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連載:第4回 よくわかる補助金・助成金 創業

創業時の資金調達は、“新創業融資制度“で決まり!と言い切れる理由

Logo markBizHint 編集部 2020年1月23日(木)掲載
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「いざ、創業!」と思い立って会社を飛び出してはみたものの、少しの人脈と退職金、そして自分の頭の中にあるビジネスモデルプランしかない。「いったい、何から手を付けてよいのかわからない」「よくよく考えたらローン以外にお金を借りたことがない」という創業準備中の起業準備中の方は多いのではないでしょうか。本日は、そんな起業準備中の方向けに政府系金融機関を活用した“新創業融資制度”についてポイントを絞ってご案内いたします。

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1.創業に準備しておくもっとも重要な事

 さあこれから独立して新事業を創業するぞ!というときに準備しておかなければならない、もっとも大切なこととはなんでしょうか?経営資源と言えば、“ヒト・モノ・カネ・情報”と教科書では習いましたが、どれがもっとも大切で、もっとも最初に準備すべきことはなんでしょうか。

 答えは、情報です。つまり計画です。旅行でいうと地図やガイドブックにあたるものです。安全で楽しい事業を推進・運営していくためには、事前にどこへいつごろ向かうのか?そのために必要な準備はできているか?不足しているものは、どこからどうやって調達するのか?不測の事態への備えや予想外の展開に対する判断基準や、シフトチェンジ先の計画などを準備することなくして起業の成功はあり得ません。

 今回、みなさまと一緒に検討する新創業融資制度を活用した、資金調達においても事業計画が重要な条件として設定されています。

2.新創業融資制度とは

 新創業融資制度とは、起業前や、起業して間もない時期で信用や実績が少ない事業者向けの特例措置です。民間企業から融資を受けることが、非常に難しい状況にある事業者を支援・救済するために、国が公的金融機関である日本政策金融公庫を通して、起業家を支援することが目的の制度と言えるでしょう。

(1)融資を受けられる方の条件

 必要な条件は、以下の3つです。

①新たに事業を始めること。または事業開始後税務申告を2期終えていないこと。
雇用を生む事業を始めることまたは、過去6年以上経験のある業界や業種で の独立で成功の可能性が高いことまたは認定特定創業支援等事業を受けて事 業を始めることまたは、民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始めること
なお、既に事業を始めている場合は、事業開始時にこのような一定の要件に該当し ていたこと。その他例外もあります。
③創業資金総額の10分の1以上の自己資金を準備していること(ただし、特定の要件を満たせば緩和されることもあります)

(2)支援内容

 無担保・無保証人という条件で上限3,000万円(うち運転資金1,500万円)利率1.11%~2.58%(利用するプランによって異なります)が借りられる制度になっています。

 つまり、運悪く外部環境の変化などに巻き込まれて、事業が行き詰ってしまっても、自宅や車などの担保物件を差し押さえられるようなことはありません。また、社長が個人保証をする必要もありませんので、個人的な返済の必要もありません。しかも、創業時にしか利用することができない特別な制度となっていますので、これを利用しない手はありません。

(3)申請方法

①窓口などでの相談

 以下の書類を準備したうえで、創業予定地の近くの支店窓口相談を受けるのが、一般的です。または、日本政策金融公庫のホームページからも申し込み受付を行い、書類は別途郵送することも可能です。創業拠点が、支店より遠方の場合は、便利な仕組みです。

 しかし、審査には、準備書類だけではなく、面談での信用度も加味されるため、極力支店窓口へ出向き、自らの言葉で創業の想いや事業計画についてアピールすることが重要です。

②準備すべき書類

・創業計画書(ダウンロードはこちら
・設備資金のお申込の場合は、導入費用がわかる見積書
・法人の場合は、履歴事項全部証明書または登記簿謄本
・担保を利用する場合は、不動産の登記簿謄本または登記事項証明書
・生活衛生関係の事業を営む場合、都道府県知事の「推せん書」 (借入申込金額が500万円以下の場合は不要)

または、生活衛生同業組合の「振興事業に係る資金証明書」(ダウンロードはこちら

③面談

 事業の計画などについて窓口担当者と面談のうえ、その優位性やあなたの信用度をアピールします。 準備すべき資料は、創業計画や資産・負債などを示すものなどです。また、店舗などの事業拠点も訪問され、書類だけではなく、さまざまな角度から検討、融資の可否が判断されます。

④融資の承認

 融資の承認がとれると、借用証書などご契約に必要な書類が日本政策金融公庫からとどきます。これらの書類にて所定の手続きを行います。それらの手続き完了とともに、あなたの指定の銀行口座にお金が振り込まれます。

⑤返済

 返済は原則として月賦払いですが、元金均等返済、元利均等返済、ステップ(段階)返済など様々な返済方法があります。

(4)新創業融資制度のメリットとデメリット

 新創業融資制度のメリットは、先述の通り、無担保無保証人かつ実績がなくても事業計画書(ビジネスモデル)の審査だけで、借入をすることができる点です。
また、日本政策金融公庫のしっかりとした審査を通って借入、返済を行うことで、信用がつくため、他の金融機関からも借りやすくなるといいます。

 申請から融資実行までおおよそ2~3ヶ月ほどかかるといわれている融資審査が、新創業融資制度を適用すると1か月半ほどで融資が実行されるという事も、創業間もない新人社長にとっては、大きなメリットとなります。

 一度、民間の金融機関で融資を断られていても、日本政策金融公庫の審査を通った後は、借りられたという事例もあります。それだけ影響力を持つのが、政府系金融機関なのです。中小企業経営力強化資金と比較すると若干金利は高めですが、中小企業経営力強化資金では必要となる経営革新等支援機関の支援(創業計画書よりも、難易度の高い事業計画の策定支援や見直し等の経営指導)を受けることや、事業計画の進捗状況報告などの定期的な実施義務がありません。

 しかし、デメリットもあります。中小企業経営力強化資金と比較すると金利が若干高くなること、融資限度額も3,000万円に下がることです。 十分に検討のうえ、資金調達計画の立案をしてください。 なお、新創業融資制度を適用するには、新規開業資金や女性、若者/シニア起業家支援資金の適用要件に合致する必要があります。

3.融資を受けるコツ

 実際に融資を受ける金額は、平均的には300万円くらいで、1,000万円ぐらいの高額融資を受けるためには、それなりの準備が必要となります。 具体的には、
・自己資金の出所を明確に説明できること。
・他に大きな借り入れがないこと。
・創業計画書でビジネスモデルの確実性を明確かつ、情熱的に伝えられること。
・そのためには、人格の誠実さを理解していただくこと。また、創業者の事業経験や営業実績をきちんとアピールして先行きが明るいことを担当者に伝えること。

4.まとめ

 最後までお読みいただきありがとうございました。いかがでしたでしょうか?政府は、小規模事業者の開業率を伸ばし、日本経済を再成長させたいとあらゆる施策を打っています。ぜひ、余裕を持った資金調達計画を携えて、新規事業を成功に導いてください。そのためにも、まずはご自身のビジネスモデルを整理するためにも創業計画書の立案から始めてください。機会がありましたら創業計画書の作成方法についてもご案内いたします。

 また、日本政策金融公庫では、積極的に創業セミナーを実施しています。ホームページにも創業準備に役立つ情報がたくさん掲載されていますので、ぜひ一度ご確認ください。

[日本政策金融公庫ホームページ]
https://www.jfc.go.jp/n/finance/sougyou/index.html

(執筆)
株式会社プロデューサー・ハウス
山本哲也
中小企業診断士

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