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ミレニアル世代・Z世代を新型コロナが直撃、収入減・失職などの経済的ダメージ

BizHint 編集部 2020年7月10日(金)掲載
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ここ最近、新しい世代の呼び方として「ミレニアル世代」「Z世代」が定着してきました。一般的に「ミレニアル世代」は現在26歳~37歳の働き盛り(1983~1994年生まれ)、「Z世代」は現在17歳~25歳のデジタルネイティブな若者(1995~2003年生まれ)を指しています。コロナ禍を経て、彼らのメンタルや経済面、仕事観などが変化したようです。

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コロナのパンデミック、若い世代は健康被害より経済的ダメージが大

デロイト トーマツ グループは、約27,500名のミレニアル世代・Z世代を対象に、2019年11月および2020年5月の2回にわたり「ミレニアル年次調査2020」を実施。その結果を比較しています。

それによると、「いつも・ほとんどストレスや不安を感じる」との回答が、ミレニアル世代・Z世代ともに第2回調査では減少していました。また「いつもストレスを感じる理由」について、「長期的な家計」が増加する一方で「家族の幸福」が減少していました。「身体的/医学的な健康」も減少しています。この反応からは、コロナでの健康被害や家族問題よりは、経済的ダメージを感じている様子がうかがえます。

そこで自身の経済状況について、「今後12か月間で改善するか?」を聞くと、「改善する」との回答はグローバルのミレニアル世代・Z世代で4割台に留まっています。とくに日本のミレニアル世代・Z世代は、第1回調査からさらに減少し、ミレニアル世代で14%、Z世代では13%と非常に悲観的な予測をしています。

環境に対する行動には変化は生まれず

今回のパンデミックの経済的な影響により、「環境/気候変動の取り組みについて、企業や行政の優先度が下がる」との割合は、日本は世界13国より低い数値を示しています。とくに日本のZ世代は「行政の優先度が下がる」48%と考えています。一方世界13国の平均は63%と15ポイント上回っています。つまり、日本のミレニアル世代・Z世代は、環境/気候変動の取り組みに、パンデミックはあまり影響を与えないだろうと考えているわけです。

この考え方は、自身の行動についても同じで、COVID-19対応などで「自分自身が環境に及ぼす影響を制限しようと行動を変化させたが、これを続けていくつもりである」とした割合は、日本のミレニアル世代・Z世代は65%・50%で、世界水準を下回っています。

ミレニアル世代・Z世代にとっては、「収入減や失職」が目の前の大問題

一方で、「パンデミックの影響で、雇用や収入の状況が変化したか?」を聞くと、影響を受けていない人が3割超で最多ですが、「勤務時間が減少した」「収入/賞与が減った」という人がそれに続いています。日本の状況では、「仕事/主な収入源を失った」がミレニアル世代では3%なのに比べ、Z世代は10%に達しています。「収入/賞与が減った」がミレニアル世代22%なのに比べ、Z世代は16%で、若い世代ほど、収入どころか職自体を失う状況に直面しているようです。

また、企業の新型コロナ対策として広がったリモートワーク(在宅勤務)について、日本のミレニアル世代・Z世代は、あまり良い印象を持っていないことも判明しました。「リモートワークを選択できるとストレスの軽減につながる」「リモートワークでより良いワークライフ・バランスを保つことができる」などは世界13国平均を大きく下回り、「リモートで働く選択肢があってほしい」との回答は、13国中最低でした。世代比較ではZ世代ほど低くなっており、彼らはリモートワークに期待していない印象を受けます。

最後に、今後の状況に対する楽観性/悲観性を5つの質問結果から数値化する「Mills Moodインデックス」について、日本はさらに低下し、ミレニアル世代で17(世界13国は32)、Z世代で18(世界13国は35)まで下がっています。若い世代、とくにZ世代の不安不満の解消は、重要な課題だと言えるでしょう。

調査方法

調査期間:第1回:2019年11月~12月、第2回:2020年4月~5月
調査対象:世界各国のミレニアル世代(1983~1994年生まれ、現在26歳~37歳)、Z世代(1995~2003年生まれ、現在17歳~25歳)
調査人数:第1回:43か国・18,400人(うち日本は800人)、第2回:13か国・9,100人(うち日本は800人)

プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000301.000000202.htmlhttps://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/news-releases/nr20200706.html

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