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連載:第2回 小田急電鉄の組織風土改革

「自分が主役」という意識が組織を変える【小田急電鉄の中間管理職マネジメント】

BizHint 編集部 2018年8月22日(水)掲載
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一般的に変化を望まず、現状維持を続けるという傾向が強いといわれる中間管理職に、いかに能動的な意識を持ってもらうか。こうした意識改革が、組織の活性化のカギとなります。そんななか、小田急電鉄では様々な中間管理職向けの取り組みを行うことで、社内に大きな変革の輪を生み出すことに成功しました。今回、それらの取り組みを外部から支援していたヒューマンバリューの川口大輔さんを聞き手に迎え、具体的な施策について語ってもらいました。

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(写真左から運転車両部 邨松賢治さん、運転車両部 稲葉裕行さん、経営戦略部 西村潤也さん)

電車運行の司令塔たちに、いかに意識変革を訴えるかが課題

川口大輔さん(以下、川口): 小田急電鉄の運転車両部という現業の職場で、中間管理職的な立場である助役を対象とした組織活性化が促進されてきました。なぜ変革が必要だったのか、また、どんな点に注意されたのかについて本日は伺えればと思っています。まずは取り組みの対象となった助役のお仕事について、簡単に伺えればと思います。

運転車両部 邨松賢治さん(以下、邨松): 運転車両部は列車の運行と車両の整備を担当する部署であり、運輸司令所・電車区・車掌区・総合車両所・検車区にて管理されています。所属員は、列車運行の中枢で安定輸送を提供している司令、お客さまに安全・安心を提供している運転士、車掌、そして良質な車両を提供している整備士に分かれています。運転車両部全体には1500名が在籍しており、小田急では毎日2000本を超える列車が6万3000km超を走行し、日夜「安全」「安定」「安心」の輸送を提供しています。その中で、電車区・車掌区の助役は誰がどの列車に乗務するかの勤務手配や乗務員一人ひとりの労務管理を行うとともに、事故が発生した場合、再発防止のための調査・対策検討や事故の未然予防のためのリスク管理など、多岐にわたる実務の第一人者としてヒト・モノ・金・情報を管理しています。

経営戦略部 西村潤也さん(以下、西村): 小田急電鉄における「助役」は、普通の会社でいうと中間管理職的な立場ですね。電車区、車掌区それぞれの区にトップとして 現業長が、職場の全体的マネジメントを行う一方、助役はその下に位置して、現場実務を担っています。 1人の現業長に対して、7~8人の助役がいて、その下に100名前後の部下がいます。

川口: 安全にかつ正確に、電車を運行する上での司令塔のような存在なんですね。

運転車両部 稲葉裕行さん(以下、稲葉): そうですね。かつて私自身も経験しましたが、助役は非常に激務です。勤務手配は誰かが休んだらその分を誰かを充てがわなければいけませんし、ダイヤが乱れたら迅速に元通りに運行するように人を手配しなければいけない。日々起こる物事をひたすら最前線でこなしています。本来ならば、部下のマネジメントや、成長を促す働きかけ、将来を見越した取り組みも仕事の一環ですが……。業務に忙殺されて手が回らない……という状況も多かったですね。

モチベーションの低下が生んだ、ヒューマンエラー

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