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人材育成

2018年1月11日(木)更新

1.1970年代の人材マネジメント - パーソナルマネジメント

1-1.人材を資源として扱っていた高度経済成長期

戦後の1950年代から1970年代までの高度経済成長期は、人口が急激に増えた大量消費の時代でした。各企業は生産を大幅に増強するため競って大量の社員を雇いました。社員を少しでも長く社内に留めておく事が生産の安定につながります。そのため長く勤める事が労働者のメリットになる制度を制定しました。「年功序列」「終身雇用」という制度はこの頃に確立しています。

1-2.パーソナルマネジメント(PM)とは

PMは日本語では「人事労務管理」と訳されます。PMはヒト・モノ・カネのヒトを管理する方法として、高度経済成長期では主流だった人材マネジメントの手法です。具体的には、社員の離職率を減らすために終身雇用制を導入し、給与体系を年功序列にする事が挙げられます。これら大量生産を支えるために行われた人材管理全般を指してPMと言います。

2.1980~2000年代の人材マネジメント

2-1.人材は「コスト」から有効活用する「資源」へ - 低成長時代の人材マネジメント

高度経済成長に翳りが見えた1980年代は、それまでの大量生産ではモノが売れなくなりました。企業は低コスト・高生産力を目指し、より能力の高い人材を得る事に注力するようになります。人材を「コスト」ではなく「資源」としてとらえるようになったのです。その結果、給与体系に成果主義的な要素が加えられました。人の能力に依存しなかったビジネスから、人の能力がビジネスに活かされる時代となりました。

2-2.ヒューマンリソースマネジメント(HRM)とは

HRMは「人材は入れ替え可能な資源」という概念だったPMから変化した人材マネジメントです。人材の採用時に能力の高い人を採用し、人の可能性を伸ばすための教育も行われました。これらの施策は、1人当たりの生産性を効率よく上げる事を目指したものです。大きく成果を上げた労働者に報いるため、PMと大きく異なり給与体系に成果主義を導入しています。

2-3.人は資源ではなく投資する対象の資産 - バブル崩壊から2000年代

1990年代に入りバブルが崩壊すると、労働市場にまた大きな変化が現れました。1人の社員が大きな変革を起こし、会社の業績に貢献するという事例が増えてきました。人を資源として考えていたHRMから、人を資産としてとらえるヒューマンキャピタル(HC)はこうした中で生まれました。会社は人に投資をする事で自社の発展を目指すビジネスへと変わっていったのです。

2-4.ヒューマンキャピタル(HC)とは

HCとは、人を資源としてとらえていたHRMから人を資産としてとらえるように変化した人材マネジメントです。人材に投資して大きな見返りを求めるこの方法では、人の流出を防ぐための施策が必要になります。離職率を減らす方法として注目されているのが会社への愛着心を醸成する方法です。

3.現代の人材マネジメント - 量から質への転換

3-1.仕事優先の人事から人に焦点を当てた人事へ

これまでは、まず仕事ありきで人材を管理していました。しかし、今はダイバーシティやワークライフバランスなどの浸透で人材個別の対応が必要です。インターネットの急伸によって個人の発言力も以前より強まっています。また、少子化による労働人口の減少やグローバル競争の激化により、少数精鋭での対応も強く求められています。

3-2.人材の量ではなく質の時代へ - タレントマネジメント

社会情勢の変化に伴い、人材マネジメントは人材の「量」ではなく「質」を求めるようになりました。さらに、人ありきで仕事を考えなければいけない時代を迎えたのです。このような時代の流れの中でタレントマネジメントが生まれました。

3-3.タレントマネジメント(TM)とは

TMとは人材を会社の競争力を高める源と考え、採用から教育、キャリア形成などを一貫して支援する管理方法です。個人のタレント(才能)を一定イベントごとに収集します。まだ表に出ていない開発すべき才能の発掘も大切なミッションです。才能を発掘する事で経営層の後継者の発見・育成も可能になります。

「仕事が先」から「人が先」への変化から生まれたタレントマネジメント

高度経済成長期からの人材マネジメントの歴史を整理しました。要約すると以下のようになります。

  • 1970年代まで:PMの時代、人を資源とみなす点が特徴、終身雇用・年功序列
  • 1980年年代:HRMの時代、低コスト高生産性を求める
  • 1990年代~2000年代まで:HCの時代、人は資産と考え人に投資する
  • 現在:TMの時代、人が先で仕事が後と考え、人の多様性に対応し個人の才能を活かす

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