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連載:第19回 総合 2020年1月~3月

デジタルサイネージ需要高まる、2023年には広告市場規模が1.7倍に

BizHint 編集部 2019年12月3日(火)掲載
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株式会社サイバー・コミュニケーションズ(以下CCI)が、株式会社デジタルインファクトと共同で、デジタルサイネージ広告市場(※1)に関する調査を実施しました。本調査によると、2019年のデジタルサイネージ広告市場規模は前年比113%の749億円となる見通しです。生活者の消費行動の変化に伴いデジタルサイネージの需要は年々高まっており、2023年には2019年比1.7倍の1,248億円規模まで達する見通しと発表しました。

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公共サービスや屋外を中心にデジタルサイネージが普及

スマートフォンの普及による生活者の消費行動の変化や、企業サービスのデジタルトランスフォーメーションの進展とともに、公共サービスや商業施設、屋外などにおいてデジタルサイネージが普及しつつあります。また、国内で約1.1兆円規模のサイネージが関連する広告市場(※2)おいては、ITテクノロジーとサイネージを活用し、直接的な広告効果が可視化された広告プロモーションに対する需要の高まりがみられます。

とはいえ、デジタルサイネージ広告市場は、配信先であるデジタルサイネージのロケーションオーナーや運営事業者、広告会社によって構成されており、広告枠の規格や出稿にかかわる業務フローが多種多様で煩雑な状況です。

現在、開発が進められている広告効果の可視化や、広告主がユーザーとコミュニケーションを図る上で魅力的な空間や場所に広告枠が設置され、出稿しやすい環境整備などが進めば、新しいプロモーション需要が生まれるでしょう。

このような背景もあり、今後デジタルサイネージ広告の魅力が高まり、さらに多くの広告主の利用が促進されることで、2023年のデジタルサイネージ広告市場規模は2019年比約1.7倍の1,248億円規模に達すると予測します。

2019年セグメント別デジタルサイネージ広告市場規模推計

2019年のデジタルサイネージ広告市場規模は749億円と推測されます。このうち、交通機関は480億円で全体の64.1%、商業施設・店舗は98億円で全体の13.1%、屋外は87億円で全体の11.6%、そしてその他は84億円で全体の11.2%を占めると推測されます。

交通機関では2000年代前半から普及が進む

鉄道車両や駅施設、タクシー、バス、空港、航空機などが含まれます。鉄道車両は2000年代前半より首都圏で普及が始まり、その後関西圏をはじめとする都市圏での普及が進んでいます。テレビやスマートフォンなどとの連動した表現力豊かなプロモーション手法として定着、多くの広告主からの需要を得ています。

また、駅関連施設は、主要ターミナル駅における再開発や施設の改良を機に大型サイネージの導入が進んでいます。バス(車両・バス停)、空港施設などは、自治体との取り組みの進展、施設の民営化などにより今後中長期で着実な普及が見込まれます。

法人向けサービスと相性の良い受けるタクシー広告

なかでもタクシーは、法人向けサービスとの相性の良さから需要が急増しています。2016年以降、タクシー事業者と広告事業者との事業連携が進み、首都圏を中心に急速な普及がみられました。2019年の市場規模は24億円と推計、また、2020年には48億円、2023年には2019年比約3倍の75億円規模に達するとも予測されています。

小売店ではスマホ連動のプロモーションが登場

小売店においては、来店客の導線に沿って、店舗入り口、食品売り場、その他商品陳列棚などでデジタルを活用しています。顧客と最適なコミュニケーションをとる手段として、デジタルサイネージは店舗運営者や広告主から注目されつつあります。

顧客が持つスマートフォンとの連携するなど、多様なプロモーション手法の登場に対する期待も高まっています。また、滞在時間が長い美容室や飲食店なども、顧客と広告主との新たな接点としてデジタルサイネージが注目を集めており、すでに導入している店舗もあります。

屋外では広告効果の可視化で新たな需要につながる

主要ターミナル駅を中心とした安定した需要に加え、広告効果の可視化やネットワーク化が進めば、広告媒体としての魅力はさらに高まります。ターミナル駅だけに留まらず、さまざまな場所でデジタルサイネージの需要が生まれるでしょう。

マンションや映画館でもデジタルサイネージを導入する動き

エレベーターや大規模マンションなどにおいては、ロケーションオーナーによる導入コストの負担がないスキームを新規事業者が持ち込み、普及促進を図るなどの動きがみられます。

また、映画館(シネアド)については、近年映画館の入場者数が増加しており、プロモーション活動の活発化が期待されています。

調査概要

  • 調査対象:デジタルサイネージ広告関連事業者
  • 調査手法:サイバー・コミュニケーションズならびに、デジタルインファクトが保有するデータ、公開データ、デジタルサイネージ広告事業にかかわる企業へのインタビュー調査
  • 調査時期:2019年8月-10月
  • 調査主体:株式会社サイバー・コミュニケーションズ
  • 調査実施機関:株式会社デジタルインファクト
  • 本調査では、デジタルサイネージ広告を、交通機関/商業施設・店舗/屋外(OOH)/その他の4つに分類し、2019年の市場規模の推計と2023年までの予測を行った

※1:デジタルサイネージ広告とは、公共機関、商業施設、屋外などに設置されたデジタルで稼働するサイネージ上に表示される広告。デジタルサイネージの設置者及び関係者を除く、第三者が広告宣伝活動などを目的に費用を支払うことで利用が出来るものを対象とする。市場規模は、広告主によるデジタルサイネージ(上で表示される)広告媒体に対する年間支出総額とする。一部、商取引上媒体費と制作費が不可分とされているものを除き、媒体費のみを対象とする。

※2:株式会社電通2018年「日本の広告費」:プロモーションメディア広告費のうちサイネージが関連する広告市場「屋外広告」「交通広告」「POP」「展示・映像ほか」の合算値

プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000069.000031644.html

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