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人事評価の不満要因1位は「基準の不明確さ」48.3%。基準と待遇の仕組み化が重要

BizHint 編集部 2021年9月28日(火)掲載
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株式会社識学(本社:東京都品川区、代表取締役社長:安藤広大)は、2021年8月26日、「人事評価の“モヤモヤ”に関する調査」を行いましたので報告いたします。その結果、自社の人事評価に不満を感じる要因は「評価の基準が不明確」が圧倒的多数であること、また人事評価に不満を感じる方の約6割が「人事評価の結果が給与や待遇にどのように反映されるか知らない」など、人事評価制度そのものが不明確、もしくは明示されていないために不満が生まれていることがわかりました。

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自社の人事評価の満足度、「満足」:「不満」=5.5:4.5。

自社で行われている人事評価の方法について聞いたところ、回答の多い順にTOP3は「業績評価」65.0%、「評価シート」53.5%、「事前に設定した目標達成度の評価」47.8%となりました。複数の評価方法の組み合わせで人事評価が行われているようです。「どのように人事評価を行っているかわからない」の回答が14.5%にのぼり、社員に評価方法が開示されていない企業が1割以上であることもわかりました。

自社の人事評価について満足しているか聞くと、「満足」11.5%、「やや満足」44.0%と満足の合計が55.5%、「やや不満」30.3%、「不満」14.3%と不満の合計が44.6%となりました。「満足」が過半数を占める結果となりました。

人事評価制度に不満の理由1位は「評価の基準が不明確」で48.3%

自社の人事評価に「やや不満」・「不満」と回答した方に対し、不満に思うことを聞いたところ、「評価の基準が不明確」の48.3%が圧倒的1位となり、評価基準が明確に設定されていないことが不満につながりやすいことが明らかになりました。2位は「評価結果が報酬に反映されない」30.9%、3位は「評価する人によって厳しさに差がある」28.1%と続いています。

評価結果の給与や待遇への反映方法を「知らない」44.5%

報酬決定や昇級・昇進などの処遇・待遇に活用されるはずの人事評価。自社の人事評価の制度において、評価結果が給与や待遇にどのように反映されるか知っているかどうか聞いたところ、全体では「知っている」55.5%、「知らない」44.5%となりました。人事評価に対する満足別でみると、「不満」と回答した方(「不満」+「やや不満」)は、人事評価結果が給与や待遇にどのように反映されるか「知らない」の割合が59.6%となり、6割近くにのぼることが明らかとなりました。

評価者の評価能力は、全体平均「5.6点」、不満層は「4.5点」

ご自身の人事評価を行う評価者について、その評価能力を被評価者に逆評価してもらいました。評価者の評価能力を10点満点で採点してもらったところ、全体平均は「5.6点」となりました。自社の人事評価に対する満足別でみると、人事評価に「満足」(「満足」+「やや満足」)の層は、評価者の評価能力が平均「6.5点」、「不満」(「不満」+「やや不満」)の層は、平均「4.5点」と、2ポイントの差がつく結果となり、評価者の評価能力が、人事評価に対する不満につながっていることが判明しました。

また、人事評価を行う評価者の評価能力について不安や不満に思うことを自由回答で聞いたところ、以下のような回答が集まりました。

●評価者によってバイアスがかかってないかが不安になる。(26歳男性)
●評価者が人によって甘い評価をしたりしていることに不満がある。(36歳男性)
●評価基準が不透明であり、面談も行っていないので、評価者の独りよがりな評価になっているような気がして不安になっている。(25歳女性)
●主観が入ってしまうのではないかというところ。また人によって多少評価の仕方が異なる。(41歳女性)
●人間なので仕方ないが、評価に感情が混ざる場合がある。(46歳女性)
●数字で表せない部分の評価には限界がある。定量でわかる部分で公平に判断してほしい。 (29歳男性)
●指示やアドバイスがないので、どうしたら評価されるのかわからない。(46歳女性)
●やっている内容は前年度とほぼ同様であるのに、指摘の内容が全く異なること。(41歳女性)
●会社として評価基準が統一されていない。(29歳女性)

