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グローカリゼーション

2018年10月11日(木)更新

人口減少や少子高齢化の問題を抱えている日本企業にとって、海外に活路を見出すことはもはや常套の経営戦略といえます。海外で販路の拡大や生産拠点の構築を果たすには、グローカリゼーション(グローカル化)が欠かせません。今回はグローカリゼーション(グローカル化)の概念やメリット・デメリット、事例や導入方法、課題を合わせて、ご紹介いたします。

グローカリゼーションとは?

グローカリゼーション(グローカル化)を理解するにグローバリゼーション(グローバル化)とローカライゼーション(ローカル化)の二つの概念を理解する必要があります。また、グローバリゼーション(グローバル化)が抱える矛盾を知ることで、グローカリゼーションの必要性を理解することができます。

グローカリゼーションの概念

グローカリゼーション(グローカル化)とは、社会的・経済的関連である資本や情報が国家という枠組みを超えて、地球規模でやり取りされる現象であるグローバリゼーション(グローバル化)と、地域の言語、法令、慣習に合わせた展開を重視する地域限定化の用語であるローカライゼーション(ローカル化)を合わせた造語です。主に民間企業が海外進出を手掛ける際に、世界規模で物事を考えながら、地域文化に根付いた経済活動を行なうことを指します。

世界中に支社を展開するグローバル企業にとっては、世界共通の商品・サービスの提供とともに、地域文化に合った商品化が常識とされています。人口減少社会、少子高齢化社会に突入した日本社会の中で、働き手不足や内需の減少に苦しむ日本企業にとっても、グローカリゼーション(グローカル化)を前提にした海外進出は重要な経営戦略の一つです。

また、近年では政情不安定やテロリズム、気候変動などのカントリーリスク、為替レート、金利などの市場リスク、原材料費の高騰や人材確保の困難など、グローカリゼーション(グローカル化)特有のリスクも指摘されています。さらにグローカリゼーション(グローカル化)に代わる成功事例として、現地に研究開発拠点を設け、新たな発想や技術革新を得るリバース・イノベーションも注目されています。

マクドナルドにおけるグローカリゼーション

ハンバーガーフランチャイズ大手のマクドナルドは、グローカリゼーション(グローカル化)の成功例としてよく取り上げられます。創業者のレイ・クロックはフライドポテトの味をそのまま提供できるフランチャイズシステムを生み出し、マクドナルドを世界中に展開したことで知られる人物です。

その後、マクドナルドは世界共通の商品の提供だけでなく、地域に密着した商品化を実現しており、日本ではテリヤキマックバーガー、タイではスパイシーナムトックバーガーが提供されています。このマクドナルドの世界展開はグローカリゼーション(グローカル化)の成功例として紹介されます。

グローバリゼーションが生んだローカライゼーション

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