連載:第6回 流通・運輸
EC物流対応のサードパーティ・ロジスティクス、「見積や価格体系」で営業アピールする企業は3割
物流機能を自社で持たず、物流システム構築から調達・販売物流までを外部企業に委託する「サードパーティ・ロジスティクス」(3PL)を採り入れる企業、そして3PLを事業とする企業が増えています。とくにEC物流においては、各社の参入・強化のカギを3PL事業者が握っていると言ってもよいでしょう。
EC物流対応に事業者は熱視線、3PLは国土交通省も推進中
在庫管理システムのロジザードでは、セミナーに参加した事業者に対し、EC物流の対応状況についてアンケートを行っています。まず「現在請け負っているEC物流案件」について聞くと、「2~5社」36%、「6社以上」35%、「0社」17%、「1社」12%となり、EC物流対応を強化したい事業者が多いようです。
「EC物流案件の問い合わせ数(月間)」は、「2~5件」39%、「0件」「6件以上」21%、「1件」19%と、一定数があるようです。現在請け負っているEC物流案件数別で見ると、すでに複数社のEC物流を受託している企業ほど、問い合わせが多い傾向が見られました。既存のBtoB物流の荷主がECを始める場合、手慣れた事業者を使い倉庫を集約したいといった思惑があるのかもしれません。
「EC物流の営業を行うために持っているツール」を聞くと、「EC物流用の見積や価格体系」30%、「EC物流用のWebサイト・ページ」26%が上位でしたが、「どれも持っていない」という回答も26%にのぼりました。
現在請け負っているEC物流案件数別で見ると、「EC物流受託数6社以上」の企業では、52%が「EC物流用のWebサイト・ページ」を利用。一方「EC物流受託数2~5社以上」になると、43%が「EC物流用の見積や価格体系」と回答し、「EC物流用のWebサイト・ページ」は14%にとどまっていました。現実的なツールより、まずは“EC物流への対応”そのものをアピールすることに注力しているようです。
3PL事業は、国土交通省を通じ国も推進しており、今後普及が加速していくでしょう。
調査方法
調査期間:2021年1月21日~2月18日
調査方法:オンラインによるアンケート調査
調査対象:同社開催の「ロジザードEC×物流セミナー2021」に参加した事業者など
調査人数:77人
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000076.000014943.html
https://www.logizard-zero.com/columns/report02.html
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