連載:第35回 小売・サービス
ネットショップのCRM、実施施策は「メルマガ配信」より「LINEメッセージ配信」が主流に
月商1,000万円未満のネットショップと月商1,000万円以上のネットショップとでは、使用カート、MAツール、出店モール、あるいはWebプロモーションなどで大きな違いがあります。ECマーケティング社では、調査をもとにさまざまな比較分析を実施していますが、今回は「CRM」(Customer Relationship Management、顧客管理)がテーマです。
8割超の企業が「CRMは重要な施策」と考えている
CRMには、メルマガ、LINE、アプリプッシュ通知、DMなどにより、1度購入したユーザーに再度購入を促す効果があります。同社では、CRMの実施の有無、施策の内容、調査・分析方法、集客方法、ユーザビリティ改善状況、リピート促進施策状況など)について、ネットショップを手掛ける222社(1,000万円未満/1,000万円以上の111社ずつ)から回答を得ています。
まず「あなたのネットショップにおいてCRMは重要な施策か?」と聞くと、月商1,000万a円未満のネットショップでは「ある程度は重要だと思う」46.8%、「非常に重要だと思う」20.7%、「どちらでもない」15.3%で、月商1,000円以上のネットショップでは「非常に重要だと思う」44.5%、「ある程度は重要だと思う」38.2%、「どちらでもない」7.3%となりました。やはり月商の多いネットショップほどCRMを重視しています。
「現在CRM施策を実施しているか?」を聞くと、月商1,000万円未満のネットショップでは「実施している」66.7%、月商1,000万円以上のネットショップでは「実施している」87.3%で、やはり月商が多いショップほどCRM施策を実施しています。
具体的な施策として「メルマガ配信」より「LINEメッセージ配信」が主流に
「具体的なCRMの施策」について聞くと、月商1,000万円未満のネットショップでは、「LINEメッセージ配信」67.6%、「メルマガ配信」63.5%、「ダイレクトメール」44.6%が上位でした。月商1,000万円以上のネットショップでも「LINEメッセージ配信」76.0%、「メルマガ配信」69.8%、「ダイレクトメール」59.3%と、比率がわずかに異なりますが、ほぼ同じ傾向となりました。従来の主流であった「メルマガ」から、現在はすでに「LINEメッセージ配信」に変化したことが分かります。
さらに詳細に、「メルマガ配信」「LINEメッセージ配信」「アプリプッシュ通知」の実施状況について聞くと、いずれの施策でも、サイトアクセス時や商品購入時、あるいはキャンペーン実施時などに「都度行う配信」が、「定期的な配信」「ステップを踏んだ配信」を上回っていました。とくに「ステップを踏んだ配信」は他の半分程度に留まっています。ステップを踏んだ配信は、専用ツールが必要だったり別料金がかかったりするため、コスト面から実施率が低いと思われます。
最後に、「CRM施策を外注しているかどうか」について聞くと、月商1,000万円未満のネットショップでは「制作関連のみ外注している」39.2%で最多でしたが、月商1,000万円以上のネットショップでは「すべて外注している」39.6%が最多で、「制作関連のみ外注している」29.2%がそれに続きました。月商1,000万円以上のネットショップほど、すべて外注するかすべて自社でまかなうか、姿勢がはっきりしているようです。
1,000万円未満/1,000万円以上でそれぞれ施策に差はありますが、それぞれの予算内で最適戦術を選択している様子がうかがえます。
調査方法
調査期間:2021年4月8日~9日
調査方法:アンケート調査
調査対象:ネットショップのWeb担当者
調査人数:計222人(月商1,000万円未満のネットショップ:111人、月商1,000万円のネットショップ:111人)
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000029038.html
https://www.ecmarketing.co.jp/contents/archives/1551
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