連載:第5回 教育・官公庁
自治体職員の約9割が「書類の電子化」を希望! 新型コロナウイルス後の業務量の増加は36.9%
新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務・テレワークが企業で拡大。そうした一方で、契約・押印といった紙書類のネックが浮き彫りになりました。ペーパーレスは広く普及していますが、ハンコ出社は“テレワーク最後のハードル”。これに対し、GMO、サイバーエージェント、LINEといったIT企業、さらにはサントリーが、押印業務を廃止する方針を打ち出しました。自治体の動きはどうでしょうか?
いまだに根強い紙文化、業務書類の4分の3は非電子が主流
ペーパーロジックは、県庁職員・市役所職員・区役所職員を対象に、新型コロナウイルスの影響を調査。まず業務量の変化について聞くと、新型コロナの前後で「増加した」という人は36.9%、「減った」という人は18.9%、「変わっていない」という人は39.7%でした。増加した業務としては、「傷病手当金制度の条例制定」「感染者対応や給付金の支給」のほか、「相談者への対応業務」「消毒液の配布」など、ほぼすべて新型コロナ関連でした。
こうした業務において、書類申請をはじめとした書類がどの程度電子化されているかを聞くと、「ほとんど書類であり、一部電子化」55.0%、「すべて書類」24.3%で、いまだに4分の3ほどの業務書類が紙文化に支配されています。
「書類の電子化」を希望する自治体職員は計88.1%
「緊急事態宣言が行われた以降でも、書類対応のために出社しましたか?」という質問では、「10回以上出勤した」41.6%、「3回~9回程度出勤した」9.9%、「1、2回出勤した」5.9%、「まったく出勤していない」5.0%と、外出自粛にともなうテレワーク態勢が、自治体でほぼほぼ機能していなかったことが伺えます。そもそも「在宅勤務等をしていない(通常通り出勤している)」37.6%も存在しています。
こうした出勤は、ほぼすべてが紙書類の対応と推測されます。そこでどういった書類に対応したか聞くと、「コロナ感染症対策のため」「決裁」という回答のほかに、「クレーム対応」「問い合わせ・相談」などの声があがりました。
「書類対応が電子化されて欲しいと思いますか?」と聞くと、「すべて電子化して欲しい」35.6%、「一部のみ電子化して欲しい」52.5%で、計88.1%と圧倒的多数が電子化を望んでいます。「電子化して欲しくない」11.9%も存在するのが気になりますが、在宅勤務を可能にし、資源・時間を節約できる電子書類や電子決済は、今後は国全体で進めていくべき課題だといえるでしょう。
調査方法
調査概要:「新型コロナウイルス環境下の業務量変化」に関する調査
調査期間:2020年5月20日~21日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の県庁職員・市役所職員・区役所職員
調査人数:111人
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000023701.html
https://paperlogic.co.jp/news_20200526/
この記事についてコメント({{ getTotalCommentCount() }})
{{selectedUser.name}}
{{selectedUser.company_name}} {{selectedUser.position_name}}
{{selectedUser.comment}}
{{selectedUser.introduction}}