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連載:第32回 IT・SaaSとの付き合い方

「エンゲージメントを高めたい組織」のツール選びで不可欠な視点。26の比較項目とNG条件

BizHint 編集部 2024年7月9日(火)掲載
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旧来から阿吽の呼吸で動いていた組織が、事業規模拡大・事業拠点の増加により、いつの間にかぎくしゃくした空気に覆われてしまっている…。そんな課題を抱えていたのが、60年以上前に高知で創業し、昨今全国に事業を拡大している株式会社オアシス・イラボレーションです。ビルの解体事業などを手掛ける同社では、その問題の原因を「コミュニケーション」と捉え解決を図るものの、なかなかうまくいきません。そして暗中模索の中で辿り着いたのが『エンゲージメント』という視点。社員の帰属意識や仲間意識、会社と社員の関係性の改善に乗り出します。そのために進めた「エンゲージメントを高められるツール・仕組み」探しの経緯について聞きました。

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問題はコミュニケーションではなく「組織力」だった。

【お話を伺った方】
株式会社オアシス・イラボレーション
社長室 室長 吉川 幹太 さん

※記事中の内容は、2024年5月現在のものです。

――貴社では「組織のエンゲージメントを高める」という目的のために、最終的にTUNAGというサービスを導入されました。そこに至る経緯や課題感について教えてください。

吉川幹太さん(以下、吉川): 当社は昭和35年に高知県で創業した会社です。ビルなどの解体からスタートして事業を拡大。2017年には東京へ進出し、その後大阪、岡山などへ拠点を展開していきました。その間、50名程度だった従業員も150名ほどへと増加しました。

もともとは高知の小さな会社でしたから、組織文化としては「社長と、それ以外の従業員」というわかりやすい構造。社長が旗を振り、その背中に引っ張られて従業員が仕事を進める形です。組織はそれこそ、阿吽の呼吸で回っていました。

しかし事業拡大に伴い、社長は東京へ。拠点も複数になり、各地で新入社員も増加。従業員の意識や人間関係は自然と希薄になっていきました。 旧来のように、阿吽の呼吸で仕事をすることができなくなったのです。

物理的に距離があり、また顔も人となりもわからない相手と一緒に仕事をする。当社の従業員はこれに苦戦しました。同じ会社なのに、まるで別の会社の人と仕事をするような状態に陥りました。

――具体的には、どのような弊害が見られたのでしょうか?

吉川: まずはスピードです。以前はそれこそ、細かいことまで伝えなくても仕事が回っていたものが、回らなくなりました。お互いの仕事もわからないので、双方が先回りして動くようなこともない。言わないと動かない、言っても動かない、さらには言わない…。いつもどこかで、何かが引っかかっていました。

現場の声としては「融通が利かない」は多く上がってきていましたね。特にお金関係。経理部門が高知にあるので、小口現金のやり取りに手間がかかったり、必要なものがすぐに調達できなかったりと、どうしてもタイムラグが生じるのです。

お互いにちょっと話せば済むことだったり、双方の立場をわかりあえていれば「仕方ないね」で済むことでも、すれ違いやぎくしゃくの原因になっていました。

――コミュニケーションがうまく取れていないわけですね。

吉川: 目に見える現象としてはその通りでしたし、実際にそう考えていました。

組織規模の拡大に合わせ、2021年に、社内コミュニケーションを円滑にするためにSlackを導入しました。そして「うまくコミュニケーションを取るためのルール」を定めたり、相互理解を図る働きかけなどを行ったのですが、一向に改善しませんでした。

そのうち、 「たしかにコミュニケーションはうまく取れていないが、問題の本質はそれそのものではないのではないか?」 と思うようになりました。

というのも私自身、スポーツの経験から、より良い組織やチームを目指したいという思いが強くあったのですが、そうした視点で自社の組織を見たときに思ったのは 「組織力がない」 ということ。

旗を振っても誰もそれを見ていないし、みんな自分のことで精一杯。だから、コミュニケーション云々ではなく「組織力」を高める必要がある、と考えるようになりました。

自社の組織力を高めるもの=エンゲージメント。

――「組織力」を高める、というのは具体的には?

