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連載:第71回 リーダーが紡ぐ組織力

100億企業に至る組織づくりの舞台裏。リーダーが貫いた“たったひとつの指針”

BizHint 編集部 2026年3月3日(火)掲載
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稼ぎ頭のエースやベテランが、次々と辞めていく——。組織を預かるリーダーなら背筋が凍るような危機的状況ですが、その逆境を跳ね返し、売上を30億円から100億円へと急成長させたのが、株式会社三春情報センター 代表取締役の春木磨碑露さんです。同社が危機を乗り越えられた要因は、長年貫いてきた組織づくりにおける“指針”にありました。カリスマ創業者からバトンを受けた“凡人”リーダーは、どのように会社を変革していったのか?詳しく伺います。

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エース社員らの大量退職、それでも売上が伸び続けた理由

——売上100億にまで成長できた組織づくりについて、その経緯を教えていただけますか?

春木 磨碑露さん(以下、春木): 当社は、1977年に不動産事業を営む三春情報センターとして創業し、2012年に父の跡を継ぐ形で私が2代目社長に就任しました。現在は不動産事業を核に、リフォームや暮らしに関わるグループ会社で構成される「ミックグループ」を展開。就任当時は30億円だった売上高も、2022年にはグループ全体で100億円を突破し、約3.3倍に成長しています。

私は長年にわたり、さまざまな改革を推進してきました。そのひとつが、 「チーム営業」への転換 です。不動産会社に多くみられる個人の力に頼った営業ではなく、メンバーで一丸となって協力しあうチーム制にすることで、個人に依存しない体制を構築しようとしました。

しかし、当時の稼ぎ頭のエース社員たちは、いわば「個人の力で勝ってきたスーパーマン」。彼らに賛同してもらえることはなく、次々と辞めていきました。なかでも、ベテラン営業マンだった役員が退職していったときは、「この人がいなくなったら赤字になるんじゃないか」「他の社員もみんな辞めてしまうんじゃないか」と、正直不安に押しつぶされそうにもなりました。ただ蓋を開けてみると、私の不安とは裏腹に業績が下がることはなく、むしろ計画以上にどんどん事業が成長していったのです。

今振り返ると、 会社としてどうしても守りたかった“指針” をもとに改革を推進してきたことが、エース不在の危機を乗り越えられた理由だと思います。 結果として、現在の100億企業へとつながる『強固な土台』になりました。

——その指針とは?

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