連載:第2回 ポストコロナ時代の採用学
オンラインでの採用活動、口コミを有効に活用するには?
新型コロナウイルスをきっかけにオンライン採用をはじめる企業が増えています。そこで注目したいのは候補者に広まる口コミ。その影響力はさらに大きくなると予想されます。口コミの情報がなぜ入社の動機形成に繋がるのか。さらにオンライン採用での効果的な情報発信のあり方について提案します。本記事は、採用学オンラインセミナー『ポストコロナへの予期と対応』から、採用学研究所所長 伊達洋駆さんの講演の模様をレポートします。
採用において、口コミは大きな影響力がある
口コミは一般に、個人と個人の間で情報が伝えられることを指します。マーケティングでは、商品について十分な情報がない場合や、リスクが伴う購買で口コミが活用されることが知られています。この状況は、就職活動にも当てはまります。企業情報が十分に得られず、入社というある意味リスクを伴う就活では、口コミの影響は大きいと言えます。
また、口コミは候補者が企業を魅力的に思う気持ちにも影響を与えるため、採用活動を進めるうえで大事な要件の1つとして捉える必要があります。しかも、優秀な候補者ほど口コミを重視することも分かっています。
候補者が企業選びにおいて口コミを重視するのは、口コミの情報を信頼しているからです。「信頼できる口コミを企業の評価に用いる」というメカニズムが、そこにはあります。
ではなぜ、口コミを信頼するのでしょうか。候補者は「企業からの情報には自社を良く見せようとする意図がある」という前提で捉えるため、「企業の意図が含まれていない情報」が欲しい。それが口コミであり、だから信頼される、という流れです。例えば、ある従業員が全く同じコメントを、自社サイトと外部のサイトに載せた場合、「外部のサイトの情報の方が信頼性は高い」と判断するそうです。
候補者は信頼できる情報として口コミを参考に企業を選ぶため、採用において口コミは大きな影響力があります。
効果的な口コミは、現場社員や友人からオフラインで企業に関する象徴的な情報を伝えること
どのような口コミなら、候補者に信頼されて動機形成が図れるのか。効果的な口コミに必要となる要素を5つ挙げます。
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