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グローバリゼーション

2018年10月12日(金)更新

技術革新により、国・地域という物理的な枠組みを超えて、経済の自由化や人的交流を可能とするグローバリゼーション。日本社会に生きる私たちにもさまざまな恩恵を与えてくれると同時に、脅威にもなりつつあります。今回はグローバリゼーションの定義や課題、メリット・デメリットから企業事例まであわせて、ご紹介いたします。

グローバリゼーションとは?

国や地域などの枠組みを超えて、あらゆる分野で統合(画一化)が可能となるグローバリゼーション。経済学や社会学でも議論・普遍化されることも多いことから、その定義も曖昧になりがちです。グローバリゼーションの定義や出現した背景、国際化との違いを知ることで理解を深めることができます。

グローバリゼーションの定義(意味)とは?

グローバリゼーションとは、ヒト、モノ、カネが国・地域という枠組みを超えて、活発に移動し、政治や経済、文化が地球規模で拡大する現象、または用語です。

グローバリゼーションの事例としては、資本主義・自由主義(もしくは社会主義国の経済特区)を採用した新興国や発展途上国が「経済の開放」などの市場化改革に乗り出し、他国の産業や文化を自国の発展に活用する動きが挙げられます。一方で、資本力の高い多国籍企業の進出により、自国の産業や農業の停滞、自国民の雇用機会の喪失、または政治的に利用されるデメリットもあり、地域主義または自国発展主義(ナショナリズム)の拡大につながると警鐘を鳴らす経済学者も存在します。

今後、イノベーションがもたらす技術革新により、グローバリゼーションが活発化することが予想され、日本企業の多くがグローバル化(地球規模化、世界化)に対応したビジネスモデルの創出や、人事制度の改定(グローバル人事の導入やダイバーシティの尊重など)が急務となっています。

その他、地球規模での社会的経済・生産基盤が構築される上で、地球温暖化や自然破壊といった環境汚染問題、人的交流の拡大によるパンデミック(感染症の世界的流行)の発生が、グローバリゼーションが生み出す副産物として、指摘されています。そのため、国際機関を通じて、各国が協力することが重視されています。

グローバリゼーションが出現した背景とは?

グローバリゼーションの歴史は古く、その始まりは16世紀ヨーロッパの大航海時代といわれており、1760年代に起きた産業革命から一気に拡大したと考えられます(諸説あり)。その後、第一次・第二次世界大戦時の停滞期を迎えるも20世紀後半から21世紀にかけて、さらに拡大していきました。鉄道や飛行機といった交通・輸送手段が移行したことに加えて、インターネットサービスをはじめとするテクノロジーの発展が、ヒト、モノ、カネを流動的にさせたと考えられます。

同時に、従来の先進国から先進国へ、もしくは新興国へと商業を拡大していく体制から、アジアを中心とした新興国に生産・研究開発拠点を設け、リバース・イノベーションの実現や地域密着型のグローカリゼーションという新たな現象や考え方も生まれています。