連載:第13回 建設業
東京の不動産投資、オフィス需要が低下を見せるもマンション需要は堅調 2021年のコロナ感染収束に期待
不動産投資世界1位と言われる東京。しかしコロナ禍の影響により、郊外への住み替えやオフィス需要の低下が、首都圏で見られるようになったと言われています。住まいについては、まだまだ都心部が人気の一方で、オフィス需要についてはやや低下が発生しています。こうした状況がほぼ1年近く経ち、徐々にデータが明らかになってきました。
マンション販売は6月以降回復する一方、オフィスは空室率が上昇中
グローバル・リンク・マネジメントが運営するグローバル都市不動産研究所は、東京の不動産について、2020年の概況と地価動向、2021年の予測を発表しています。
それによると、まず新築マンションの販売動向は、2020年2~3月頃から減速を見せ始め、4月に前年同月比42.1%減、5月に69.9%減と一気に落ち込みます。ここを底に、以降は回復傾向を見せ、感染拡大第2波が訪れた8月を除き、10月には大きく復活を遂げています。契約率は安定して推移しており、供給コントロールが行き届いていたと推測されます。
中古マンションの成約件数も4月に前年同月比54.4%減、5月に38.9%減と急減しましたが、7月に回復した後は堅調に推移しています。
一方、オフィスビル平均空室率(東京都心5区)は、5月以降徐々に上昇し続けており、特に既存ビルの空室率が悪化しています。平均賃料も7月に最高値をマークしましたが、以降急激に下がっています。
主要地区の地価動向、横ばいが16地区、下落が8地区
地価動向については、2020年第3四半期(2020年7月1日~10月1日)の東京都区部主要地区の地価動向は、横ばいが16地区、下落が8地区でした(出典:国土交通省「地価LOOKレポート」)。グローバル都市不動産研究所では、丸の内、有楽町・日比谷、渋谷、池袋東口の4地区が下落傾向に転じた点について、来街者の減少、テレワーク拡大にともなうオフィス需要の減少などが要因だと考察しています。
ただし11月、12月とコロナ禍は収まらず、東京の感染者数はあらためて過去最大を記録しています。欧米の状況よりは安定的だったために、海外の機関投資家などが投資をしていた側面もあるため、今後の動向については慎重な見極めが必要でしょう。
調査方法
調査方法:各企業、研究機関、省庁の発表データなどをもとに、グローバル都市不動産研究所が情報収集・データ分析・グラフ作成を実施。
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000088.000020953.html
この記事についてコメント({{ getTotalCommentCount() }})
{{selectedUser.name}}
{{selectedUser.company_name}} {{selectedUser.position_name}}
{{selectedUser.comment}}
{{selectedUser.introduction}}