連載:第18回 小売・サービス
緊急事態宣言が再発令された1月、ドラッグストアの売れ筋は「ペーパーハンドタオル」で前年の4倍近くに
コロナ禍で衛生用品の需要が高まるとともに、自宅での調理機会も増加しました。2020年4月の緊急事態宣言で、ドラッグストアや食品スーパーマーケットの売れ筋商品は大きく変化しました。2度目の宣言となる2021年1月には、どのような変化が生まれたでしょうか?
「ペーパーハンドタオル」「家庭用手袋」「使い捨てカイロ」などの売り上げが前年より伸長
True Data(トゥルーデータ)は、自社の統計データに基づき、ドラッグストアおよび食品スーパーマーケットにおける消費動向を発表しています。それによると、2021年1月のドラッグストア1店舗あたりの購買金額は、前年同月と比べ6.2%減少し、2か月連続でマイナスでした。1店舗あたりのレシート枚数(客数)も前年同月比11.0%減少していますが、1レシートあたりの購買金額は5.4%増加しています。これは、1回の来店で「まとめ買い」をしていると考えられます。
一方、食品スーパーマーケットの売り上げは前年同月比4.4%増加し、4か月連続で前年売り上げを超えました。2020年4月のときは、前年同月比14.3%増と大きく伸長しましたが、2021年1月は小幅に止まっています。食品スーパーマーケットでも、1店舗あたりのレシート枚数が前年同月比6.7%減少、1レシートあたり購買金額が11.9%増となっており、まとめ買い傾向が見てとれます。
一方でカテゴリごとに売れ筋商品を見ると、ドラッグストアで「ペーパーハンドタオル」(前年同月比372.6%)、食品スーパーマーケットで「家庭用手袋」(同214.9%)と、特定商品の売り上げが大きく伸びていました。「使い捨てカイロ」も例年より伸びていますが、これは「レジャーなどでは、室内より室外で過ごすことが増えた」「店舗の換気が頻繁に行われた」といった影響が考えられます。
またドラッグストアで「救急絆創膏」が伸長しているのは、手洗いや殺菌消毒剤の使用機会が増え、冬場の手荒れやあかぎれが増加したといった理由がありそうです。
単純に衛生用品が伸長するのではなく、冬場ならではの理由、ニューノーマルの生活スタイルによる理由など、今後も特定商品の売り上げは、さまざまな要因で変化しそうです。関係者は要注目でしょう。
調査方法
データ抽出日:2021年2月16日、17日
調査方法:同社が運用する標準データベース「True Data」を使った統計
調査対象:全国のドラッグストアやスーパーマーケットなどの消費者延べ6,000万人規模の購買情報
集計カテゴリ:生鮮・惣菜カテゴリおよび、カテゴリ名に「その他」を含むものを除外し、1店舗あたり200個以上売れているカテゴリを月次集計
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000039871.html
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