連載:第62回 組織作り その要諦
あなたは悪い報告ほど“笑顔”で聞けますか?V字回復のリーダーが築いた「人が辞めない組織」の神髄
1.8億の債務超過からV字回復し、30年連続黒字を実現。「社員の成長こそが、企業の成長」と信じ、人をとことん大切にする経営を推進してきたのが、株式会社日本レーザーの代表取締役会長、近藤宣之さんです。しかし、かつては不良在庫・不良設備・不良債権・不良人材など多くの「不良」がはびこり、事実上の経営破綻状態にあったそう。そんな状況を変えるきっかけになった、社長のある覚悟とは?今回は同社の圧倒的な強さの秘訣と、近藤会長が考える「人が辞めない組織」に必要な条件、企業変革におけるリーダーシップについて伺いました。
1944年生まれ。慶應義塾大学工学部卒業後、日本電子株式会社に入社。1994年、子会社である株式会社日本レーザーの代表取締役社長に就任。2018年より、同会長(CEO)。2021年秋の叙勲で旭日単光章を受章。著書に「ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み」(2017年/ダイヤモンド社)等がある。
株式会社日本レーザーについて
1968年創業のレーザー専門商社。最先端の研究・産業用レーザー、工学機器などの輸入・販売を手掛ける。2007年、経営層・従業員全員で親会社から株式を買い取り、日本初のMEBO(マネジメント・アンド・エンプロイー・バイアウト)に成功。「社員全員が株主」という、非常に珍しい企業。年商62.9億円(2022年度実績)従業員数60名(2023年1月現在)。30年連続黒字を記録している。第一回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞「中小企業庁長官賞」等を受賞。
「志」と「理念」さえあれば儲かるのか?
――第1回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞・中小企業庁長官賞をはじめ、貴社の「人を大切にする経営」は多くの注目を浴びています。一方で、「人を大切にすれば儲かるのか?」といった声を聞くこともあるそうですね。
近藤宣之さん(以下、近藤): そうですね。たとえば少し前から聞く機会の増えた「ミッション」や「パーパス」もそうですが、当社のように人を大切にしたら会社は潰れないのかと聞かれたら「そんなことはありません」と答えるでしょう。
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