連載:第12回 小売・サービス
緊急事態宣言中の店舗運営は98%が感染拡大防止策を実施するも、解除後の売上確保は約4割が対策を講じず
5月25日に47都道府県の全てで緊急事態宣言が解除となり、営業を再開する店舗も多くなってきています。株式会社デザインワン・ジャパン(代表取締役社長:高畠靖雄、東証一部 6048)が運営する中小事業者の調査・研究開発部門「エキテン総研」はこのほど、全国の店舗関係者に対して「緊急事態宣言後の店舗運営に関する調査」を実施しました。本調査では、緊急事態宣言後、中小事業者が店舗運営を維持するためにどのような努力をおこなっているかを全国の店舗経営者にアンケートをし、取りまとめています。
98%の店舗が感染拡大防止の対応を実施
緊急事態宣言時の店舗運営においては、実に98%の店舗が感染拡大防止の対応策を講じていると回答。中小事業者においても、新型コロナウイルス感染予防への意識の高さが伺えます。
また、具体的な対応策については「従業員のマスク着用」「消毒液の設置」「手洗い・うがいの徹底」「店内の清掃・消毒」がそれぞれ85%以上の店舗で実施されました。従業員とお客様、双方を守るための努力を感じられます。また、予約制の導入や、ソーシャルディスタンスを保つための店内レイアウトの変更など、「新しい生活様式」に倣った店舗運営の方法を取り入れ始めた店舗も一定数います。
その他のフリーコメントには、飛沫防止のためレジにビニールシートやアクリル板を設置、新規客の受け入れ中止、1日1組限定や1世帯限定など、お客様の来店人数を絞る取り組みをしている店舗も多く見られました。
また、お客様との会話を最小限にする、雑談を減らす、と記入した店舗も目立ちました。お客様との関係性づくりにおいて雑談は大切なものですが、コロナ禍では対面のコミュニケーションが難しいという問題が浮き彫りとなりました。
各店舗で実施した感染予防策の告知についても聞いたところ、感染予防策を講じている店舗の8割が、予防策を講じていることについて何かしらの形で告知をしているという結果になりました。店頭や店内の掲示、ホームページでお知らせしている店舗が多いことがわかります。
約4割の店舗が緊急事態宣言解除後の売上確保について「特に対策を講じていない」
経営を維持するための対策としては、「助成金や補償制度の利用」をあげた店舗が多数となりました。また、前述の感染予防策を講じていることをアピールしお客様に安心していただく取り組みをしている店舗が多かったほか、客数の減少に伴い、休業または営業時間を短縮してコストコントロールするという選択をした店舗も多かったようです。
休業・縮小営業中に、緊急事態宣言解除後の売上確保のためにとった対策ついては、「特に対策を講じていない」という回答が最も多いという結果になりました。一方で、外出自粛のため店頭での販促が難しいことから、SNSやHPなどを活用しWEB上での情報発信に努め、緊急事態宣言解除後の売上確保のために経営努力をしている店舗も3割以上いました。 その他にも、動画の配信や、メールや手紙で顧客とのコミュニケーションを継続することで、休業や短縮営業により一旦は離れてしまう顧客のつなぎとめをしている店舗もいました。
調査概要
調査名:緊急事態宣言後の店舗運営に関する調査
対象者:店舗の口コミ・ランキングサイト「エキテン」に掲載中の全国の店舗経営者および集客・販促担当者
回答数:3,600
調査時期:2020年5月19日~2020年5月20日
調査方法:インターネット調査
調査機関:エキテン総研(株式会社デザインワン・ジャパン)
プレスリリースhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000061.000013451.html
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