連載:第52回 成長企業 社長が考えていること
なぜ中小企業の新規事業は頓挫するのか?仕掛け人に学ぶ成功 “3つの条件”
「営業しなくても仕事の依頼が自然と集まる会社にしたい」。デザイナーではない小川亮さんは、新規事業としてデザイナーのためのプラットフォームづくりに挑み、次々と新しい事業に挑戦してきました。その経験から、経営資源に限りのある中小企業が新規事業を成功させるためには3つの条件が必要だと気づきます。小川さんに新規事業へ挑む際の条件をお聞きしました。
株式会社プラグ
代表取締役社長 小川 亮さん
1971年、東京生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、キッコーマン株式会社へ入社。主にマーケティング業務に従事した後、慶應義塾大学大学院経営管理研究科にてMBAを取得。経営管理博士。2001年に父の経営する株式会社アイ・コーポレーションへ入社しパッケージデザイン事業を伸ばす。2014年のリサーチ会社との合併に伴い、社名を株式会社プラグにあらため、社長に就任。早稲田大学マーケティング・コミュニケーション研究所招聘研究員、明治大学ビジネススクール兼任講師、2022年より公益社団法人日本パッケージデザイン協会の理事長を務める。著書に『会社を成長させるデザイン力』(JMAM)『売れるパッケージデザイン150の鉄則』(日経BP)等。
中小企業が新規事業を成功させる3つの条件
――現在、パートナー企業の新規事業への挑戦もサポートされていますね。
小川 亮さん(以下、小川): 当社は父が起した5名のデザイン事務所から始まり、「パッケージデザイン」という強みを軸に会社を成長させるために事業に挑戦してきました。2014年にリサーチ会社と合併して「株式会社プラグ」という新しい組織になりました。現在はパッケージデザイン開発のみならず、マーケティングリサーチ・商品開発支援、デザインを生成・評価するAIのシステム開発と提供、UIUX開発などの事業を展開しています。
私自身もそうだったように、これまで受注案件しか経験のない中小企業が、自らのビジネスモデルを変えることは非常に困難です。しかし、だからこそ新規事業へ挑戦する価値は高く、生き残るために重要なことだと思います。
――経営資源に限りのある中小企業が新規事業を成功させるために必要なことはなんでしょうか?
小川: 他社の新規事業をお手伝いしているからわかるのですが、新規事業はいつの間にか立ち消えになるパターンが多いですよね。新規事業が成功できるかどうかは次の3つのポイントがクリアできているかだと思います。
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