吉川: 最初は漠然としたもので、その正体はわかりませんでした。これを社長に話すと、社長もはっきり言語化はできていないものの、 コミュニケーションの問題ではない、何かモヤモヤしたものが組織を覆っている…という感覚 を持っていたようでした。

ここで社長と「組織力を高める」ということが、経営課題であるという共通認識を持ちました。まだそのときは「エンゲージメント」という言葉に辿り着いてはいなかったのですが。

――「エンゲージメント」という言葉にはどうやって?

吉川: 「組織力を高める」という漠然とした課題を解決するために、いろいろなセミナーやウェビナーに参加し、また組織コンサルティングや経営者の方にお話を伺いました。その中で、 当社の組織力を高めるために必要なものが「エンゲージメント」と呼ばれるものだということに辿り着きました。

そして、組織のエンゲージメントを高めるために何をすればいいか?を考えたときに、 その一つの手段として、組織内の情報伝達・情報共有・相互理解のインフラが必要であるという考えに至りました。

「顔が見えない相手と、組織内で業務連絡のやり取りができればいい」ということなら、Slackでも良かったのかもしれません。しかし 当社の場合は組織文化として「お互いの顔や人となりが見えるコミュニケーション」「皆が同じ方向を向くための仕掛け」が必要でした。

ですので、当時導入していたSlackでは、当社はその目的を達成することができなかったと理解しました。そこから新たに「エンゲージメントを高めるインフラ」を探すことを始めました。

比較表を作りながら検討。比較項目は20以上。

――「エンゲージメントを高めるインフラ探し」。何から始めましたか?

吉川: まず、情報共有やコミュニケーション、業務進行におけるインフラについて、社内で弊害となっていることを洗い出しました。当社の場合、その大きな原因の一つが様々なツールが点在していたこと。勤怠やチャット、お客様との連絡など様々なツールがあり、従業員の8割を占める解体現場の作業者は特に疲弊、困惑していました。

こうした背景もあり、まず「ほしい機能」を整理しました。その上で、できるだけ多くの機能を集約できるツールを探し始めました。

とはいえ、私はこうした分野はまったくの未経験。 ほしい機能に少しでも関連するものは資料請求をして、何十社と情報を集め、直接話を聞いていきました。 検索をしたり、比較サイトを使ったりしましたね。

――そうした情報を集めて、どう比較・検討されていったのでしょうか?

吉川: わかりやすいもので言えば「比較表」です。各ツールの営業担当者から話を聞いては、比較項目を作って表を埋めていきました。「日報」「チャット」「経費申請」など全26項目になりましたね。

もちろん、資料を見たり説明を聞いたりした段階で、当社の課題意識と合わないものは選択肢から外していくので、すべてのツールを比較表に記入したわけではありません。比較表には5つくらいが残りました。

ちなみに「比較」という意味では、各ツールの資料の中にも他のサービスとの比較表がありました。ただこれは、 それぞれのツールごとに比較されている項目も違えば、その基準もバラバラ。あくまで当社視点で、当社が必要な項目を比較することが必要でした。それをするには、やはり直接話を聞くのが早かったですね。

以下が、比較項目です。

【比較表の項目】
・投稿・閲覧・整理・検索が可能
・画像・動画・文書のプレビュー表示
・スコアで貢献度を可視化
・匿名可否
・業務のタスク管理 / To Do リスト
・社長メッセージ
・組織/社員プロフィール
・業務マニュアル
・動画マニュアル
・社内制度紹介
・他社アプリ連携
・アイデアBox
・業界ニュース
・タイムライン
・日報
・チャット
・改善提案
・サンクスメッセージ
・経費申請
・出張申請
・稟議書/ワークフロー
・スケジュール
・メール
・勤怠管理
・その他
・初期費用、月額費用、オプション費用

ツールの比較検討を通じて、将来の組織課題を先取りできた。

――比較・検討をしていく中での、気付きはありましたか?

