連載:第23回 建設業
コロナ禍を経た住まいのニーズ、買い物・病院へのアクセス重視が高まり、通勤・通学の利便性はポイント減
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩)は、コロナ禍を経た生活者の「住まい」に対するニーズや価値観について、全国の20歳から69歳の男女を対象に2021年2月24日~26日に実施しました。
次の住まい重視点のトップ「買い物が便利」が増加。「職場・学校への通勤・通学範囲」は減少
居住エリアを選ぶ際に重視する点の変化を調べるため、今の住まいを選んだ際の重視点と、次の住まいを選ぶとしたら重視する点を聴取しました。
次の住まいのエリア選択で最も多くの人が重視しているのは「買い物が便利」で52.2%となりました。今の住まい選択時に比べ20.1ポイント増えています。また、今の住まいのエリア選択で重視点トップだった「通勤・通学範囲」は、次の住まい選択では6.6ポイント減の35.3%で3位に後退しました。「病院・医療機関に通いやすい」は今の住まい選択では10位だったのが、次の住まいでは18.6ポイント増の29.4%で5位に浮上しています。
外出機会が減り、リモートワークやオンライン授業も広がる中、在宅時間が増えて買い物や通院も自宅の近くで済ませられることへのニーズの高まりがわかります。リモートワークをする人のデータを見たところ、前述の傾向は更に顕著で、「通勤・通学範囲」は、今の住まい選択時より16.3ポイントも減少しています。
リモート勤務者が重視するトップ3は「宅配ボックス、ネット回線などの付加設備」「日当たりの良さ」「収納力」
次に、住まいの設備や条件に関する重視点の変化について調べました。
今の住まい選択時に重視した点と、次の住まいを選択時に重視する点の回答率の差をランキングにしてまとめています。コロナ禍を経て、以前より重視されている項目の顔ぶれを、回答者全体とリモート勤務者とで比較しています。
回答者全体で、次の住まいでの重視点回答率がもっとも増加したのは「耐震性・免振性能」で18.0ポイント増となりました。これに「防音、遮音性能」、「セキュリティー」、「断熱性能」が続き、上位4位は安全性、堅牢さといった項目が占めています。
リモート勤務者で増加した重視点のトップは、10.1ポイント増の「宅配ボックス、ネット回線などの付加設備」。次いで「日当たりの良さ」「収納力」も10ポイント近く増加しています。仕事場としての快適さに関連する項目が上位にきていることがわかります。
リモートワーク率が高いほど、「2~3箇所を行き来して暮らしたい」意向が高い
最後に、「理想の暮らし方」について聞きました。最も近いものを選んでいただいた結果を、リモートワーク状況別に比較しました。
リモートワーク率が高いほど、「2~3箇所を行き来して暮らしたい」意向が高く、主に在宅勤務している人では3割を超えました。一方、完全にオフィス・現場勤務の人では13.8%にとどまり、「1か所に定住して暮らしたい」が79.9%となっています。
この調査結果から、生活者の住まいへのニーズはコロナ禍を経て変化が生まれていることが見えてきました。リモートワークの定着、浸透は今後も続くと推察され、住まいニーズの変化も増していく可能性が高いです。今後の住宅エリアや、住宅設備の開発もニーズに応じて変わっていくのかもしれません。
調査概要
調査テーマ:コロナ禍を経た「住まい」に関するニーズや価値観に関する調査
調査方法:株式会社インテージのネットリサーチによる自主調査
調査地域:日本全国
対象者条件:20-69歳の男女、エリア・性年代・未既婚構成比は人口統計にあわせて回収
標本抽出方法:弊社保有パネルへアンケート配信
標本サイズ:n=1,023(男性512、女性511)
調査実施時期: 2021年2月24日~2021年2月26日
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