連載:第9回 人事は、どうあるべきか?
採用が強い会社には「執着心」の強い人事がいる【採用強者の流儀・freee栗林由季さん】
クラウド会計ソフトで存在感を誇るfreee株式会社(以下freee)。ここ数年で500名以上メンバーが増えていますが、その影には人事として採用業務を牽引している栗林由季さんの存在があります。採用のプロフェッショナルである河合聡一郎さんが聞き手となり、どうやってfreeeは採用に強い会社になったのか。そして、freeeの採用がどのように変化してきたのかを伺いました。本記事は、2019年3月12日に行われた採用に強い会社のノウハウが学べるセミナー「採用強者の流儀」における栗林由季さんの登壇講演をベースに構成しています。
河合聡一郎さん(以下、河合): freee(フリー)さんの社員数は現在、何名いらっしゃいますか?
栗林由季さん(以下、栗林): 現在は500名強です。私がfreeeに入った2014年当時は約20名程度。そこから約5年で急速に拡大していきました。
河合: すごい拡大速度ですね。聞けば、もともと、栗林さんは営業畑のご出身でしたよね? バックグラウンドが違うなかで採用に携わるのは、事業の成長や変化のスピードがとても早い中で、色々な試行錯誤もあったかと思いますが、当初の採用は何から取り組んだんですか?
栗林: さまざまな採用活動を行ってきました。採用ナビサイトを活用した一般的な採用も行いましたが、 当時のfreeeは圧倒的に知名度の低いベンチャー企業。採用したい方からの応募は全然集まらず、選考辞退も多くありました。
私は前職の大手企業で短いながらも採用業務を経験していました。当時の採用業務はエージェントから送られてくる大量のレジュメから「どの人と会うか」を決める見極めの業務が主でしたが、freeeではそもそも応募が集まらないので見える景色が違ったのです。そこで、「母集団が集まらないなら自分たちで見つけにいこう」と、結構早い段階でダイレクトリクルーティングやリファラル採用を取り入れました。
ただ、「取り入れた」というと聞こえがいいですが、結局は採用媒体にもエージェントにもほぼ頼れず、やらざるを得なかった部分も大きいです。ポジティブに考えると「私たちから会いたい人にダイレクトに会える」、そして「他社と競わなくていい」という2つ大きなメリットがあったと思います。
河合: 伝統的な大手企業では会社自体の知名度があるので採用サイトに求人を出して「待ち」でも、なんとか採用できる側面はあります。 一方で知名度の低いベンチャー企業や中小企業は自社の置かれている状況を把握した上で都度、別の戦略を取らないと、採用はできません よね。
ダイレクトリクルーティングのポイントは「時間をかけること」
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バックナンバー (10)
人事は、どうあるべきか?
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