連載:第29回 IT・インターネット
約9割の総務で2020年度に仕事内容が激変、今後の体制に求めるのは「デジタルツールの導入」
2020年度の総務部門は、新型コロナ対策により業務内容・量に大きな変化が発生しました。これまで以上に衛生管理・資材管理の重要性が増すとともに、デジタル化の旗振り役も担ったという会社が多いと思われます。テレワークと関連し働き方改革も半強制的に進みました。そうした総務部門の現状、そして今後について「月刊総務」が分析しています。
コロナで9割の総務部門に変化、デジタル化も一気に進展
月刊総務では、全国の総務担当者を対象に「総務の2020年度の振り返りと2021年度の展望に関する調査」を実施し、139名から回答を得ています。それによると「2020年度を振り返り、コロナの影響で総務の仕事の内容は変化したか」については、「とても変わった」19.4%、「やや変わった」66.9%と、約9割が変化を実感していました。
具体的な内容では「在宅勤務の増加」「脱ハンコ・ペーパーレス化の進展」「備品補充などの減少」「社会貢献や福利厚生関連業務の激減」「緊急事態宣言にともなう勤務時間変更と労務管理」「一時休業にともなう雇用調整助成金の申請」といった声があがっています。
次に「2020年度を振り返り、会社全体のデジタル化は進んだと思うか」を聞くと、「とても進んだ」25.2%、「やや進んだ」62.6%で、ほぼ9割がデジタル化が進展したとしています。
具体的な内容では「採用・研修」36.9%、「社内問い合わせ対応」33.6%、「請求書・契約書」32.0%がトップ3となっています。その他には「健康管理」「施設管理」「社有車管理(ドライブレコーダー、GPSなど)」「オンライン商談」といった意見がありましたが、デジタル化として「FAX」を導入したという回答もあり、なかなか悩ましいところです。
まだまだ不十分な「総務にとってのデジタル化」、今後は自己キャリアの見直しも
今後の方向性を探るため「2021年度の総務体制に求めること」を聞くと、「デジタルツールを導入してほしい」44.6%が特に多く、「人員を補充してほしい」30.9%、「総務もテレワークできるようにしてほしい」23.0%がそれに続きます。コロナ禍で進展したとはいえ、デジタル化が不十分なこと、人材が足りていないこと、なにより総務自身の業務がデジタル化できていないことがうかがえます。
「現状の課題」を具体的に聞くと、「オフィスのレイアウト変更による新しい働き方の促進」「ニューノーマル下での新しい働き方に応じた拠点の見直し」「テレワーク対応の社内規定改訂」のほかに「震災から10年を期にBCPの見直し」という意見もありました。また「今後挑戦したいこと」では「BPO促進」「SDGsを推進する為の社内体制整備」などもあがっています。
今回のコロナ禍で、総務という部門と業務については大きな変革が訪れたといえるでしょう。このタイミングを好機として、業務の再構築、さらには自己のキャリア見直しなどが総務部門の社員には求められているのかもしれません。
調査方法
調査期間:2021年3月22日~29日
調査方法:Webアンケート
調査対象:「月刊総務」読者、「月刊総務オンライン」メルマガ登録者他
有効回答数:139件
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000060066.html
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