吉川: まずは 「解決すべき課題、ゴールを見失わない」 ことでしょうか。というのも、多くのツールと出会い、またベンダーのお話を伺っていると、それぞれ多様な機能やメリットがあり、目移りすることがありました。

ですので「組織力を高める。自社のエンゲージメントを高めることに繋がるか?」というゴールへの意識はしっかり持ち続けていました。

そして、 提案を受けることで「将来の組織課題が先取りできる」ということは大きな気づき でした。これもたくさんのツールの話を聞いて感じたのですが、「組織が大きくなっていくと、将来こういうことが課題になるんだな」ということがわかるようになりました。

世にある様々なツールは、それこそ様々な組織課題を解決するために提供されています。当社よりも先を行っている組織が必要とするツールも当然あるわけです。

私は経営に携わる立場でもありますので、例えば5年先くらいのことまでは考えて検討を進めます。ベンダー側のお話は、もっと組織が大きくなったときに発生する問題を事前に教えていただいているような感覚で聞き、とりあえずSlackにメモしていました。ですので提案いただく際には、将来を見据えたお話のほうがしっくりきましたね。

実際「ワークフロー」については、商談・検討を進める中で、機能要件として追加しました。エンゲージメントを高めるためにすぐに必要という感覚はなかったのですが、 今導入しておけば「未来の工数を削減できる」と考えたからです。

ただこれも、機能としてはいろいろなツールに備わっていますが、よくよく聞くとできることが全然違います。稟議や承認フロー、安否確認…「当社に合った仕組みを構築できそうか?」という部分は精査しましたね。

サービスの設計思想が自社とフィットするか?

――(実際の比較表を指して)比較表を見てみると、Aというツールはほとんどの要件が揃っています。なぜ、Aの採用に至らなかったのでしょう?

吉川: Aは多くの企業で使われていますし、当社で導入したとしても形としては使えていたかもしれません。しかし「エンゲージメントの高い組織づくり」という目標に立ち返ったとき、 当社にはフィットしないと感じた点がいくつかありました。

例えば、デモ画面を見て初めて気づいたのですが「社長メッセージのフォーマット」が固定化されていました。テキストのみで自由度がないと言いますか。たしかに「社長からのメッセージを伝える機能」という意味では、十分なのかもしれません。しかし当社は、組織の旗を振る社長からのメッセージはもっとウェットに従業員に伝えたい、テキストだけだとそれは難しい。エンゲージメントの向上には繋がりにくそう、と感じました。

一方でTUNAGのそれは、テキストはもちろん動画やPowerPointなど、ある程度自由にカスタマイズできました。我々が伝えたい、伝えやすい形を選べます。

こうした違いは、最終的には「ツールの設計思想」「そのベンダーが目指しているもの」に行き着くと考えています。 選定する企業によっては小さな差かもしれませんが、当社にとっては大きなものでした。

TUNAGは「エンゲージメントプラットフォーム」を標榜しており、Aはどちらかと言えば「大規模組織の業務効率化」のようなイメージ。目指す世界観、設計思想の違いが、細かい部分の仕様に表れていると感じました。 その後何年もお付き合いすることになるので、この根っこの部分の「合う、合わない」は大切だと思います。

「なんとなく合わない人と仕方なく付き合う」より「自分と合う人と付き合いたい」。まさに「合う、合わない」のシンプルな話ではあるのですが。

朝会の様子も、スマートフォンで見やすい形で届けることができるようになっている。

――その他、TUNAGの優位性を感じた点はありましたか?

吉川: 大きく2つあります。1つ目が直感的なUIです。TUNAGのUIは一般的なSNSと変わらない見た目で、LINEを普段から使っている従業員にとって優しいものでした。

実は、Slackでコミュニケーションがうまくいかないときに、工事現場での実情を調べました。すると、スマートフォンで使う場合に、ボタンや文字が小さい、情報量や選択肢が多すぎるという気づきがありました。

特に、作業員のごつごつした太い指だと仕事中に押しづらい。ちょっとした…いやけっこうなストレスになっていました。 これは建設業界だと、どの現場に行ってもあるあるだと思います。

2つ目は、名前ですね。ツールにはいろいろな名前がありますが、TUNAGの利用目的や、当社がTUNAGを使っている理由を従業員に伝えるときに、会社が何を目指しているかを伝えやすいですよね。

「みんなが繋がる組織でありたい。だからTUNAGを使おう」と。導入後すぐのころは「ツナガリ」と間違えている人はいたものの、目的が言葉として伝わっているという感覚はありましたね。

担当者の対応や、提案の内容で「一緒にやっていけるか」がわかる

――機能以外の面で、TUNAGの採用に至った要因はありましたか?

