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連載:第4回 ヒット商品を生む組織

社長公募に落選も、大逆転の社長就任からV字成長。2万5千円パジャマのヒットは必然だった

BizHint 編集部 2022年4月14日(木)掲載
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東急ハンズ新宿店のパジャマ売り場で販売数1位を獲得したヒット商品。その名は「リフランス」。仕掛け人は、大手アパレルの縫製OEM企業だった株式会社小島衣料に中途入社した石黒崇社長です。入社後には製品ビジネスを手掛け、社長就任後は組織改編などの大改革を断行し、過去最高売上を更新するなどV字回復。しかしその道のりには、自身にも組織にも紆余曲折がありました。入社のきっかけとなった「次期社長の公募」からの歩みや、新商品をヒットさせるセオリーについて聞きました。

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●プロフィール
株式会社小島衣料/株式会社HLコーポレーション
代表取締役社長 石黒 崇さん

1963年、愛知県一宮市生まれ。87年、愛知学院大学商学部卒業後、アパレル業界に入り、2002年に株式会社小島衣料へ転職。08年、グループ子会社である株式会社TFF代表取締役社長に就任。12年、グループ3社の代表取締役社長に就任。13年、小島衣料代表取締役社長。同年、売上高を過去最高へ。17年、子会社の株式会社HLコーポレーションを設立、リカバリー(疲労回復)ウェアの「リフランス(liflance)」ブランドを立ち上げる。


パジャマで2万5千円の高価格!ヒットの裏側に何があったのか?

――東急ハンズ新宿店のパジャマ売り場で「リフランス(liflance)」が販売数1位だそうですね。

石黒 崇さん(以下、石黒): ありがたいことに売り場の担当の方がリフランスのファンで、メディア取材の際に推していただいたことから火が着きました。また、ハンズの社長様もファンだとお聞きしています。「いい商品だから頑張って売りましょう!」と後押しいただく形で、我々としては本当にうれしいお言葉です。2021年(1-12月)の年間売上は、前年の1.9倍になっています。

――リカバリー(疲労回復)ウェアという新ジャンルでの挑戦、しかも高価格です。

石黒: たしかに“普通のパジャマ”としては、2万5千円なんてありえない価格です。一方でリフランスは「日常生活の疲れを取るパジャマ」「一般医療機器」という機能性を販売店のご担当様にしっかりと説明して、お客様にお伝えいただいています。

この 解説や説明なしでは、ただ単に高い商品で終わっていた でしょう。ハンズ様はどちらかと言えば売り場の専門性が高いです。睡眠に悩む方や、睡眠にこだわりたい方に向けた睡眠グッズを取り扱っています。さらには体験スペースもあります。そういった店舗、売り場に置いていただけたことが突破口になりました。

機能性を売りにする商品は、想いだけでは伝わりません。「体感していただくこと」が何より大事です。ハンズの社長様はメディアをよくチェックされているそうで、リフランスをハンズで売っていることを後から知り、ご購入いただいたそうです。

着るだけで血流を促し、疲労回復や安眠へと導くリカバリーウエア「リフランス」。自社ブランドによる新規事業は、会社の構造を変える画期的商品となった。

――量販店のパジャマは3,000円前後。8倍もする商品の発売をよく決断されましたね。

石黒: リフランスの原材料や加工賃を積み上げると、2万5千円でなければビジネスとして成り立ちませんでした。 社内では当初「そんな価格では誰も買いません!」と大反対されました。

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