連載:第79回 総合 2020年1月~3月
外国人の67%、同一労働同一賃金の施行は「知らない」と回答
株式会社JapanWorkは、「同一労働同一賃金」について、国内に住む外国人を対象にアンケート調査実施しました。本調査の結果、日本で2020年4月1日に同一労働同一賃金が導入されることを知っている外国人は33%にとどまり、多くの外国人が同一労働同一賃金の施行を知らないことが判明しました。また、同一労働同一賃金の導入に期待することとして、「昇給」と回答した人が最も多く、賃金の増加に期待が集まっていることが伺えます。
同一労働同一賃の施行を知っている外国人は約3割
「同一労働同一賃金を知っていますか」という質問について、「はい」と回答した人は41%であり、「いいえ」と回答した人よりも少ない結果となりました。
「はい」と回答した人に「同一労働同一賃金についてどう思いますか?」と具体的に聞いたところ、以下のような回答が寄せられています。
- 「他の多くの国では一般的な考えだが、日本企業が受け入れるとは思えない」ブラジル出身/30代
- 「この制度が悪いとは言わないが、すぐに良い変化が生まれるとは思わない。日本政府は働く現場を変えようと悪戦苦闘しているが、現場は法律や施策を守ろうとしていないと感じる」ブラジル出身/30代
- 「性別や年齢、国籍に関係なく全ての従業員に平等な待遇や給料が保証されるべき」インド出身/20代
- 「国籍や年齢などによる差別を無くし、平等な給与制度が可能になるので良いと思う」ペルー出身/20代
- 「同じ仕事をしていれば、雇用形態に関わらず同じ給料であるべき」ペルー出身/40代
「日本で同一労働同一賃が施行される事を知っていますか?」と質問したところ、「はい」と答えた人は33%にとどまりました。日本で同一労働同一賃が導入されることについて、多くの人が知らないようです。
「同一労働同一賃に期待すること」については、「昇給」が36%と最も多い結果となりました。賃金の上昇を期待する声が多い一方で、「何も期待していない」と回答した人も16%と2番目に多くなっています。
約6割の外国人が給与や待遇の差を感じている
現在の雇用形態について聞いたところ、「アルバイト・パート」が52%と最も多く、次に正社員が39%と続いています。
「これまで理不尽な理由で給与や待遇の差を感じたことがあるか」という質問については、「はい」と回答した人が59%と、「いいえ」よりも多い結果となりました。
具体的には、以下のような回答が寄せられています。
- 「日本で有名な大学の学生だった時にアルバイトをしていたが、同じ仕事内容だったのにも関わらずバングラデシュ出身の男性は私より低い給料だった。その事について、男性が意見を言うと更に低い給料にされていた」インド出身/20代
- 「同じ仕事量をしているが、男性のアルバイトの方が多く給料を支給されている」インド出身/20代
- 「正社員にしかボーナスが支給されない」ネパール出身/20代
- 「外国籍社員より、日本国籍社員の方が給料が高い」ベトナム出身/20代
- 「日本では外国籍というだけで、正社員になるのはとても難しい。それが大きな問題だと思う」フィリピン出身/40代
- 「国籍によって待遇に差がある」ネパール出身/30代
- 「能力や経験ではなく、年齢によって給料が変わる」フィリピン出身/30代
給与システムについて不明確だと感じている人は58%
「給与システムが明確ではないと思ったことがあるか」と聞いたところ、58%が「はい」と回答しました。約6割が、給与システムについて、不明確な部分があると感じているようです。
正社員登用を目指したことがあるかの質問については、64%が「はい」と回答しました。
調査概要
調査期間:2020年3月2日~3月19日 回答者:26ヵ国100名
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000052160.html
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