吉川: 当社の「エンゲージメントを高める」という目標に対して、TUNAGを提供されているスタメン社は伴走していただけると感じました。むしろこちらのほうが、採用理由としては大きいですね。

いろいろなベンダーから提案を受ける中で、サービスの導入後「困ったらチャットボットで問い合わせていただければ」という話もいただきましたが、それだと当社としてはうまくいかないと感じていました。

その点、TUNAGの担当者は 「経営課題の変化に合わせて、一緒にやっていきましょう」と言っていただき、また提案の内容や受け答え、知見の面でもそれが信頼に足るものだと感じることが端々にありました。

――それは具体的にどういった部分で?

吉川: 例えば、 受け答えが正確で早いこと。そしてコミュニケーションが密な所 です。質問をすればほぼその場で答えていただけますし、持ち帰ったとしても回答が早い。できないことは「できない」とはっきり言ってくれました。

ただその「できない」についても、今現在TUNAGにその機能はないが開発要件に入っていること、また今後の開発要件に入れるよう上申すること、さらには他社ではこうやって解決している…といったアドバイスまでしてくれました。 本当に多くのユーザーの事例を把握されていると感じました。

また、提案の際に最も感銘を受けたのは、提案資料の冒頭にあった、

『コミュニケーションの量と質が増し、
帰属意識や働きがいのあるエンゲージメントの高い組織』

という支援内容の見出しです。

これはまだ、私が自社の組織課題を(何かモヤモヤしたもの)としか捉えられていない段階でヒアリングや商談を重ねた中で、 担当の方が『言語化』してくれたもの でした。

「まさにこれ!これをやりたい!」と感じましたね。

そして提案資料の各ページは、おそらくベースはテンプレートを並べているものではあるのですが、その端々で、 当社の状況や課題に合わせて調整・最適化されていることがわかりましたし、私よりも先を見据えていらっしゃるような内容が伺えました。

――「一緒にやりましょう」といった姿勢は、他社ではなかったのでしょうか?

吉川: あるにはあったのですが、「業務や契約の範囲内で」というニュアンスが強かったですね。言葉としては同じでも、どこまで当社に関わってくれるのかという部分で、本気度を感じなかったと言いますか。

商談の進め方でも大きな差がありました。本当に多かったのは、そもそも自社の製品を熟知していない営業マン。質問や要望に対して、1回持ち帰るというのはわかるのですが、その回答が遅かったり、そもそも回答が来ない…。先方の事情はよくわからないのですが、多くは回答に1週間以上かかっていましたね。

また、連絡がいつの間にか途絶え、こちらが忘れたころに「もう一度お話を伺えませんか?提案させていただきたい」と、以前の担当とは別の方から電話がかかってくることもありました。

私としては、いろいろな話を聞きたいのでいったん応諾するのですが、前回と同じ質問をされて、すでに知っているサービス紹介を聞き…。何かしらの追加提案を期待して時間を割いたのに、残念な体験をすることもありました。

――最終決済は社長でしょうか?

吉川: はい。TUNAGを進めることに大きな反対はなかったのですが、最後の最後、お世話になっていたコンサルタントから紹介されたBというツールと、TUNAGとの比較検討が入りました。

Bのツールも「組織力を高める」という目的は一緒だったのですが、高め方に違いがありました。Bはその原動力を「社員の学び」に置いていました。もちろん「学ぶ組織」が実現すれば、それは当社にとって有益なことです。

ここで、社長とあらためて議論を交わしました。自分たちが高めたい組織力とは、どちらなのか?両方できればそれに越したことはないが、今後数年で目指していくのはどちらなのか?

結論は「エンゲージメント」でした。最大の理由は、もともと社長や私が感じていた(組織のモヤモヤ)を解決できるのはどちらか?ということです。 あらためて、出発点に戻って結論を出しました。

費用面についても、Slackと同程度でしたので大きなネックにはならなかったですね。

ツールの定着は時間が解決。諦めずに、伝え続ける。

――TUNAGの導入・定着はどのように進められましたか?

