確認しておくべきです。

生産性の計算式
生産性 =  付加価値  ÷  雇用保険被保険者数

 この式からもわかるように生産性とは、一人当たりの付加価値額のことを指しています。 法律では次のように定義されています。

付加価値=営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃借料+租税公課

 つまり、営業利益が増加していなくても設備投資をしていたり、人出不足解消のために昇給していたり、人件費が上昇していてもクリアできることになります。具体的には、助成金の支給申請を行う直近の会計年度における「生産性」が、3事業年度前に比べて付加価値で6%以上伸びていること。が条件となっています。
 また、金融機関から「事業性評価」を得ている事業所であれば、付加価値の伸びは1%以上(6%未満)でも助成金の割増条件を満たしていることとみなされます。

 この「事業性評価」とは、市場での成長性、競争優位性、事業特性及び経営資源・強み等について、与信取引等のある金融機関が評価した意見のことです。つまり「今はまだ結果が出ていないけれど、経営状態がよく、今後の成長が見込まれる企業」である、と金融機関のお墨付きをいただけている状態と言えるでしょう。

5.まとめ

 いかがでしたでしょうか?

 今回は、助成金の支給を受けるための具体的な取り組みについて、事例をあげながらご説明いたしました。高齢者に対する施策も幅が広く、「すでに取り組んでいる」というようなものもあったので社ないでしょうか?

 このような助成金を活用することで、さらに働きやすい職場環境整備を進めることができるのではないでしょうか?そして、地方を明るく元気にする企業へと成長発展していただければ幸いです。

(執筆)
株式会社プロデューサー・ハウス
山本哲也
中小企業診断士

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