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上場企業の倒産、2021年は発生「ゼロ」へ 1964年以降で7回目・5年ぶり

BizHint 編集部 2022年1月7日(金)掲載
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帝国データバンクは、2021年の上場企業倒産について調査を行いました。上場企業倒産「ゼロ」は2016年以来5年ぶりで、1964年以降、1987~90年、2014・16年に次いで7回目のできごととなります。

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2021年の上場企業倒産は“ゼロ”

上場企業倒産は、リーマン・ショックの影響が広がった2008年(33件)をピークに以降は減少傾向が続いている。直近の上場企業倒産は、2020年9月に破産したアミューズメント機器卸のNuts(ジャスダック)と、同年5月に民事再生となったアクアスキュータムなどのアパレルブランドで知名度の高かったレナウン(東証1部、のちに破産)などがある。  

2021年の企業倒産は前年同月を大きく割り込む水準が続いており、年間倒産件数は1966年(5919件)以来55年ぶりの5000件台を窺う「歴史的低水準」となる。倒産急減の背景には、政府による企業への迅速な資金供給策、いわゆる「ゼロゼロ融資」など資金繰り対策のほか、各種給付型マネーによる資金調達環境の安定化政策が功を奏したため。特に給付型マネーについては、国からの雇用調整助成金などのほか、自治体からも各種時短協力金などが企業規模を問わず支給されたことで、従業員数や店舗を多く抱える上場企業を中心に恩恵が大きかった。

“ゼロ”の一方で子会社の解散・清算などグループ再編は進む

上場企業では事業再編が続いている。2021年の上場廃止企業は89件と過去5年で最多となる。グループ経営の強化を図る目的でホールディングス化による上場廃止が目立つなど積極姿勢がうかがえる。また、上場企業子会社の解散・清算も84件に達し、上場子会社の整理を目的とした特別清算による処理も発生。多くの企業の決算が集中する3月をにらんださらなる動きも予想される。法人単位ではなく、特定の事業を対象とした譲渡・譲受といった再編もある。

一方、継続企業の前提に疑義の注記(ゴーイングコンサーン)が記載された企業が49社にのぼるなど、依然としてコロナ禍で苦戦を余儀なくされている企業も存在する。

帝国データバンクの調査では、2022年3月期決算の上場企業約2000社の当初業績予想のうち、増収増益が5割超を占め、減益を含めた増収の割合は全体の約8割を占めるなど、業績は回復基調にある。業績悪化を背景とした上場企業倒産は、2022年以降増加する可能性は現時点で低い。  

ただし、サービス産業や飲食店などBtoC産業では、ゼロゼロ融資をはじめ借入金の負担が重くなった上場企業もあり、その動向が注目される。

プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000395.000043465.html

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