連載:第1回 よくわかる補助金・助成金 販路開拓
まだ間に合う!「キャッシュレス補助金」でおトクに新規客を獲得しよう! 【キャッシュレス決済とは?】
ニュースやCMで目にすることも増え、コンビニのレジ周りにもたくさんシールが貼ってある「キャッシュレス決済」。自社でも何かしなくてはと思いつつも「どうやって使うの?」「うちのお客様は高齢の方だからいらないでしょ?」「手数料が高いのでは?」「どこに申し込むの?」と、何から手を付けていいのか迷うお店も多いのではないでしょうか。そこで今回は、「キャッシュレス決済」とは何なのか?特徴やメリットについて学んでいただきたいと思います。
1. キャッシュレス決済とは
キャッシュレス決済と聞くと、まず真っ先に「〇〇ペイ」という、いわゆるQRコード決済をイメージされる方が多いと思います。でも実は、以前からあるクレジットカードや交通系や流通系の電子マネーなど現金以外の決済手段はすべて、キャッシュレス決済に含まれているのです。
法律的には、「一般的な購買に繰り返し利用が可能な電子的な決済手段」と定義されており、広く今回の補助事業の対象となります。
大手のクレジットカード、QR決済、電子マネーはすでに登録済みとなっており、商店街で限定的に使われている電子マネーなどの決済手段や一部系列店のハウスカードなども 条件に合致すれば広く対象となっています。決済事業者の新規登録受付期間は、2020年2月末までなので、今後も随時、新しい事業者が増える見込みです。
ただし、現金以外の決済手段といっても例外はあります。クオカードなど繰り返しのチャージが不可能なカードや銀行口座振込などは対象外となっています。ご注意ください。
(1) 決済方法による違いとそれぞれの特徴
多種多様なキャッシュレス決済方法ですが、大まかに整理すると、
【前払い方式】
あらかじめ入金した金額のみが使え、クレジットカードのようにサインや暗証番号などの手間が不要で手軽なことが特徴。また、使い過ぎなどの心配もないことから子供が使えるお買い物用の電子マネーもあります。電子マネーとはICカードや携帯電話・スマートフォンなどの媒体と店舗端末等の機器との間に無線(電波)を用いて電子決済を行う方法。「非接触型決済」とも言われています。
具体的には、「Suica(スイカ)」「WAON(ワオン)」「Edy(エディ)」など、ご存じの方も多いのではないでしょうか?
【即時払い方式】
代表的なものが、デビットカードです。支払いと同時に、銀行口座から引落しされる決済方法のため、口座に入っている金額以上は利用できないため、お金の使いすぎを防げます。また、クレジットカードの審査に落ちた人でも銀行口座を作成すれば、誰でも発行することが可能です。加盟店側も操作が比較的容易であり、決済業務の軽減に繋がる。
さらに近年は、スマホの普及とともにモバイルウォレットが増加しています。スマートフォンなどの携帯端末に紐付いており、非接触型決済や携帯端末のカメラ機能で読み込むQRコード決済などがあります。
QRコード決済のメリットは、アプリをダウンロードすれば大半の機種で利用することができ、簡単で、特典やポイントの利用が可能、店側は、低コストかつ容易に導入可能であり、決済手数料が一般的に安価なことで注目されています。
【後払い方式】
1カ月分の利用金額を毎月まとめて支払う方式。以前からあるクレジットカードが、この方式です。いまや、ネット通販の普及により日常生活に必要不可欠な存在になりつつあります。
(2) QRコード決済とは
QRコード決済には、二種類あり、お客様がQRコードを表示する場合と、店舗がQRコードを表示する場合です。いずれもお客様がスマートフォンなどに専用アプリをダウンロードしていることが前提となっています。
・お客様がQRコードを表示し、レジのスキャナーで読み取って決済する手法
「Yahoo!ウォレット」や「LINE Pay」、「楽天ペイ」など。
・店舗情報が登録されたQRコードをお客様のアプリで読み取って、お客様ご自身で支払い金額を入力していただく手法。
「Origami Pay」、「paypay」、「paymo」「Pay ID」「楽天ペイ」など。
(3) 消費者側のメリットは?
いろいろありますが代表的なものは、
・利便性が向上
利用履歴を活用して手間をかけずに家計簿を管理することができます。
・手ぶらで簡単に買い物が可能
大金を持ち歩くリスクや、小銭が溜まって財布が膨れることへの不便が解消。銀行口座から現金を引き出す手数料もなくお年寄りの利用も増えています。
・カード紛失、盗難時の被害リスクが低い
カードの紛失や盗難にあっても、カード無効手続きをとり使用が停止することができますので、不正利用の防止が簡単です。
(4) お店側のメリットは?
店舗側の導入メリットは、
・人手不足対策(レジ締、現金取り扱い時間の短縮)
レジ締め作業が省略され業務効率化。レジの時間短縮。決済履歴がシステムに残り経理作業の負担が減ります。
・従業員による売上金紛失のリスク低下・盗難等のトラブル減少
店舗やレジに現金を置かない(少ない)ので、売上金の紛失リスクの低下や強盗などのトラブルの回避になる。また、売上履歴の確認、分析、釣り銭の準備や、売上金の銀行への入金が減り、手間やトラブル回避にもなります。
・従業員が紙幣・通貨に触れないので衛生的
食品の取り扱いやヘアサロンなど、衛生面で気を使う業態の店舗の場合は特に有効的ですよね。
お店側の不安点としては、「入金サイクルが長いのでは?」、「決済手数料が高いのでは?」との声もいただきますが、入金サイクルは、最短で翌日の決済事業者や、決済手数料が0%の決済事業者も登場しており、選択肢は非常に多様になっております。
また、訪日外国人の54%がクレジットカードを利用しているというデータもあり、国内でもポイントを貯めたい人などは、カード決済が利用できるかどうかをお店の選択基準の1つにしている場合もあります。
キャッシュレス決済を訴求することで、今まで取りこぼしていたお客様を呼び込むことも期待できそうです。
(5) 例外など
お店の規模(資本金や従業員数など)やフランチャイズ組織への参画などによってポイント還元などに違いがあります。詳しくは、以下の問い合わせ先へお問い合わせください。
【問い合わせ先】
ポイント還元窓口 中小・小規模事業者向け
0570-000655(IP電話専用)042-303-4203
受付時間 平日10:00~18:00(土・日・祝日を除く)
2.まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございました。最初のもやもやは少しでも晴れたでしょうか?キャッシュレス決済は、まだ始まったばかりです。しかし、諸外国ではすでに普及が進んでおり、日本はたいへん遅れている状態です。つまり、今後キャッシュレスが普及することは間違いないといえるのではないでしょうか?
それでも、十分に普及が進むのを待って、導入しますか?次回は、よくある質問などにお答えしながら、補助制度の利用手順についてお伝えします。ぜひ、この機会をとらえて新たな需要を取り込みみなさんのお店を発展させていきましょう。
⇒キャッシュレス決済導入にあたって支給される補助金【キャッシュレス補助制度】についてはこちら
(執筆)
株式会社プロデューサー・ハウス 山本哲也
中小企業診断士
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