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連載:第4回 よくわかる補助金・助成金 健康経営

職場改善計画を立てよう! 職場環境改善計画助成金の紹介

Logo markBizHint 編集部 2020年1月26日(日)掲載
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ストレスチェックを実施したあとは何をすればよいのでしょう。収集したデータを分析し、職場の改善をしなくてはなりません。そうです。次に必要なのは、従業員が働きやすい職場づくりを行うことです。昨今、話題の「健康経営」をあなたの会社でも推進してみませんか。本コラムは健康経営実現に向けた助成金をご紹介するシリーズになっています。今回はストレスチェック後の職場改善計画を実施するための助成金をご紹介します。

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1.ストレスチェック後の取り組みについて

 前回のコラムではストレスチェックの重要性とストレスチェックを実施するための助成金について紹介しました。今回はストレスチェック後に会社が取り組まなくてはならないこと、そして、その取り組みに対する助成金についてご紹介いたします。
 ストレスチェックでは、個々の従業員のストレスの程度を評価して、専門家などの実施者から直接本人にフィードバックを行いました。
 さて、次に会社が取り組まなくてはならないことがあります。それは、ストレスチェックの集計されたデータを分析し、職場環境の改善をすることです。
  まずは、会社全体もしくは職場単位で集計して分析を行います。そして、それぞれに合った職場環境改善計画を立てていきます。
 そうです。職場環境を改善していかなくては、ストレスの発生する環境は改善されませんし、従業員のストレスも改善されることは期待できません。

2.職場環境改善について

 では「集計、分析は分かるけど、職場環境改善って、何をすればよいの」と思う方が多いと思います。職場環境をどのように改善するかを考えるには、そもそも健康経営を促進する効果的な職場環境とはどのようなものかを知る必要があります。

(1)健康を保持・増進する7つの行動

 経済産業省が全国のビジネスパーソン約2万人を対象にした調査によると、職場で健康を保持・増進する行動は、「快適性を感じる」、「コミュニケーションをする」、「休憩・気分転換をする」、「体を動かす」、「適切な食行動をとる」、「清潔にする」、「健康意識を高める」の7つの行動に大別できるとされています。

(出典)経済産業省「健康経営オフィスレポート」

(2)働き方と健康状態、パフォーマンスの関連

 7つの行動は、関連する健康課題の予防や改善を通じて、働く人のパフォーマンス向上にも つながると考えられています。また、この7つの行動を誘発させる要因として、家具、レイ アウト、内装などの「空間」、照明、空調などの「設備」、ICT、インフラなどの「情報」、制 度、ルールなどの「運用」といったそれぞれの職場環境を整えることで、働く人がいきいき と健康で活気にあふれた職場の形成に繋がってくると考えられています。職場環境の改善 の糸口が見えてきましたね。

(出典)経済産業省「健康経営オフィスの効果モデル」

(3)専門家との契約と改善計画の作成

 では、具体的な取り組みについてですが、まずは専門家と職場環境改善計画の作成に係る指 導契約を締結しましょう。専門家とは、産業医(労働安全衛生法第 13 条第2項の要件を備えた医師)、医師、保健師、看護師若しくは精神保健福祉士又は産業カウンセラー若しくは 臨床心理士などの心理職(例 キャリアコンサルタント、シニア産業カウンセラー、公認心理師)のほか、労働衛生コンサルタント、社会保険労務士などをいいます。
 次に専門家からの職場環境の評価、改善すべき事項の指摘を踏まえ、会社は職場環境改善計 画を作成します。この時注意することは、効率的に職場環境改善を進めていくために、解決 すべき課題に優先順位をつけて、その後の検証や改善を含むPDCAが継続的に実施可能で あるかを考慮しなくてはなりません。
 このようにして作成された職場環境改善計画に基づき、先ほど紹介した「空間」、「設備」、 「情報」、「運用」といった項目の職場環境改善を進めていきます。具体的には、労働時間や 勤務体系、作業方法や職場組織、職場の物理的・化学的環境の改善、健康相談窓口の設置な どの施策となります。

3.職場環境改善計画助成金について

 職場の環境改善に関する助成金が「職場環境改善計画助成金」です。この助成金はストレスチェックの集団分析の結果を活用し、職場環境の改善を行った事業場に対して、それらに要した費用に対して上限を定めて助成するものです。
※この助成金には「事業場コース」と「建設現場コース」がありますが、「建設現場コース」の令和元年度の対象実施期間が令和元年9月30日までとなっているため、以下の情報は「事業場コース」で説明を行います。

(1)助成となる方

 事業主の方が、ストレスチェック実施後の集団分析結果を踏まえ、専門家の指導に基づき職場環境改善計画を作成し、計画に基づき職場環境の改善を実施した場合に負担した専門家等の指導費用が助成されます。

(2)助成金を受けるための要件

 届出前に次の6つの要件をすべて満たしていることが必要です。
* 労働保険の適用事業場であること。
* ストレスチェック実施後の集団分析を実施していること。
* 平成29年度以降、専門家と職場環境改善指導に係る契約を締結していること。
* ストレスチェック実施後の集団分析結果だけではなく、専門家から管理監督者による日常の職場管理で得られた情報、労働者からの意見聴取で得られた情報及び産業保健スタッフによる職場巡視で得られた情報等も勘案して職場環境の評価を受け、改善すべき事項について指導を受けていること。
* 専門家の指導に基づき職場環境改善計画を作成し、当該計画に基づき職場環境の改善の全部又は一部を実施していること。
* 専門家から、職場環境改善計画に基づき職場環境の改善が実施されたことの確認を受けていること。

(3)助成の内容

 助成対象となる項目と助成額は以下の通りです。

(4)申請の期限

 申請の期限は、令和2年6月30日(消印有効)までとなっています。ただし申請期間中でも助成金支給申請の受付を終了することがありますのでご注意ください。

(5)お問い合わせ先

独立行政法人労働者健康安全機構 勤労者医療・産業保健部 産業保健業務指導課
電話:0570-783-046
ホームページ:職場環境改善計画のための助成金(事業場コース)

(参考文献) 2019年度版 中小企業施策利用ガイドブック(中小企業庁)
2019年 健康経営アドバイザー・エキスパートアドバイザー共通テキスト(東京商工会議所)
経済産業省「健康経営オフィスレポート」

(執筆)
株式会社プロデューサー・ハウス 佐藤和哉
中小企業診断士、健康経営アドバイザー

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