連載:第3回 なるほど!読んだ気になる 書籍要約
【注目の新刊書】日本一働きたい会社のつくりかた(羽田 幸広著)
BizHint HRでは人事領域で注目の新刊書をピックアップし、その要約を掲載して参ります。今回ご紹介するのは、「ベストモチベーションカンパニーアワード2017」第1位を獲得した株式会社LIFULLの取り組みを人事本部長の羽田さん自らが紹介する「日本一働きたい会社のつくりかた」です。
要約者レビュー
会社はひとつの「アート」だ――本書を読んでいると、そんな感想を抱いてしまうかもしれない。
2017年3月、日本最大級の不動産・住宅情報サイト「HOME’S」を運営する株式会社LIFULL(以下、ライフル)が、リンクアンドモチベーション社が主催する「ベストモチベーションカンパニーアワード2017」で第1位を獲得した。
このように「最も社員のモチベーションが高い企業」という評価を得たライフルだが、本書を開いてみると、なるほど納得の受賞である。企業の「ビジョン」と「カルチャー」を徹底させるための仕掛けが、いたるところに張り巡らされているからだ。
自分がやってもらって嬉しいことをやること、やられたら嫌なことは控えること、できるだけ「やらされ仕事」ではなく「自分の意志で仕事ができる環境」をつくること、そして「一緒にいたくない人」より「一緒にいたいと思う人」と働くこと。組織としてそのすべてを実現するためには、相当の努力が必要である。だからこそ、ライフルの取り組みから学べることははかり知れない。
真っ黒に塗りつぶされ、何も描けなくなってしまった「ブラック企業」ではなく、ひとりひとりの色を鮮やかに表現できる「ホワイト企業」に会社を育てるための秘訣がここにある。人事担当者はもとより、会社経営にかかわるすべての人に読んでいただきたい一冊だ。(石渡 翔)
本書の要点
- 構成員のポテンシャルを最大限に発揮させるためには、「組織がめざすもの」「それをめざす理由」「どのようにめざすのか」を明文化し、浸透させる取り組みをおこなうべきである。
- 妥協のない採用こそが、経営理念に命を吹き込むうえで最も効果が大きい。
- 社員が「挑戦」したくなる環境づくりには、(1)「内発的動機づけ」と(2)「心理的安全の確保」が欠かせない。
- モチベーションの高い組織にするためには、人事部だけでなく組織全体が「本気」で取り組まなければならない。
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