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連載:第19回 教育・官公庁

給付金・助成金に関する自治体業務、職員の半数が「システム不備で手作業が発生」と回答

BizHint 編集部 2021年8月19日(木)掲載
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新型コロナウイルス感染症により、これまで以上に活用されるようになった自治体の給付金・助成金。突然の作業増に職員側は、非常に困惑しているといった話も聞かれます。システムの複雑さや不備、セキュリティ面の不安といった意見もありますが、具体的にはどういう状況でしょうか。アクトは、自治体職員108名に対し「自治体における給付金システムの実態と課題」に関する調査を実施しています。

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給付金・助成金業務はとにかく煩雑、さらにはシステム面の不備も

まず「給付金・助成金業務における課題」を全体に聞くと、「業務が複雑で工数がかかる」48.1%、「支給までが遅い」43.5%、「新しく事業化するたびに多くの問い合わせが発生する」38.0%が上位となりました。

こうした状況に対して意見を求めると、「国・県・市がそれぞれ独自の制度で行っているので、すべてを把握しきれない」「デジタル化を進めて、支給を迅速に進めてほしい」といった声があがりました。とにかく基準や手順が統一されていないために、現場が毎回迷っているというのが現状のようです。

システム面に絞り、「給付金・助成金システムにおける課題」を聞くと、「業務がシステムで完結されず、手作業が発生している」50.9%、「導入まで時間がかかる」38.0%、「部署ごとにそれぞれシステムが導入されており、無駄がある」34.3%が上位になりました。意外にも、「特にない」17.6%という意見も一定数存在しました。

こちらでも自由意見では、「開発や改修に時間がかかる」「外部委託を組み合わせたい場合のセキュリティ対策」などのほか、安定に問題がある、厳密な入力を要求される、現場パソコンのスぺックと釣り合っていないといった声があがりました。

なお「新しい給付金・助成金事業を行った際、システム導入が間に合わず手作業が発生したことがあるか」という質問には、「何度もある」38.8%、「1度だけある」9.3%と、半数近くで手作業が発生していました。

「現在利用している給付金・助成金システムについて、使ったことがない機能はありますか」という質問では、「5個以上ある」16.7%、「1~4個ある」22.2%、「まったくない」16.7%となった一方で、「わからない」44.4%も多数存在しており、機能が把握されていない様子がうかがえます。

最後に「給付金事業を行ううえで、もっとも手間がかかっておりシステム導入で効率化を図りたい業務」を聞くと、「対象者から返信された申請書回答内容チェック」21.3%、「対象者からの問い合わせ対応」19.4%、「対象者への申請書・通知文発送」15.7%、「支給判定および支給処理」13.0%などに意見が分かれました。

全体的には、給付金・助成金業務の煩雑さを感じている職員が多く、システム面の不備が推察されます。デジタル庁などには、自治体システムの改良の注力などが望まれます。

調査方法

調査期間:2021年6月21日~22日
調査方法:インターネット調査
調査対象:給付金関連業務を行った経験がある自治体職員
調査人数:108人

プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000076503.html

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