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連載:第17回 「人と組織の科学」―人事データ・ピープルアナリティクス最前線―

中間管理職と経営陣、「情報の劣化」を防ぐために取り組んだこと

BizHint 編集部 2020年5月7日(木)掲載
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関東地方を基盤にLPガスや電気などの家庭用エネルギーを販売する三ッ輪ホールディングス。本社と営業所に物理的距離があるため「情報の劣化」が課題でしたが、ビジネスチャットツールSlackの導入を契機にコミュニケーションが活性化しつつあると言います。代表取締役社長の尾日向竹信さんと人事データの専門家、鹿内学さんが、ITツールの活用術と陥りがちな問題点について語り合いました。

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三ッ輪ホールディングス株式会社 代表取締役社長
尾日向 竹信さん

シンクタンクを経て、2015年に三ッ輪産業株式会社の代表取締役社長に就任。ガスの供給だけでなく、リフォームや宅配水、電気の供給事業を行い、電気料金の支払いにビットコインを導入するなどさまざまな取り組みを行う。


閉じた組織を「見える化」するために導入したSlack

鹿内学さん(以下、鹿内):  御社では社内のコミュニケーションツールとして「Slack」を導入されていますよね。導入の経緯は?

尾日向竹信さん(以下、尾日向): きっかけは社長室が主導となったコーポレートブランディング強化です。広報担当を採用し、私と外部のコンサルティング会社、広報のチームでコミュニケーションを取る際にチャットツール「Chatwork」を使ったところ、すごく便利だったのです。

同時に「社内からSlackを導入したい」という話も出て、最初は社内でSlackとChatworkを平行運用していました。

Slackの場合は、まず目に見える組織や小規模のチームからスモールスタートして、徐々に導入範囲を拡大していきました。今は加えて、Slack上のコミュニケーションを解析してエンゲージメントを可視化できるツール「We.」を使っています。

鹿内: 実際、導入をして社内のコミュニケーションはどのように変わりましたか?

尾日向: 三ッ輪ホールディングスには約600名の従業員がいますが、各地の営業所にちらばっているので本社とは物理的な距離があります。そのため、ITツールを社内に広げていく際には既存のコミュニケーションからの切り替えが課題でした。

鹿内: 以前、御社の事業所に訪問しましたが、すごく家族的な組織という印象を受けました。

尾日向: そうですね。昔ながらの組織といいますか、おっしゃるとおり大家族に近いかもしれません。事務員の女性がいて営業員の男性がいて、所長はお父さん的存在。いわゆる頑固オヤジで、本部からの連絡は丸めて伝えたり、時には本部から社員を守ることもあります(笑)。大変な時にはみんなで助け合ったりと、チームワークは強固だと思います。

しかしコミュニケーションの面では、経営陣から中間管理職を通して社員に情報を伝達する際に、タイムラグが発生して情報の質も劣化しがちでした。昔は私と現場の全社員と1on1などもやっていましたが、すると「中間管理職がいなくても別にいいじゃないか」というジレンマが生まれる。本部から情報通達のメールを増やすと「メールの数が多い」と現場からはクレームがきてしまう。

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