地方起業者必見 地域創造的起業補助金とは

1. 地域創造的起業補助金ってどんな制度？

「地域創造的起業補助金」とは、新たな需要や雇用の創出等を促して経済を活性化させることを目的に、新たに創業する者に対して創業に要する経費の一部を補助するものです。簡単に言うと、起業する際に必要な設備を準備する費用や従業員の人件費などを補助するものです。

2. 補助額は？

金融機関からお金を借りるのか否によって上限は変わりますが、経費の2分の1まで補助が下りる、というものになります。

3. どんな経費が対象となるの？

起業のために使ったものすべてが補助対象となるわけではありません。あとで「これって補助対象じゃなかったの？」とならないように、しっかりと確認しましょう。

（以下、主な補助対象となる経費）
・司法書士や専門家へ支払う会社設立費用や報酬
・事務所や店舗の工事費
・ＨＰ作成費
・経理事務委託費
・従業員やアルバイトの給与
・旅費交通費
・事務所や店舗の賃借料
・広告宣伝費

どうですか？これらをご覧いただくとどれも会社設立時に必要なものばかりですよね。 ただし、役員報酬や通勤交通費、水道光熱費や交際費など、補助対象とならない経費もありますので、何が補助対象経費かはしっかり確認が必要です。

また、交付決定前に支払った経費は対象外となりますので、合わせてご注意ください。

4. 申込みの期間は？

毎年４～７月ぐらいから募集が開始され、申込期間は約一か月ほどです。
募集開始時期は現在のところ決まっていませんので、中小企業庁や創業補助金事務局のホームページをチェックして待ちましょう。
地方での起業を検討されている方は、募集がいつ開始されても対応できるように準備をされておくことをお勧めします。

5. 受給条件は？

補助金受給対象となるための要件は、「法人」もしくは「個人事業主」であり、かつ以下の8つの条件の全てを満たしている必要があります。

①補助金募集開始日以降に創業する
②応募者が個人の場合は日本に居住し、日本で創業する
③従業員を１名以上新たに採用する
④認定市区町村から創業支援を受ける
⑤産業競争力強化法に基づく認定市区町村における創業である
⑥訴訟などの問題を抱えていない
⑦応募者本人（法人の場合は役員）が暴力団と関係を持っていない
⑧みなし大企業ではない

なにやら難しい言葉が並んでいますが、「新たに創業を考えていて、従業員も雇い入れる予定だよ！」という方は対象となる可能性が高いです。

6. 申請すれば絶対もらえるの？

厚生労働省が管轄する助成金とは異なり、補助金は申請すれば誰もがもらえるというものではありません。
まず認定市区町村と一緒になって、新しさや独自性をアピールした事業計画書や申請書類を作成する必要があります。
そして当然ですが募集期間内に創業補助金事務局に申し込み、その後審査を受けます。
審査後、一定の基準を満たしたものだけが採択される、という流れになっています。

7．まとめ

いかがでしたか。
採択されなければ徒労に終わってしまう補助金申請ですが、創業後は何かとお金がかかる上に売上を順調に獲得できるかは未知数です。
面倒だからと敬遠せずに、創業前のいまだからこそ、事前準備の一環として補助金制度をご確認されてみてはいかがでしょうか。

※新たに創業補助金制度が公募された際には募集要項等が本記事と異なる場合があります。
最新の公募要項に沿って申請をしていただくようお願いします。

（執筆）
株式会社プロデューサー・ハウス　花岡貴志
中小企業診断士/ファイナンシャルプランナー/宅地建物取引士