雇用保険
2018年12月20日(木)更新
雇用保険とは、労働者が失業した場合や育児や介護で休業した場合などに国から給付金が支給される社会保険制度です。企業の労務担当者にとっては健康保険や厚生年金保険、労災保険などと共に知っておくべきものの複雑で理解しにくいと言えます。今回は、雇用保険の給付金の種類や加入要件、保険料の計算方法などについてご紹介します。
雇用保険とは
雇用保険と言えばまず、失業保険が挙げられますが、その他にも育児や介護のために休業した場合や、定年後の再雇用などで賃金が低下した場合や教育訓練を受講した場合など、労働者が直面する様々な場面で利用できるものです。
雇用保険は、いわゆる社会保険制度のひとつであり、他の制度(健康保険や厚生年金保険など)と比べると、より現役労働者の所得保障に特化していると言えます。
雇用保険の目的
雇用保険において各種給付を行う目的は、雇用保険法では次のとおりとされています。
- 労働者の生活および雇用の安定
- 再就職の促進
- 失業の予防
- 雇用状態の是正および雇用機会の増大
- 労働者の能力の開発および向上
- 労働者の福祉の増進
【参考】雇用保険法第1条/電子政府の総合窓口e-Gov〔イーガブ〕
社会保険としての位置付け
社会保険とは、病気や負傷、失業、老齢など、生活を脅かすような事由が発生した場合に、一定の給付が行われる公的な保険制度のことを言います。
日本の社会保険制度は次の5つに大別できます。