連載:第53回 総合
政府の「年収の壁」対策、認知されているが具体的な内容まで把握している経営者は1割未満
いわゆる「年収の壁」。年収が106万円を超えると社会保険への加入が必要になり、さらに130万円を超えると配偶者の扶養から外れます。この結果、手取り収入が減るため、パートタイムで働く人の多くが労働時間を調整しているといわれています。
制度を利用したい理由は「人材確保」や「モチベアップ」
こうした「年収の壁」に対して厚生労働省は「年収の壁・支援強化パッケージ」を新設。106万円の壁についてはキャリアアップ助成金の社会保険適用時処遇改善コース、130万円の壁については事業主の証明によって被扶養者認定を受けられる制度を2023年10月から開始しました。
しかし中小企業経営者・労務担当者1,217名を対象に弥生が実施した調査によると、政府の「年収の壁」対策(支援強化パッケージ)について「具体的な内容まで知っていた」人は9.5%と1割未満にとどまりました。「ある程度の内容まで知っている」46.8%をあわせて“内容を含めた認知”は過半数、「聞いたことはあるが内容は分からない」31.4%まであわせると、認知は8割強でした。
なお「年収の壁」対策について認知している人のうち「実際に利用している」「申請手続き中」とした人の割合は15.1%でした。
さらに利用していない人に利用意向を聞くと、「利用したい」34.6%、「利用しない」31.7%、「未定」33.7%と回答がわかれました。
最後に「利用したいと考える理由」「利用しない・未定の理由」をそれぞれに聞くと、利用したい理由では「人材確保につながるから」「従業員のモチベーションが高まるから」が高く、利用しない理由では「申請手続きが煩雑/面倒」「制度が理解できていない」といった課題があげられました。
調査方法
調査期間:2024年3月5日~11日
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査対象:弥生にユーザー登録している中小企業の経営者・労務担当者
調査人数:1,217名
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000248.000015865.html
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