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連載:第2回 よくわかる補助金・助成金 健康経営

職場のメンタルヘルス対策をしてますか? 心の健康づくり計画助成金の紹介

BizHint 編集部 2019年11月26日(火)掲載
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前回のコラムでは、ストレスチェック後の職場環境改善の取り組みについてお話しました。「空間」、「設備」、「情報」、「運用」といった区分けで職場環境を改善すると、従業員は働きやすくなり、生産性向上も考えられるとお伝えしましたが、一方で、それでも従業員の心の状態は人それぞれであると思います。会社は、専門家の指導のもと従業員の心の中にあるストレスを改善し、心が健康である状態を作り出さなくてはなりません。今回のコラムでは、従業員の心の健康づくりに取り組むための助成金をご紹介します。

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1.心の健康づくりについて

「心の健康づくり」とはどういったものでしょうか。身体の健康づくりといえば、早寝早起き、適度な運動、三食欠かさず食べて、飲みすぎ食べすぎしないで塩分は控えめに、手洗いうがいの励行等々身体を健康な状態で維持するためにやることはいろいろありますよね。

「心の健康づくり」も同様です。心だって喜んだり、怒ったり、落ち込んだり、悲しんだり、楽しかったり、面白くなかったり、心にはさまざまな動きがあります。これらさまざまな感情をどれかに偏らず上手にコントロールできると、心だって健康な状態を維持していけます。

では、どのようにすればよいのでしょう。身体は走ったり、歩いたり、伸ばしたり、縮めたりして鍛えればよいですが、心はどのように取り組んでいけば良いのでしょうか。

心理学や産業保健心理学の領域では、人間の有する強みやパフォーマンスなどポジティブな要因に注目する動きが出はじめ、この流れの中で新しく提唱された概念に「ワーク・エンゲージメント」という考え方があります。心の健康づくりのひとつとして「ワーク・エンゲージメント」をご紹介します。

2.ワーク・エンゲージメントについて

ワーク・エンゲージメントとは

  • 「仕事に誇りややりがいを感じている」(熱意)
  • 「仕事に熱心に取り組んでいる」(没頭)
  • 「仕事から活力を得ていきいきとしている」(活力)

上記三つがそろった状態のことを言います。ワーク・エンゲージメントの学術研究も進展しており、科学的根拠に基づく健康経営を進めるうえで重要な考え方になっています。

(1)ワーク・エンゲージメントとは

ワーク・エンゲージメントの概念に近いものでワーカホリズムという概念があります。どちらも活動水準が高いのですが、ワーカホリックな人は「強制的に」働くのに対して、ワーク・エンゲージメントの高い人は「充実感を覚えながら」働きます。なので、ワーク・エンゲージメントの高い人は、仕事が楽しく、仕事にやりがいを感じ、その仕事が重要だと思い、もっと仕事をしたいと考えています。

(2)ワーク・エンゲージメントを高める

ワーク・エンゲージメントを高める方法には、組織ができる工夫と、従業員個人ができる工夫とに分けられます。
組織ができる工夫とは、職場内の仕事の資源を増やすことで、従業員個人ができる工夫は、個人の心理的資源を強化することです。

(3)組織ができる工夫

組織ができる工夫のひとつに「管理監督者研修における工夫」があります。管理監督者研修では、精神的に不調になった従業員の対応だけでなく、それ以外の従業員の活性化や健康職場の実現にも効果的であることを研修内で協調する必要があります。マネジメント研修やリーダーシップ研修においてもメンタルヘルスの視点を盛り込んで企画と実施されることが望ましいと考えられます。

(4)個人ができる工夫

従業員個人ができる工夫として、仕事への自信(自己効力感)を高める方法と、仕事のやりがいを高める工夫(ジョブ・クラフティング)があります。

自己効力感の向上は、ストレスに対処するためのスキルのほかに、仕事を上手に進めるためのスキルが必要です。具体的には、時間を上手にコントロールするためのタイムマネジメントスキル、上司、同僚、部下などとの人間関係を円滑にするためのコミュニケーションスキル、問題を解決するための問題解決スキル、目標を達成するための目標達成スキル、これらのスキルを高めることで、仕事に対する自信が高まり、ワーク・エンゲージメントの向上につながっていきます。

仕事のやりがいを高める工夫(ジョブ・クラフティング)は、従業員がみずからの仕事を変化させながら、仕事の意義を高めていく主体的なプロセスです。仕事のやりがいや意義は、ワーク・エンゲージメントを高める重要な資源です。

職場のメンタルヘルスでは、産業保健と経営とが協調しながら労働者の活力を高め、一人ひとりの健康度・生産性と組織全体の生産性の向上につながる多面的な視点が重要であり、専門家の助言、指導を受けながら進めていくことが成功の近道です。

3.心の健康づくり計画助成金について

この助成金制度は、事業者の方が各都道府県の産業保健総合支援センターのメンタルヘルス対策促進員の助言・支援を受けて、心の健康づくり計画を作成し、計画を踏まえたメンタルヘルス対策を実施した場合に、費用の助成を受けることができる制度です。

(1)助成となる方

メンタルヘルス対策促進員の助言・支援(事業場訪問3回まで)に基づき、心の健康づくり計画を作成し、その計画に基づきメンタルヘルス対策を実施した企業に対して助成されます。

(2)助成金を受けるための要件

届出前に次の6つの要件をすべて満たしていることが必要です。

  • 労働保険の適用事業場であること。
  • 登記上の本店または本社機能を有する事業場であること。
  • 訪問したメンタルヘルス対策促進員から助言・支援を受け、平成29年度以降、新たに「心の健康づくり計画」を策定していること。
  • 作成した「心の健康づくり計画」を労働者に周知していること。
  • 「心の健康づくり計画」に基づき具体的なメンタルヘルス対策を実施していること。
  • メンタルヘルス対策促進員から、「心の健康づくり計画」に基づき具体的なメンタルヘルス対策が実施されたことの確認を受けていること。

(3)助成の内容

助成額は以下の通りです。

(4)申請の期限

申請の期限は、令和2年6月30日(消印有効)までとなっています。ただし申請期間中でも助成金支給申請の受付を終了することがありますのでご注意ください。

(5)お問い合わせ先

独立行政法人労働者健康安全機構 勤労者医療・産業保健部 産業保健業務指導課
電話:0570-783-046
ホームページ 心の健康づくり計画助成金
※最新の情報はHPにてご確認ください。

(参考文献)
2019年度版 中小企業施策利用ガイドブック(中小企業庁)
・2019年 健康経営アドバイザー・エキスパートアドバイザー共通テキスト(東京商工会議所)

(執筆)
株式会社プロデューサー・ハウス 佐藤和哉
中小企業診断士、健康経営アドバイザー

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