連載:第23回 IT・インターネット
8割以上の企業が書類データを「紙」で保管。2割の企業はバックアップを未実施
テレワークが推進され、契約書や資料などのデジタル化が求められている昨今。しかし日本で根付いている紙文化がデジタル化するには、まだまだ時間がかかるかもしれません。アドビ株式会社は、企業の総務担当者500名を対象に「社内データの備えと管理」について実施した調査を発表しました。本調査によると、書類等をほとんどデジタル化している企業はわずか11%ほどにとどまっており、デジタル化が進んでいない現状が伺えます。
83.8%の企業が書類データの管理・保管に「紙」を使用
社内の書類データの管理方法について「あなたの会社では契約書や企画書などの書類データをどのように管理していますか?」と聞いたところ「ほぼデジタルで管理している」「全てデジタルで管理している」と回答した企業は合わせて11%にとどまりました。「全て紙で管理している」「ほぼ全て紙で管理している」「紙とデジタルを半々で管理している」と回答した企業は合わせて83.3%にのぼり、多くの企業で紙が使われていることが判明しました。
また、書類をデジタル化している企業と企業規模の関連について調査すると、特に従業員数300名以下の企業ではデジタル管理している企業が7.6%と、非常に低い結果となりました。企業規模の小さい企業の方が、デジタル化が進んでいないことがわかります。
2割の企業が社内データのバックアップを「取れていない」と回答
情報のコピーやバックアップを取っているかについて質問した結果、バックアップの実施率は全体の68.4%であることがわかりました。「ほとんど取れていない」「全く取れていない」と答えた企業は合わせて約2割で、特に従業員数が300人以下の中小・小規模企業が多いようです。
また、バックアップを取っている企業に対して、「社外にバックアップをとっていますか?」と聞いたところ、「取っている」と回答した企業は32%でした。バックアップ自体は取っていても、遠隔地バックアップには取り組んでいないようです。
7割の企業が「書類を紙に印刷して確認」を実施
「契約書類や社内データなど、複数の人で確認する必要がある際、書類を紙で印刷して一人ずつ回して確認したりするようなシーンがありますか?」と聞いた結果、「頻繁にある」が22.6%、「ときどきある」が44.8%と、合わせて約7割が印刷して確認が慣例化していることが判明しました。
「ほとんどない」は17.4%、「全くない」は6.8%が合わせて約25%程度にとどまり、ペーパーレス化がなかなか進まない現状が浮き彫りとなっています。
調査概要
調査方法:インターネット調査
実施対象:500人(従業員30人~300名の企業の総務担当者250名、および従業員301名以上の企業の総務担当者250名)
調査期間:2020年08月11日~08月13日
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000104.000041087.html
この記事についてコメント({{ getTotalCommentCount() }})
{{selectedUser.name}}
{{selectedUser.company_name}} {{selectedUser.position_name}}
{{selectedUser.comment}}
{{selectedUser.introduction}}