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連載:第9回 建設業

約半数が工事の中止を経験。今、新型コロナが建設業界に与えている影響とは?

BizHint 編集部 2020年8月3日(月)掲載
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コロナ禍で工期の遅れや中止が相次ぐ建設業界。現場で働く人たちは、実際どのように感じているのでしょうか?JAGフィールド株式会社は、建設業界で3年以上働いている方を対象に、新型コロナウイルスによる建設業界の変化に関する調査を実施しました。その結果を見ると、受注や従業員の減少や業務効率の問題など、現在の建設業界が抱えている具体的な課題がわかります。

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約50%が新型コロナにより「工事の中止・工期の延期」を経験

「あなたの会社では新型コロナウイルスによってどのような影響を受けましたか?」と質問したところ、『工事の中止・工期の延期(48.0%)』と回答した方が最も多く、次いで『打ち合わせや会議の中止・延期(38.7%)』『資材の納期遅延(37.8%)』『工事のキャンセル(白紙化)(29.8%)』『イベント・展示会の中止・延期(19.9%)』『人材の不足(12.0%)』と続きました。

具体的な影響について、以下のような声が挙がっています。

  • 県外の仕事及び業者の調達ができない(40代/男性/宮崎県)
  • 材料供給が不安定。作業状況も3密対策が必要で進みが遅い(50代/男性/大阪府)
  • テレワークやフレックス利用が増えた(50代/女性/群馬県)
  • 面会での打ち合わせ機会が減ったり会食する機会がなくなったりした(50代/男性/兵庫県)
  • 現場調査などテレワークでは不可能な業務が滞っている(50代/男性/神奈川県)

最も大きな支障は「受注数の減少」

新型コロウナウイルスによる具体的な支障について聞いてみると、『受注数の減少(50.8%)』が最も多い結果となりました。次いで『従業員の減少(12.0%)』『現場管理者の不足(11.3%)』『予算の削減(9.2%)』『残業時間の増加(4.9%)』と続いています。

業務の効率化や人手不足の解消などが求められている

今後力を入れたいことについては『業務の効率化(52.6%)』と回答した人が最も多くなりました。次いで『人手不足の解決(38.3%)』『デジタル化、ITインフラの整備(28.3%)』『時短勤務・テレワーク制度の整備(25.9%)』『社員教育(19.4%)』『福利厚生制度の見直し(10.3%)』と続きます。

建設業界では今、デジタルを活用した働く環境の整備が求められているとも言えるでしょう。

4割以上が、コロナ禍による不景気の回復に時間がかかると感じている

コロナ禍による不景気(景況感)について聞いてみると、4割以上の人が『しばらく時間がかかると思う(46.1%)』と回答しました。回復が難しいと考えた理由について、具体的には以下の声が挙がっています。

  • まだまだ終息に向かっていないから(30代/男性/高知県)
  • 全体の景気が戻らなければ難しい…(30代/男性/埼玉県)
  • 経済活動が自粛により停滞し、収入減を引き起こし新規案件が激減してるから(40代/男性/神奈川県)

一方で、『一時的なものだと思う』と回答した人も20%にのぼっています。その理由は以下の通りです。

  • 一時的に後退しても必ず必要な職業だと思うので(30代/男性/広島県)
  • 作業行程が長期のため、リカバリーしやすい(40代/男性/長崎県)
  • エンドユーザーがやめない限り工事はあるから(50代/男性/埼玉県)

約半数の企業でIT化を進めている

「新型コロナウイルスの影響を受けて会社はIT化を進めていますか?」と質問したところ、半数近くの方が『はい(48.2%)』と回答しました。

さらに、今後どのようなIT化を求めているのかを聞いてみると、『作業の進捗状況確認(35.7%)』『健康状態の管理(29.5%)』『ドローン測量(23.0%)』『無人化施工(21.7%)』『ロボット技術(19.5%)』『BIM(ビルディングインフォメーションモデリング)(18.4%)』『3Dプリンターの導入(14.2%)』などが挙がっています。

作業の進捗状況などがITで管理できるようになれば、現場にいなくても遠隔で状況が確認できるようになり、テレワークの促進につながる可能性も考えられるでしょう。

調査概要:新型コロナウイルスによる建設業界の変化に関する調査

【調査日】2020年7月10日(金)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,056人
【調査対象】建設業界で3年以上働いている方
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ

プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000048195.html

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