連載:第38回 小売・サービス
20~40代に聞いたECサイト利用率は66.2%に上るも、利用者の約8割から不満の声
IRISデータラボ株式会社は、直近3か月以内にECサイトを利用した20代~40代の男女600名を対象に「ECサイトに関する実態調査」を行いました。その結果、利用者の多くが「購入予定だったにも関わらず直前で購入をやめている」実態が明らかになりました。
直近3か月間でのECサイト利用率は66.2% 「1週間に1回以上」利用している人は42.7%
事前調査として全国20代~40代の男女3000人に実施されたECサイトの利用の有無についての調査では、「複数回利用した」が全体で54.2%、「1度だけ利用した」が12.0%と、直近3か月間でのECサイトの利用率は66.2%であることが判明しました。
1か月あたりのECサイトの利用頻度は、全体では「1日1回以上」が13.7%、「2,3日に1回程度」が12.0%、「1週間に1回程度」が17.0%と、42.7%が「1週間に1回以上」ECサイトを利用していることになります。特に20代では54.5%の人が「1週間に1回以上」利用している一方、40代では「1か月に1回程度」が最も多く32.5%となっており、年代間で大きな差があることがわかります。
1か月のECサイトの利用金額ついては、全体では「2,001円~4,000円」が最も多く31.0%、次いで「~2,000円」が23.7%と、半数以上が4,000円以内の利用であることがわかりました。また、年代別で見ると「10,001円~」は30代、40代が約15%である一方、20代は9.5%という結果になりました。
利用頻度においては20代が最も多く、1回あたりの利用金額は年代が上がると大きくなっていることがわかります。
全体の約8割が不満を抱えながらECサイトを利用している
ECサイトを利用する際の不満についても調査が行われ、全体では「送料が高い」が42.5%と最も多く、次いで「サイズ感・手触りなどがわからない」が32.0%となりました。また、「ECサイトを利用する際の不満はない」と答えた利用者は21.7%にとどまり、全体の約8割の方が不満を抱えながらECサイトを利用していることもわかりました。
結果を性別でみると、「会員登録が面倒」では男性が10.3%に対して女性が18.3%と約2倍となっており、女性が不満に思っていることが判明しました。逆に、「欲しい商品がない」では女性が7.7%に対して男性は14.3%と約2倍の差を付ける結果となりました。
ECサイトを利用する際にカートに入れた後に商品購入をやめた経験があるか聞いたところ、「複数回ある」が79.8%、「1度のみある」が7.2%と、合計で87.0%もの利用者がカートに入れた後、購入直前で取りやめた経験があることが判明しました。途中で商品購入をやめた理由としては「会員登録・設定が面倒派」「カートに入れた後に商品吟味派」「カートに入れた後に金額吟味派」の大きく3つのパターンに分かれる回答が寄せられました。
ECサイトの利用率アップや離脱率ダウンのためには「会員登録の簡略化」や「送料なども含めた総額表示」をしっかり意識することが重要かもしれません。
調査概要
調査方法:WEBアンケート方式で実施
調査対象:直近3か月以内にECサイトを利用したことのある、全国の20代~40代男女
有効回答数:600名(各性年代100名ずつ)
調査実施日:2022年5月10日(火)~5月11日(水)の2日間
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000098400.html
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