吉川: まず「浸透チーム」を作りました。導入が決まった段階から、スタメン社の方と一緒にTUNAGの制度設計や中身づくり、セッティングまでを行うチームです。ここで社内のキーメンバーが理解してくれたことで、その後の社内全体への浸透を図ることができました。

ただそれは決して、スムーズに進んだわけではありません。ある程度想定はしていたものの、導入時の「やり方がわからない」という声は想像以上に多く…パスワードの設定の仕方や、それをどうやって覚えておけばいいかなど、個別で一から教えて回りました。パスワードを書き留めておくメモ用紙を準備して、それをどこにしまっておくかなど、そこまでやりましたね。

奏功したものがあるとすれば、使い方をまず若手に教え、その若手を宣教師として、現場で中堅・ベテラン社員に布教してもらったことでしょうか。

また、当社の従業員のうち約8割は工事現場のスタッフが占めます。彼らがTUNAGを見る習慣をできるだけ早く作るために、彼らが「いつも見るもの」を先んじてTUNAGの中に配置していきました。例えば、スケジュール表などですね。

――変化に対する不満や反発は?

吉川: 今でこそこうしてお話しできますが、当時はまだまだ「エンゲージメントが低い組織」です。会社・マネジメント側から「このツールを使って!変えて!」とお願いをしても、乗り気になる人のほうが少ないです。 「こんなもの必要なのか?」という反発はすごく多かったです。

そこでできることは、ただひたすら、諦めずに続けること。 浸透チームのメンバーにも「諦めないでほしい」と伝えました。というのも、私としてはこうした変化には時間がかかること、また最後は慣れの問題だということはわかっていました。以前のSlackの導入の際もそうだったので。 自分がブレなければ、そのうち変わるだろうと。

――Slackに溜まっていた過去のやり取りのデータはどうされたのでしょう?

吉川: パワープレーにはなるのですが、2年分ほどだったので、人手と時間をかければ何とかなると判断し、担当を割り振って人力で移行しました。担当者は大変だったと思いますが、本当にがんばってくれました。今思えば、もっといい方法があったのかもしれませんね…。

社員どうしのコミュニケーションが変わった

――現場の方の所感について、人事の藤原さんに伺います。TUNAGを導入して、変わったことはありますか?

藤原: TUNAGの導入は2023年だったのですが、まず、コミュニケーションが円滑になったというか、些細なすれ違いが体感として減っていると感じます。

私が社員どうしの関係性の変化をはっきりと感じたのは、四半期に一度の社内パーティーです。みんなスマートフォンをちらちら見ているんですよ。覗いてみると、TUNAGの個人プロフィール画面。相手のプロフィールを見て、それを取っ掛かりに会話が弾んでいました。

当社では個人のアカウントに写真と自己紹介を必ず設定してもらうようにしているので、初めて会う人が多い中でも、プロフィールを見たり、話しかける前にこっそりチェックしたりしてコミュニケーションを取っていたんです。これは私もやっていますし、以前にはなかった変化ですね。

実際、業務で初めてやり取りする場合でも、TUNAGでプロフィールを見れば、相手のことがわかります。以前は顔も人となりも知らない画面の向こう側の誰かと、無機質・ビジネスライクなやり取りをしていたものが、人として仲間として尊重したやり取りに変わっている。温かみ、という言葉が近いですかね。

モノを探す、情報を探すといった場合にも、以前は「社歴の長い何でも屋さん」に個別に質問が集中して、そのような方の仕事の時間を奪っていたものが、情報の整理や共有が進むにつれて解消されていったと感じます。

人事部 藤原 瑠里 さん

――あらためて吉川さん、導入後の変化についていかがですか?

吉川: 私も藤原と同じ感覚は得ていますし、導入・活用を進めた立場としては、以前、組織全体にかかっていたモヤモヤが、クリアになっている印象はあります。

人と人の関係性、情報共有が改善され、私としても働きやすくなっていると感じますし、TUNAGの中でのやり取りや社員の表情を見ても、エンゲージメントの向上を実感しています。 またそれを「可視化できている」という部分が嬉しいですね。

TUNAGの活用状況については、スタメン社の担当の方も見てくれていて、適宜いろいろなサポート・アドバイスをいただいています。今後もそういったお力添えを得て、引き続き社員が働きやすい組織、働いて良かったと思える組織を作っていきたいですね。

(文:安藤 ショウカ 撮影:松本 岳治)

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