連載:第29回 建設業
2024年4月施行の残業規制、建設業の現場ではまだまだ浸透せず78%が未対応
労働時間・日数が他産業に比べて多いとされる建設業の現場。これまではいわゆる「36協定」が定めた時間外労働の上限が適用除外されていましたが、2024年4月1日からは特別な事情がない限り、月45時間・年360時間が上限となります。違反時には懲役・罰金などの罰則がありえますが、この「改正労働基準法」について知らない現場も多いようです。
労働時間規制「聞いたことない」38%に達する
ワークスモバイルジャパンが、建設現場で働く施工管理者・作業員など2,088人を対象に行った調査によると、まず、「2024年4月からの労働時間規制」について知っているかを聞くと、「聞いたことがない」38%が最も多く、「内容はよく分からないが、聞いたことはある」30%がそれに続きます。当然認知度に比例して対応度も推移しており、「労働時間規制にあわせて導入された施策があるか」を聞くと、「ある」は22%にとどまり、残る78%が未対応であることがわかりました。
一方現状について、「残業時間に対してストレスを感じているか」「離職や転職を考えているか」を聞くと、32%がストレスありと回答。特に 20~30代の施工管理者に限ると、半数を超える54%がストレスを感じており、44%は「転職を検討している」(同業種24%、異業種20%)と答えています。
さらに施工管理者(1,092人)に現場の実態を聞くと、「現場で写真を撮って、事務所に帰ってから整理」「図面報告書など紙で出力することが多い」「協力会社との調整・情報共有に時間がかかる」など、全体的に手間や時間のかかる作業の多さがうかがえます。計算によると協力会社との調整・情報共有には、月一人あたり約17時間を割いているそうで、今後コミュニケーションツールなどの導入による改善が望まれます。
調査方法
調査期間:2022年1月24日~2月4日
調査方法:インターネット調査(調査機関:プラグ)
調査対象:男女20~69歳(建設業に従事する施工管理者または現場作業人/職人)
調査人数:2,088人(施工管理者1,092人、現場作業員/職人996人)
プレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000294.000020202.html
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