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連載:第13回 組織改革 その根幹

「人が辞めない組織」の絶対条件。3K職場が“離職ゼロ”へ──地方メーカーが貫いた、現場改革の哲学

BizHint 編集部 2025年9月30日(火)掲載
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福井を代表するめっき技術のトップメーカー、清川メッキ工業。技術力の高さと人材定着への取り組みが評価され、「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」「グッドカンパニー大賞」など数々の栄誉を受けています。しかし、その歩みは決して順風満帆ではありませんでした。かつて"3K職場"と呼ばれ、新入社員の離職率が最大47%に達した時期もあったのです。同社は20年という歳月をかけ、「離職ゼロ」を実現。以降、低い離職率を維持ししつつ、「世界初」のめっき加工を生み出しながら成長を続けています。改革を牽引してきた清川肇社長が語る「人が辞めない組織」の絶対条件とは?そして、「教えない」という同社ならではの人材教育の取り組みについても伺います。

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20年かけて離職ゼロへ。人が辞めない組織の絶対条件

――まず、貴社について教えてください。

清川肇さん(以下、清川): 当社は1963年創業のめっき加工会社です。現在の従業員数は約370名で、電子部品から医療、半導体まで幅広い分野のめっき加工を手がけています。中でも電子部品のめっき加工は、年間1000億個以上にのぼりますが、高品質で安定したものづくりを実現しています。これは社員一人ひとりが誇りをもち、働いてくれているからこそだと考えています。

ただ、私が1991年に入社した頃は、めっき加工の現場は、「マスク、前掛け、長靴、手袋」の4点セットが必需品。いわゆる3K(きつい、汚い、危険)と呼ばれるような環境でした。当時、従業員75名程度の会社でしたが、新入社員の離職率(3年以内)が最大47%という時期もありました。つまり半数近くが3年以内に辞めてしまっていたため、社員が育たない。だから不良がでるし、残された人たちが苦労する…。まさに悪循環でしたね。

そんな当社を、創業者である先代のもと、20年かけて改革し、2010年に新入社員の3年以内の離職ゼロを達成しました。全体の離職率についても、毎年5%以下という低い離職率を維持できています。

――どうしてそこまで変わることができたのでしょうか。

清川: 突き詰めると、1つに集約されます。これは20年かけて見つけたものですが、今でも最も重要だと考えていることであり、 当社が考える「人が辞めない組織」の絶対条件 です。

――それは一体何でしょうか?

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