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戦略・経営

2019年10月8日(火)更新

世界に目を向け危機感を持った経営者が集まり、KANSAIの未来を描く場

Logo markBizHint 編集部

2019年11月5日に大阪で開催される新経済連盟主催のイベント「新経済サミット NEST KANSAI 2019」。その開催を前に、本イベントに登壇予定の新経済連盟の幹事お二人、ライク株式会社の岡本社長と株式会社サンワカンパニーの山根社長に見どころを伺いました。共通して仰ったのは「楽しく刺激しあえる場にしたい」ということ。対談は関西開催ならではの登壇者の選定基準にはじまり、経営者のバーベキューのやり方にまでおよびました。

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【プロフィール】
ライク株式会社
代表取締役社長 岡本 泰彦さん(写真左)

1961年生まれ。関西学院大学法学部卒業後、1993年ライクを創業。2005年東証マザーズへ上場、2007年東証1部へ市場変更。「人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループ」を目指し、保育事業、総合人材サービス事業、介護事業、障がい者就労支援、外国人就労支援を展開。関西学院大学フェロー・国際学部非常勤講師、関西経済同友会関西版ベンチャーエコシステム委員会副委員長も務める。新経済連盟幹事 関西支部長。

株式会社サンワカンパニー
代表取締役社長 山根太郎さん(写真右)

1983年生まれ。奈良県出身。関西学院大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社に入社。2年間の上海駐在を経て、創業者である父の後継として2014年に株式会社サンワカンパニー(東証マザーズ上場)に入社、同年に代表取締役社長就任。キッチンや洗面など住宅設備機器や建築資材のネット販売を手掛ける。新経済連盟幹事。

新経連に参画いただく経営者は挑戦やイノベーションへの意識が高い方が多い

――まずは岡本社長から、新経済連盟(以下、新経連)との関わりについて教えてください。

ライク株式会社・岡本社長(以下岡本): 僕は今、新経連の幹事・関西支部長を務めていますが、新経連に参画したのは、旗印として掲げているイノベーション(創造と革新)・グローバリゼーション(国際的競争力の強化)・アントレプレナーシップ(起業家精神)に共感したからです。また、新経連はイベントも含めてまだまだ東京のほうが盛り上がっており、関西を含め地方での活動があまりありません。関西には老舗企業はもちろん、ベンチャー企業やスタートアップ企業もたくさんあります。まずは関西を皮切りに九州、中国、四国と西日本全体に盛り上がりを広げていきたいという思いもありました。

しかし、僕が考える「関西の盛り上がり」というのは、決して内向きな、ローカルな意味合いではありません。 日本、アジア、そして世界を目指す企業を、関西という場所からみんなで応援していこう という意味です。

今回、2019年 11月に大阪で「新経済サミットNEST KANSAI 2019」を開催しますが、世界を見据えたテーマでのセッションを数多く予定しています。とても楽しく、また、得るものが多い場になるはずです。

ーーNEST KANSAIの内容について、もう少しお聞かせください。

岡本: 新経連が東京で行っている NEST TOKYO では、グローバルで活躍されるビッグネームの方々が数多く登壇されているのですが、NEST KANSAI では少々毛色を変えています。一番の違いは、関西に本社を置く企業の経営者を中心に登壇者が構成されている点です。そんな方々に混ぜ込む形で、日本の魅力を俯瞰で見ていただいている海外の投資家・経営者を加えています。新経連の代表理事で神戸出身の楽天株式会社社長・三木谷さんも登壇しますが「世界で戦う関西の企業」と「グローバルな視点」を掛け合わせた登壇者・テーマを揃えたつもりです。

例えば山根君(編集部注:山根社長は岡本社長の関西学院大学の後輩)には、サンワカンパニーが実際にイタリア・ミラノで取り組んでいる海外展開などを発信してもらい、その刺激を受けて、あとに続く企業が出てほしいという思いがあります。

ーー山根社長はどのような思いで、新経連に参画されたのでしょうか?

サンワカンパニー・山根社長 (以下、山根):そもそも私は、当初新経連も含め「いかなる団体にも所属しない…」という思いで経営にあたっていました。岡本社長には「お?一匹狼か!?」といじられましたが(笑)。

それを翻意したきっかけは、関西サミット(NEST KANSAIの前身)の第一回目に呼んでいただいたことです。当社も含め、様々な分野でイノベーションを起こしていこうとすると、やはり法整備は必要になります。新しいことをやりたいのであれば、新経連のような団体に入って 自分達で政策を提言したり、人脈を広げていくのも一つの方法 だ、という話に腹落ちしました。団体に入りたい、というよりはイノベーションを起こすにはその選択肢も有用だと思ったからです。

岡本: 「数は力」ではないですが、新経連という団体に多くの経営者が集まり様々な情報を発信すれば、政治も耳を傾けてくれるようになります。新しいことをやろうとすれば、山根君が言っているように「ルールを変える」というアプローチもやはり必要になります。そういう意味で、新経連に参画いただく経営者は、挑戦やイノベーションへの意識が高い方が多いですね。

2代目、3代目、老舗。関西に多い事業承継の課題

ーー山根社長は今回「世界と戦う新しいアトツギの形」のセッションで登壇されますね。

山根: 私の場合、社会問題の1つである 事業承継問題のロールモデルとして中小企業庁や経産省、各種団体からお声がけをいただく機会が増えてきました。 関西は中小企業が多く、事業承継が喫緊の課題となっている企業も多いので、当社の事例が役立つ部分があればいいなと思っています。

