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戦略・経営

2018年1月26日(金)更新

「それって金になるの?」社外経験によるリーダー育成を妨げる、組織の近視眼

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昨年11月に開催されたNPO法人クロスフィールズ主催「社外経験を通したリーダー育成  ~早稲田大学ビジネススクール准教授 入山章栄氏と共に考える~」の中から3回にわたって、パネルディスカッションの模様をレポートします。 (入山氏による基調講演はこちら


パネリスト

独立行政法人国際協力機構(JICA)青年海外協力隊事務局 堀内好夫氏 (JICA民間連携ボランティア制度)

株式会社ローンディール代表取締役 原田未来氏 (企業間レンタル移籍プラットフォーム)

NPO法人クロスフィールズ代表理事 小沼大地氏 (新興国「留職」プログラム)

モデレーター

早稲田大学ビジネススクール准教授 入山章栄氏


パネリストの3人はいずれも、企業の「社外経験を通したリーダー育成」を助ける仕組みを運営しています。企業にその有用性を理解し、仕組みを利用してもらうには、共通して超えなければならない「壁」があるようです。

企業活動と国際ボランティアをつなぐ、JICAの新しい取り組み

入山  今日集まってもらったのは「人を動かす」ことに関する日本のトップランナー3人です。まずはそれぞれが「人を動かす」ことについてどんな取り組みをしているのか教えてください。

堀内  JICAでは、青年海外協力隊の運営をしています。 昨年、50周年を迎えた青年海外協力隊には3つの目的があります。

1つ目は「途上国の国づくりのお手伝い」、2つ目は「相手国と日本の友好親善」、3つ目が、「参加した若い人に貴重な経験を日本に持ち帰って、還元してもらうこと」です。

こうした従来の形に加えて、5年ほど前に民間連携ボランティアという新たな形式を立ち上げました。

青年海外協力隊として派遣するボランティアは、まず開発途上国の方から「こういう人に来てほしい」という要請があり、それに合った技術や経験を持っている人を公募するという仕組みでした。

一方、新たに立ち上げた民間連携ボランティアは、逆に日本企業の方から要望を聞いて、その要望に合わせてプランをカスタマイズして、ボランティアとして途上国へ派遣しています。

これまでに100社と提携し、50人ほどを現地へ送っており、利用した企業の方からは、途上国の「修羅場」をくぐり抜けることでコミュニケーション能力、課題解決能力、精神力、何にでも挑戦しようという姿勢などが身に付くという声をいただいています。

こうした能力は社内にとどまっていてはなかなか身に付かないので、新入社員として過ごした2年間と協力隊に参加した2年間を比べると、だいたい5年から6年分の差がつくのではないかとよく言っています。実際、協力隊での経験をもとに、その後、海外事業を任されて活躍していらっしゃる方もいるようです。

入山  途上国というと具体的にはどんな国が多いんですか?

堀内  主に東南アジアです。ベトナム、インドネシア、タイ、フィリピンなどは企業からの関心が高く、人気がありますね。

入山  単に「修羅場」を経験して成長するというだけでなく、将来のマーケットとして見込んでいるから、現地のリアルな状況を肌で感じてきてほしいという狙いですね。

導入企業はどんなところが多いのですか?堀内さんの肌感覚でいうと増えてきていますか?

堀内  約半数は中小企業です。事業の認知度向上と、企業活動と無償のボランティアとがどうつながるのかという点を経営層には理解していただけるよう伝えることが課題です。

「ボランティア」というネーミングも難しい一因なのかもしれないですね。

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