評価者の主観が入ることや、評価者によって評価基準や評点の甘辛にバラつきがあること、どうしたら評価が上がるか教えてもらえないことなど、「評価基準の不明確さ」による不安や不満が多くみられます。また、やっていることは同じなのに指摘の内容が前年度と異なる、会社で評価基準が統一されていないなど、評価基準の一貫性のなさも不安・不満の要因となることがわかりました。

全体の6割以上が「人が介在しない評価方法を導入してほしい」と回答

これまでの設問で、評価者の評価能力に影響されるなど属人的な評価の仕組みが不安や不満につながる可能性が明らかになりました。人が介在しない評価方法を導入してほしいかどうか質問すると、全体では「導入してほしい」19.5%、「やや導入してほしい」40.3%となり、合計が59.8%と約6割を占める結果になりました。評価者の評価能力点数別でみると、全体平均より低い「1点~4点」の層では「導入してほしい」29.8%の割合が全体と比べ10ポイント以上多くなっており、「やや導入してほしい」34.5%とあわせると導入を希望する割合の計が64.3%となりました。また評価者の評価能力点数が全体平均より高い「7点~10点」の層においても「導入してほしい」19.0%、「やや導入してほしい」42.9%で導入を希望する割合の計が61.9%となりました。現状の評価者の評価能力に関わらず、属人的でない評価方法を望む方が多いことが判明しました。

直近半年間(2021年3月~2021年8月)に週3日以上リモートワークした方を対象に、リモートワークをする中で人事評価のされ方に不安を抱いたことがあるか聞きました。その結果「ある」50.7%、「ない」49.3%と、半数以上がリモートワークでの人事評価に不安を抱いたことがわかりました。

また、リモートワークをする中で、現在の人事評価のされ方に不安を抱いたことが「ある」と回答した方に、どのような不安を抱いたか自由回答で聞きました。

●評価の判断が難しそう。(30歳男性)
●何をもとに実績をはかっているのか、全くわからない。(57歳男性)
●経営陣が昭和脳で、出社・残業している方が頑張っているという見方をされる。 リモートでもちゃんと働いてるのに、リモート=サボりと思われかねない。出社していても雑談ばかりで仕事しない人もいるので不公平。(31歳女性)
●互いに状況を見ることが困難なので、信頼関係が築けているかわからない。(29歳男性)

評価の判断基準や実績の根拠など、評価指標が不明であることから不安を感じたとの回答が多くなりました。また出社していないことがマイナス評価になるのではないかという不安や、勤務状況が見えないことが不利に働くのではないかと感じる方もいることがわかりました。

直近半年間で週3日以上リモートワークした方に対し、現在の人事評価制度でリモートワークに適応できていないと感じることを聞きました。最も多い回答は「成果の基準が不明確であること」で42.5%となりました。勤務状況が見えにくいリモートワークだからこそ、何をもって評価されるのか、その基準を明確にしてほしいと感じる方が多いのかもしれません。「リモートワークに適応できていないと思うことはない」は24.7%であり、リモートワークを行っている企業の7割以上で人事評価の対応に遅れが生じていることも判明しました。

さらに、日本国内でも注目されているジョブ型の雇用制度や成果主義の評価方法について、現在の職場に関わらずそのような働き方をしたいかどうか聞いたところ、「そう思う」が15.3%、「ややそう思う」が44.8%でジョブ型や成果主義を臨む人の合計が約6割となりました。リモートワークなどの働き方の多様化に伴い、業務内容とその成果のみによるシンプルな評価を望む声が今後も増えていくのかもしれません。

調査概要

調査テーマ:人事評価の“モヤモヤ”に関する調査
調査対象:全国の従業員数10人以上300人未満の企業に勤める20歳~59歳の男女で、自社に人事評価の仕組みがあり、ご自身が被評価者である方
有効回答数:400サンプル(男性233人・女性167人、20代101人・30代104人・40代115人・50代80人)
調査期間:2021年8月26日(木)
調査方法:インターネット調査

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000029010.html?fbclid=IwAR14fwSfG2RHABOnc7z4iyH_bOxMFjuDALiEXreIdPVsFk0DI9y4LRZK5yU

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