面接官の態度が採用の命運を分ける。採用成功のポイントをご紹介


面接官の態度は、応募者の志望度を大きく左右させてしまいます。採用の最終段階となる面接は、企業にとっても採用を成功に導く分岐点です。面接官は、応募者に直接対面して、志望動機や資質、将来性を的確に判断する重要な役割を担うことになります。そこで今回は、面接官の態度を分析しながら、採用を成功に導くポイントについてご紹介します。

面接官の態度の重要性
就職市場においては、優秀な人材の確保が企業にとって重要な課題です。新卒採用も含めて売り手市場が先行する現在、面接の場は学生が企業の本質を最終的に見極める判断材料ともいえます。
ジョブウェブが2014年卒の学生を対象に調査した『面接で志望度に影響すること』によると、67.3%の割合で面接官の態度・話を聞く姿勢に「かなり影響した」と回答しています。他にも、「面接官の話の促し方」や「学生からの質問に対する面接官の受け答え」など、面接官の態度が学生の志望度に大きな影響を与える結果となりました。
【出典】ジョブウェブ:【14卒調査】面接官の態度・話を聞く姿勢、7割弱が「志望度にかなり影響した」
また、エン・ジャパンの調査でも、面接が会社の印象を左右していることがわかります。調査結果によると、「面接官の人柄・印象が悪かった」を理由にあげる応募者が実に7割以上を占める結果となりました。
【出典】エン人事のミカタ「面接下手のために、ブラック企業と誤解される企業が多い」
応募者は、面接で初めて希望の企業に訪れることになります。応募者にとって面接官は、いわば企業の「顔」であり、面接官を通して企業の情報を得るのです。面接は、企業が応募者の適正を判断する場でありながら、応募者に対して情報を提供する場としての役割を備えています。面接を担当する面接官の態度によって、企業イメージに大きな影響を及ぼしてしまうのです。
学生の志望度を上げる面接の特徴
面接で感じた印象によって、学生の志望度は大きく変化していきます。ここでは、学生の志望度を上げる面接の特徴をご紹介します。
スムーズなコミュニケーションが図れる
学生の質問や疑問に対して、面接官が丁寧に回答を返す態度は高く評価されます。個々に応じた筆記試験や書類選考などの結果に基づいた質問は、自分を理解していると捉えられ学生に信頼感を与える効果も。スムーズなコミュニケーションを図り有効な関係性を築くことが求められます。また誠実な姿勢と笑顔で接することで、面接官への好感度が高まり志望度が上がるといえます。
発言に促すタイミングが絶妙
面接では、緊張のあまり思っていることがうまく言葉に出せない場合があります。その際に、絶妙なタイミングで発言を促す面接官は、学生の緊張をほぐし信頼感を生み出す効果が期待できます。個人的な発言に対する補足も含めて、本音を引き出すとともに学生の目線に立った面接が重要なポイントです。
質問に対して的確な回答ができる
面接官は人事担当者である前に、社員として事業や業務内容に精通していなければなりません。全ての質問に的確に答えることはもちろん、社会人として仕事に対する情熱や事業の将来性を伝える必要もあります。
学生の志望度を下げる面接の特徴
面接の印象によっては、採用が決まっても内定辞退を選択するケースが考えられます。つまり、面接官の対応次第で、志望度低下のフラグが立つことになるのです。ここでは、学生の志望度を下げる面接の特徴についてご紹介します。
話を聞いていないような態度
面接官に直接質問をしても「明確な返事が返ってこない」「積極的な問いかけがされない」など、まるで話を聞いていないかのような態度に学生は憤懣をつのらすようです。逆に、雑談に終始して、肝心な回答を得られなかったという場合も…。このような態度は、求職者の志望度を下げても仕方がないといえます。
事業内容や将来性についての知識や意欲が乏しい
学生からの積極的な質問に対して、明確な回答ができない面接官は、志望度を大きく下げる要因となりかねません。業界の専門知識もなく人事担当者としてマニュアル通りの面接を行うと、学生に悪い印象を与える結果を招いてしまうのです。
「面接」の磨き方
採用フローで最も重要となる面接は、合格を目指す就活生はもちろん、選考する採用担当者にとっても合否を最終的に判断する場となります。従来の面接では、対応しきれないさまざまな課題が発生しています。
たとえば、就活マニュアルや就活サイトの増加、情報を簡単に入手できるSNSの拡大に加えて、学生の質の変化などがあげられます。多様化する就活に対して、明確な判断基準が従来の面接ではカバーしきれないケースも。ここでは、面接官トレーニングを含めた採用担当者の面接の磨き方についてご紹介します。
面接官トレーニング
面接官トレーニングとは、応募者が満足する面接手法を基礎から身につける研修方法のことです。人事担当者の主観や先入観で判断されがちだった採用基準を見直し、明確な事実だけ質問する手法を身につけることが可能となります。
たとえば、学生の適格性や行動能力を評価として判断できる「コンピテンシー面接」の手法を学ぶことができます。「コンピテンシー面接」とは、新卒の採用フローや若手のキャリア採用で活用されている面接手法のことです。学生の過去の経験や取り組んだ事例を質問によってあぶりだし、採用する候補者の業務に関する適格性や思考能力を評価します。
面接官の態度によって、合格したとしても内定辞退をする学生が増加するなか、面接官トレーニングは企業にとって欠かせない方法といえます。
定量的に面接を振り返る
優秀な人材の確保が課題となる企業にとっての採用管理は、履歴書や選考状況、評価に関するデータの管理に加えて、応募者との連絡など多岐にわたります。人事部が中心となって面接も含めて採用管理を担当することになります。しかし、幅広い業務に対応が追い付かない場合もあるのではないでしょうか。
これらの複雑な業務をまとめてシステム化する方法が、採用管理システムです。Web上のクラウドを活用してデータを保存するクラウド型採用管理システムの導入も拡大しています。採用管理システムでは、応募者に対する連絡やコメントの通知機能が搭載されているので、送信ミスなどのリスクの軽減が可能です。さらに、採用に関連する業務を一括で管理するので、人件費などのコスト削減に効果があります。
採用管理システムの最大のメリットは、応募者のデータを数値化して一括管理できることです。応募者のデータとともに面接の履歴や結果も全て保存されるため、定量的に分析することで、採用の成功率を高める効果が期待されます。
効率的な面接で採用を成功させる対策ポイントは、面接官の資質の向上のための「面接トレーニング」の実施と合わせて、応募者や採用フローのデータを一元管理できる「採用管理システム」の導入が必須といえます。
まとめ
- 面接官は企業の「顔」であり、企業イメージを見極める重要な存在である。
- 面接官の態度は、学生を含めた応募者の志望度に大きな影響を及ぼす可能性が高い。
- 面接トレーニングで効果的な面接手法を身につける必要がある。
- 採用を成功させるためは、企業側の「採用管理システム」の導入が必須。
この記事についてコメント({{ getTotalCommentCount() }})
{{selectedUser.name}}
{{selectedUser.company_name}} {{selectedUser.position_name}}
{{selectedUser.comment}}
{{selectedUser.introduction}}