岡本: 関西だけでなく全国的に、事業承継は本当に大きな課題です。僕は登壇者のひとり、平安伸銅工業株式会社 竹内さんのメンターを1年くらいしていましたが、やはり事業承継で困っていらっしゃいました。事業承継の話はいろいろな所で耳にします。ですから今回、山根君に「ぜひに!」と登壇をお願いしました。

山根: 新経連というと、新興ベンチャーの会社が入会するようなイメージを持たれることもありますが、 事業承継が課題になる2代目、3代目の経営者でも大歓迎 です。

岡本: ここもNEST TOKYOとの違いかもしれませんが、NEST KANSAIでは、ベンチャー企業のイメージが薄いです。関西は2代目、3代目、そして老舗が多いので、東京と同じことをしてもニーズとマッチしないんですよ。2代目や3代目が「会社をもう1段、2段成長させたい!」という部分にフォーカスしたセッションも組んでいます。 新経連って『若い、Tシャツジーパンの社長ばかりじゃないんだよ』 というところが出ていると思います。

ーー事業承継に悩まれている経営者の方にも、得るものが多いということですね。

山根: 事業承継については、NEST KANSAIへの参加や新経連への参画のきっかけの一つになれば幸いです。しかしコアにあるのは「起業家精神」です。 これまで関西で、地場でやってきた経営者・企業にも世界への門戸・新分野へのチャレンジは開かれているんだよ 、というモデルケースになれば良いなと思っています。

岡本: おじいさんからお父さんへ事業を引き継いで、同じ下請けで同じものを作って生きていけた時代は昔の話。 今、何かを変えないと20年、30年後には確実に会社がなくなるという危機感 を持っている経営者は多いです。NEST KANSAIでは、そういった危機意識をもった方々に、少しでも有益な気付きを得ていただきたいと思っています。

山根: 例えば登壇者のひとり、水道や節水のプロダクトを手掛ける株式会社DG TAKANOの高野さんは、とてもユニークな経営をされています。お父様の会社の工場のラインを使って製品を製造されていますが、事業承継はしていません。起業家なんです。製造をお父様の工場に委託しているという面白いケースです。先月(2019年8月)、「ガイアの夜明け」にも出演されていました。社員の9割が外国人。東大阪の町工場と東京の本社、そしてシリコンバレーの拠点を行き来して経営しています。彼のような事業形態は通常の「事業承継」という枠組みではなかなか出てきません。高野さんの事例やお話は本当に刺激になると思います。

海外投資家には、関西の企業が見えていない

ーーNEST KANSAI。海外投資家にとってはどうでしょうか?

岡本: 海外投資家からすると、 関西に限らず、日本の企業自体が分かりづらい と思います。例えば、英語や中国語ほか多言語でホームページを作成していない企業が、海外投資家から目にされる可能性はほぼゼロです。また、山根君の会社のように世界中に積極的に出ていく経営者も少なく、そもそも関西の企業を目にする機会がありません。

今回登壇するイスラエル人のアグモニさん。この方のお話は、ぜひ聞いていただきたいです。彼は日本に十数年前から着目して、アマン京都などを所有しています。ニセコの物件もずいぶん昔に買っています。海外からの確かな視点で価値判断ができて、日本に確実な情報網を持ち、日本に積極的に投資をし、大きな成功を収められています。 海外の投資家が日本のどんな所に魅力を感じるか?今、どんな所に目を向けているか?我々経営者は、ぜひ知るべきだと思います。

関西だけでなく、日本の企業はもっと積極的に情報発信することで海外の投資家から魅力を感じてもらえるはずです。ここはまさに国を挙げて取り組む部分だと思います。アグモニさんの母国イスラエルでは企業や大学、国が一体となってアピールをすることで世界中から視察がきて、欧米はもちろん、日本からもどんどんお金が入っています。 関西の企業に海外の投資家の目を向けようと思えば、関西の経済団体も含めて積極的に世界に情報発信をして、成功事例を出していく必要があるはずです。

山根: 当社はイタリアの世界最大級の国際家具見本市ミラノサローネに出展しています。これは、私たちが「世界のサンワカンパニー」を掲げ、目指しているため「世界一の見本市でブランディングを行うこと」が世界の方からの視線を当社に向けるための最短で最良の方策だと考えたからです。

大阪・夢洲地区への統合型リゾート(以下、IR)誘致が話題です。これによって世界中からの不動産投資が膨らみ、大阪・北エリアの家賃がすごく上がっていますが、それだけではなくIRができれば、 これまで日本になかったサービスの需要も生まれます。

今関西には、カジノで1日で何千万円も使う大富豪が来た時に利用できるようなサービスがありません。例えば、大阪のカジノで遊び、宿泊は関西以外の地域の高級ホテルまで行く、という場合にヘリポートのサービスがないんです。大富豪の方々はIRにプライベートジェットなどで来ると思うのですが、関西ではプライベートジェットが離発着できるところがほとんどありません。

岡本: 関西で経営者が集まって「よし!バーベキューするぞ!」と言うと、僕たちはジーンズにTシャツで参加します。しかし軽井沢で同じことをすれば、男性はジャケット、女性はワンピースです。バーベキューは高級ホテルのシェフが来て焼いてくれて、すぐ横にはバーコーナーやデザートコーナーもある。東京や軽井沢にはすでにそういったものがありますが、関西では、芦屋や西宮にもありません。

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