連載:第12回 製造業
製造業半数以上で「工場の見える化ができていない」 課題は「詳しい人材がいない」、「紙ベースで煩雑化」
製造業の現場で、半数以上が「工場の見える化」を達成・実施できていない実態が明らかとなりました。工場の見える化を実施する必要性を感じつつも、専門人材の不足や紙ベースでの運用が障壁となり、「見える化」が進まないというのが本音のようです。有効なシステムをいち早く導入することこそ、「工場の見える化」を進め、工場の生産性を加速度的に向上させる手段だといえるのではないでしょうか。
“工場の見える化”推進状況、「達成できている」は43.0%
i-Reporterでは、製造業の工場管理者107名を対象に、製造業における“工場の見える化”に関する調査を実施したところ、「取り組みを実施し、“工場の見える化”が達成できている」が43.0%、「取り組みを実施しているが、“工場の見える化”は達成できていない」が39.3%となりました。
「達成できている」と回答した方に、「“工場の見える化”達成に向けてどのような取り組みを実施しましたか」と質問したところ、「生産設備等の稼働情報の収集」が71.7%、「カメラを使用した現場状況の把握」が58.7%、「現場帳票のペーパーレス化」が56.5%でした。
「見える化」されている項目については、「生産ラインの稼働状況」が69.6%、「生産計画の進捗状況」が58.7%、「従業員の作業能率(作業時間、生産高等)データ」が58.7%となりました。
“工場の見える化”の課題、「ツールやシステムに詳しい人材がいない」が最多
一方で、「取り組みを実施しているが、“工場の見える化”は達成できていない」「取り組みを実施できていない」と回答した方に、“工場の見える化”を進めるにあたって、生じている課題を質問したところ、「ツールやシステムに詳しい人材がいない」が50.0%、「現場情報の収集が紙ベースのため煩雑化している」が41.1%、「取り組みのための予算や工数が不足している」が41.1%となりました。
また、「見える化」したいと考えている項目については、「生産計画の進捗状況」が66.1%、「生産ラインの稼働状況」が57.1%、「設備のメンテナンス状況」が44.6%となりました。
約9割が“工場の見える化”の必要性を感じている
「“工場の見える化”の必要性を感じていますか」との質問には、「非常に感じている」が48.6%、「やや感じている」が37.4%となりました。
必要性を感じている理由については、「工場の課題や問題の発見につながるから」が65.2%、「生産性や品質を担保することができるから」が60.9%、「無駄な業務やコストを削減できるから」が57.6%となりました。
調査概要
調査概要:製造業における「工場の見える化」に関する調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー(R)」の企画によるインターネット調査
調査期間:2023年7月3日~同年7月10日
有効回答:製造業の工場管理者107名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000065.000074154.html
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