連載:第18回 教育・官公庁
家庭学習におけるデジタル端末の活用に、6割以上の保護者が期待・肯定
最新の小中学校向け教科書には、「QRコード」が記載されており、これをデジタル端末で読み込むことで、インターネットコンテンツが利用可能となりました(小学校では昨年4月から、中学校では今年4月から)。学校教育の現場では、2023年度までの1人1台端末の整備を掲げている「GIGAスクール構想」の取り組みも進んでおり、一般家庭でもデジタル機器使用が大きく拡大しています。
デジタル端末を家庭学習で使ったことがある家庭は64.4%、主流はタブレット
こうした環境の変化を受けて光村図書出版は、「家庭学習におけるデジタル端末の活用状況」に関するアンケートを実施しています。まず「デジタル端末(パソコン、タブレット、スマートフォンなど)を家庭学習で使ったことがあるか」を聞くと、「ある」64.4%、「ない」29.2%となりました。
「家庭で学習のために使ったことのあるデジタル端末」では、「タブレット」75.5%がとくに多く、「パソコン」34.5%、「スマートフォン」23.6%に大きく差を付けていました。また少数ですが、「ゲーム機」0.9%との回答もありました。
「デジタル端末を家庭学習で使ったことがある」という家庭では、「今年4月以降に、デジタル端末をどのくらいの頻度で使いましたか(学習利用のみ)」という質問に、「週に数回」38.8%、「毎日」28.3%、「月に数回」18.6%などと回答していて、それなりの頻度でデジタル端末が学習利用されていることがうかがえます。
そして「デジタル端末を活用した家庭学習では、どの教科の学習を行いましたか」という質問では、「算数・数学」73.3%、「国語」62.1%、がとくに多く、「英語」43.8%がそれに続きました。これは小学校では英語教育がないためで、中学生以上に限ると58.3%と、国語に迫る数値となっています。
「デジタル端末を、どのような場面で使いましたか」と聞くと、「通信教育に使った」37.9%が最多で、「学習アプリの問題を解いた」32.0%、「学習でわからないとことをネット検索した」28.3%がそれに続きます。学年別では、高学年ほど「学習でわからないところをネット検索した」が増加する傾向が見られました。
デジタル端末の家庭学習活用、肯定派は6割超
「保護者として、今後、現在よりも積極的に、デジタル端末を家庭学習に使ったほうがよいと思いますか」と聞くと、「よいと思う」26.0%、「どちらかというとよいと思う」37.0%で肯定派は6割超。「どちらかというとよいとは思わない」6.4%、「よいとは思わない」2.0%の否定派を大きく上回りました。ただし「どちらともいえない」28.6%と態度を保留している人もまだまだ多いのが現状です。
そこでデジタル端末での家庭学習について「よいと思う点はなんですか」「不満・不安な点はなんですか」とそれぞれ聞くと、よい点は「学習効率がよい」38.2%、「いつでもどこでも学習できる」38.0%が上位でした。「学習効率がよい」は学年が上がるにしたがい増えていく傾向が見られました。一方、不満・不安な点では「子どもの健康面が心配」32.6%、「子どもを長時間デジタル機器に触れさせたくない」29.6%といった回答が上位でした。
最後に、小中学校向け教科書への「QRコード」の記載について、知っていたかどうかを聞くと、「知らない」が73.4%で、まだまだ保護者の認知度は高くありません。そのため、「QRコードコンテンツの家庭学習での活用」も、「ある」との回答は16.0%に留まっています。学年別では、小学1年生の家庭は26.8%が活用したことが「ある」と回答しており、やや高い数値となっています。
調査方法
調査期間:2021年5月30日~6月1日
調査方法:インターネット調査
調査対象:公立の小中学校に通う児童・生徒の保護者
調査人数:500名(男性265名、女性235名)
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000073231.html
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