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連載:第16回 よくわかる補助金・助成金 雇用・人材

人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)で離職率を減らせ!

Logo markBizHint 編集部 2020年4月1日(水)掲載
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平成30年に人事評価改善等助成金は「人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)」に統合されました。これは生産性向上に資する人事評価制度と賃金制度を整備し、生産性向上や賃金アップ、離職率の低下を図る事業主に助成されます。「離職率を下げること=人材不足解消」を目的とした補助金です。現在人材不足で困っている、離職率が下がらないことでお悩みの経営者の方は、ぜひ参考にご一読ください。

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1. 人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)の概要

まずこの助成金では2種類の助成があります。「制度整備助成」と「目標達成助成」の2つのうち、前者を取得していないと後者は申請できません。そして制度を整備することで助成される仕組みなので、人事評価制度がない事業主の方はこの機会に整備するとよいでしょう。

1-1. 2種類の助成

  1. 制度整備助成
    事業主が、生産性向上のための人事評価制度と2%以上の賃金のアップを含む賃金制度を整備し、実施した場合に制度整備助成(50万円) が支給されます。
  2. 目的達成助成
    ①に加え、1年経過後に人事評価制度等の適切な運用を経て、生産性の向上・労働者の賃金が2%以上のアップ・離職率の低下に関する目標のすべてを達成した場合に目標達成助成(80万円) が支給されます。

1-2. 助成金支給までの流れ

助成金が支給されるまでの流れを厚生省が現在発表している資料から抜粋します。
ここに記載されている申請書類は、都道府県労働局か管轄のハローワークに提出できる場合もあるので確認の上、提出するようにしてください。

【助成金支給までの流れ図】
参考図:厚生労働省「人事評価改善等助成金のご案内」(平成29年11月版)より抜粋

2. 人事評価改善等助成コースの申請期間の考え方

この図はそのまま申請期間についての考え方を示したものです。事例の一つとして説明されていますが、理解するまで少し時間がかかりそうなので、ここで少し補足を入れておきます(参考図中の脚注の下記表などもその下の解説表に追記してありますので合わせてご覧ください)。また正確を期するために参考図は厚生省の資料から引用します。

【人事評価改善等助成金の申請期間の考え方】


参考図:厚生労働省「人事評価改善等助成金のご案内」(平成29年11月版)より抜粋

ここで一番重要なポイントを事前に説明しておきます。

  1. 「制度整備助成」は人事評価制度等の整備を行い、実際に実施したら翌日から2か月以内に申請することができます。その際は実際に賃金が2%アップしている必要があります。
  2. 「目標達成助成」は人事評価制度等を実際に実施した翌日から1年経過するまでの期間の離職率が、計画認定時に設定した目標値が達成されると申請することができます。

以下順を追って①~⑥を説明します。

2-1.申請するために用意する書類

上記の表を見ていただくとわかりますが、いくつかの計画書や申請書類があります。制度整備助成に関しては大きくわけると2つあり、1つは人事票制度等行動計画のための書類、もう1つは助成金を申請する書類です。

上記の【人事評価改善等助成金の申請期間の考え方】を参考にしながら解説します(目的達成助成はページの都合で割愛しています)。

【計画認定に必要な書類】

(1)人事評価制度等整備計画(変更)書
(2)人事評価制度等の概要票
(3)賃金アップ計算書
(4)合意書(整備予定の人事評価制度について、労働組合か労働者の過半数を代表する者と合意確認できる書類)
(5)事業所確認票
(6)就業規則
(7)整備後の就業規則案(賃金規定や賃金表を含む)
(8)計画時離職率算出に係る期間の雇用保険被保険者の離職状況がわかるもの(離職証明書・写し、雇用保険被保険者資格喪失確認通知書・写しなど)

【助成金申請のための書類】

(1)人事評価改善等助成金(制度整備助成)支給申請書
(2)事業所確認票
(3)人事評価制度等の適用者名簿
(4)整備した人事評価制度を確認できる以下のいずれかの書類 制度を明示した労働協約(賃金規程、賃金表を含む)
(5)「賃金アップ計算書」(様式第1号参考様式1号または2号)
(6)対象労働者の労働条件通知書または雇用契約書
(7)人事評価制度等を実施したこと及びその内容、制度の実施日が確認できる書類
(8)支給要件確認申立書
(9)その他管轄労働局長が必要と認める書類

これを見ると提出書類がかなり多いことがわかります。ただし、この行動認定に必要な書類と助成金申請の書類は共通している部分が多くありますので、1回作成すれば済むものもあります。これら書類は厚生労働省サイトよりダウンロード可能なので合わせてご利用ください。
厚生労働省 人事評価改善等助成金各様式ダウンロード

3. 生産性要件と助成金

雇用関係の助成金を申請したことがある方なら、必ず「生産性要件」というキーワードが出てくることはご存じでしょう。これは生産性という表現ですが、いわゆる個々の労働者が生み出す 付加価値 のことです。ここでもう一度おさらいの意味も含めて確認しておきましょう。

生産性を高めると離職率を減らす、定着率を上げるといった人材不足を解消することが可能になります。少ない人数で経済成長を図るためには欠かせない考え方です。

もともとこの助成金も企業における生産性向上の取り組みを支援する目的なので、「A.人事評価改善等助成金(制度整備助成)」の支給を受けた事業主が、 下記の「生産性要件」を満たしている場合等に限り「B.人事評価改 善等助成金(目標達成助成)」が支給されるようになります。

3-1.生産性要件

助成金を申請する直近の会計年度の生産性が、3年前に比べて6%以上伸びていること、または3年前に比べて1%(6%未満)伸びていることが要件になります。後者の1%は、金融機関から一定の「事業評価」が得られていることが条件です。

この「事業評価」とは、事業の見立てを与信取引のある金融機関に紹介して、その回答を参考にするものです。また借入残高がない場合でも、借入限度額が設定している場合も該当します。

3-2.生産性を求める計算式

生産性を求めるとき、以下の計算式から算出します。

「生産性=付加価値÷雇用保険被保険者数」

上記、「付加価値」とは企業の場合は、「営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃借料+租税公課」で求められます(必ずしもこの企業基準が用いられない場合は、問い合わせしてください)。また生産性要件算定シートというものも厚生省では用意されていますので、それを利用すると簡単です。
厚生労働省 生産性要件算定シート
厚生労働省 パンフレット

4.まとめ

人事評価改善等助成コースは、正規労働者に対する評価制度を導入することと評価する対象と基準を明確化することに意味があります。従来この人事評価制度がなかった中小企業にとっては、導入することで次の効果が期待できます。

能力がある人は認められて給与アップが見込めるので生産性がさらにアップする

正社員にとってはわかりやすく、やる気を出させる評価制度になるはずです。経済的には日本は先進国なのに、生産性は低水準といわれています。国が本気を出してこの制度を考案したのは、そのような理由があるからです。経営者の方はこの機会に従業員のモチベーションをアップしてみてはいかがでしょうか!

監修:長谷川祐也(中小企業診断士/経営学修士) 執筆:リカル

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