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連載:第13回 アトツギが切り拓く、中小企業の未来

日本一の駅弁屋を継いだ一人娘が新規事業を計画する理由とは?いかめし阿部商店3代目の奮闘

BizHint 編集部 2022年9月29日(木)掲載
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全国各地で開催されている駅弁フェアや地方物産品展などでお馴染み、(株)いかめし阿部商店(北海道茅部郡)の「いかめし」。旧北海道鉄道・森駅の駅弁として1941年から販売を開始し、80年以上経った現在も日本中に根強いファンがいるロングセラーです。醤油とザラメで煮込んだ昔ながらの味わいと、職人による丁寧な実演販売が多くの客を魅了し、新宿の京王百貨店で毎年開催される「駅弁大会」では、1971年の開始以来50回連続で販売個数1位の座を獲得しました。2020年、同社3代目社長に就任した今井麻椰さんは、社長業のかたわら国内バスケットBリーグのMCやリポーターとしても活躍する異色の経営者。伝統の味を引き継ぐ一方で、新商品・新販路の開拓にも意欲を見せる今井さんに、自社の将来像などについて尋ねました。

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株式会社いかめし阿部商店
代表取締役社長 今井 麻椰(いまい まや)さん

1991年東京都出身。2014年に慶応義塾大学環境情報学部を卒業後、カナダのブリティッシュコロンビア工科大学へ1年半留学。留学中、アメリカの日本食スーパーで開催された北海道フェアでいかめし阿部商店のブースを任され、海外でいかめしのプレゼンしたのがきっかけでアナウンサーへの道を志望。帰国後、BSフジでキャスターを務めるも家業の継承を真剣に検討し、2020年5月にいかめし阿部商店の3代目社長に就任。現在、経営に注力する一方で「バスケットLIVE」のMCやリポーターとしても活躍中。


家業を売却するくらいなら「私がやる!!」

――29歳の若さで社長に就任されましたが、いつ頃から事業継承を考えておられたのですか?

今井麻椰さん(以下、今井): 小学校の卒業アルバムで、将来の夢を「いかめし3代目」と書いていたのですが、その当時は他に夢が無かったので、そう書いたのだろうと思います。ただ、幼少の頃からいかめし作りや駅弁販売の現場に慣れ親しんでいましたから、いずれ社員として働くことになるかもしれないという意識は持っていました。

社長就任を真剣に検討するようになったのは、2018年あたりでしょうか。2代目である父が高齢になり、後継者もいないことから、会社を売却する話が浮上しまして…。幼少の頃から一緒だった会社を失うことは、一人っ子だった私にとって兄弟を失うような感覚ですから、「だったら私がやります」と言い出したことが事業継承のきっかけとなりました。 駅弁業界、水産業界ともに女性経営者が非常に少なく、同年代の経営者もいないことから、父としては継がせたくなかったようですけどね。

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