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連載:第8回 よくわかる補助金・助成金 設備投資

設備投資で生産性向上を目指すなら。「先端設備等導入計画」認定を検討してみては?

Logo markBizHint 編集部 2020年3月26日(木)掲載
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先端設備導入計画は中小企業や小規模事業者が設備投資を通じて、労働生産性の向上をはかる計画です。どんな制度で、誰に提出、認定してもらえるのか、そしてどんなメリットがあるのか、解説します。

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1. 先端設備等導入計画とは

近年のAIやビックデータ、IoTなどの急速な技術革新に対し、政府が国際競争力を維持し、国内産業の生産性を向上させるため、2020年まで「生産性革命・集中投資期間」と設定。そして2018年6月に「生産性向上特別措置法」が施行されました。

先端設備等導入計画は、その施策のひとつです。 中小企業の生産性向上のため、まず市区町村が「導入促進基本計画」を策定し、国に同意を得る。その計画に基づき、市区町村に所在している中小企業を対象に、国と市区町村がともに中小企業の生産性向上を支援するという制度です。

中小企業がこの先端設備等導入計画を申請するには、設備を設置する所在地(工場に設置の機械装置ならば、本社ではなく工場の所在地)の市区町村が、国から「導入促進基本計画」の同意を受けている必要がありますが、現在ほとんどの市区町村はすでに対応済みです。

その後、中小企業・小規模事業者等が計画を立案し、認定を得ることで「固定資産税の軽減措置」「信用保証枠の拡大」などのメリットが得られる制度です。

(1)要件

先端設備等導入計画の策定の手引きの概要・記載内容には次の記述があります。

中小企業者が、①一定期間内に、②労働生産性を、③一定程度向上させるために、④先端設備等を導入する計画を策定し、その内容が所在する市区町村の「導入促進基本計画」に合致する場合に認定を受けられます。

〔出典:【生産性向上特別措置法】先端設備等導入計画策定の手引き(平成31年4月版)

先端設備等導入計画の要件をまとめると下記の通りとなります。

(2)労働生産性

労働生産性は、下記の計算式によって算定します。

〔出典:【生産性向上特別措置法】先端設備等導入計画策定の手引き(平成31年4月版)

減価償却費は会計上の減価償却費を使います。
基準年度となる直近の事業年度末から「3年間、4年間または5年間」の計画期間において「年平均3%以上」向上しなければなりません。つまり計画が3年間であれば、計画終了時に9%伸びていなくては認定が得られません。

(3)2つのメリット

税制措置

先端設備等導入計画の認定を受けることで得られる一つ目のメリットは、新規取得した設備に係る固定資産税が3年間にわたり、ゼロから1/2の範囲で軽減されることです(ゼロの市区町村が多いです)。対象となるのは、工業会等から証明書を取得した下記の設備です。最新モデルである必要はないですが、中古資産は対象外となります。リース会社を通じた取得も対象となります。

金融支援

二つ目のメリットは、資金調達に際し債務保証に関する支援を受けることができます。信用保証協会から下記の保証枠の拡大が受けられます。

その他

先端設備等導入計画の認定を受けると、2019年度まで「ものづくり補助金」審査の加点項目になっていました。しかし2020年は「生産性革命・集中投資期間」の最終年度ということもあり、令和元年度補正の「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」では、加点対象施策から外れてしまいました。

ものづくり補助金の申請を検討中の皆様は、ものづくり補助金の公募要領を併せてご確認ください。

2. 申請に必要な準備と手続き

(1) 先端設備等導入計画書

まずは、対象の市区町村が「導入促進基本計画」の同意を受けているか、中小企業庁の下記リンクまたは直接市区町村のホームページで確認します。
〔中小企業庁 経営サポート「生産性向上特別措置法による支援」〕

ちなみに、2019年1月末までの令和元年度4-12月の認定件数は、全国で39,479件。昨年の平成30年度の21,999件に対し、179.5%の推移と大幅に増加しています。

また記入見本等は上記リンクでも確認できますが、基本的に受付窓口は市区町村となりますので、市区町村のホームページにて、「先端設備等導入計画申請書」と検索して、確認して下さい。ほとんどの場合、ワード文書などで記入見本例が確認・ダウンロードできます。

本紙A4サイズ紙2枚程度に、先端設備等導入計画をA4サイズ紙3-4枚程度添付するのが、一般的な様です。この添付する計画が制度の根幹部分となりますので、自社の生産性がいかに向上されるかをまとめます。そして自社の経営状況の現状分析、導入する設備の具体的な内容および実施時期、最後に将来の展望を数字と共に記入します。

(2) 生産性の向上を示す工業会の証明書、等

導入する設備が決まったら、メーカーに生産性向上要件を満たしていることを証明する証明書の発行を依頼します。この証明書は基本的にメーカーが作成し、各種工業会が認定する制度になっています。もし、申請時点で証明書が間に合わなければ「誓約書」を追加すれば後日提出も認められています。

設備取得にリースを利用した場合は、リース契約見積書、リース事業協会が確認した軽減額計算書も必要となります。工業会証明書と共に、これらはリース会社に発行を依頼します。

(3) 認定支援機関確認書

認定支援機関とは、中小企業や小規模事業者が安心して経営相談等を受けられるために、税務、金融及び企業財務に関する専門知識や支援に係る実務経験が一定レベル以上の個人・法人等に対して国が認定した公的な支援機関です。金融機関を中心に、税理士やコンサルティング会社も認定支援機関として登録しているので、顧問先などに相談してみましょう。
下書きした計画書の内容を認定支援機関に確認(設備を導入することで労働生産性が年平均3%以上向上するか)してもらい、確認書を発行してもらいます。

(4) 手続き

もっとも大事なことは、導入する先端設備は「先端設備等導入計画」が認定された後に取得することです。フローとしては下記の通りとなります。

3. まとめ

補助金とは違い、直接的に資金を得る訳では無い「先端設備等導入計画」。しかしながら申請に係る手間とそのメリットを比較すれば、その効果は小さいものではありません。

提出先が市区町村ということで、事業計画のプロではない行政が認定する制度ですから、事前に認定支援機関の確認が必要となっています。
ぜひ新型設備の導入や継続的な設備投資を検討中の事業者の皆さんは、地域の商工会議所や商工会、中小企業診断士などに相談しながらこの制度をうまく活用して下さい。そしてその後の事業拡大のきっかけとなりますことを切にお祈りいたします。

※最新の情報はHPにて確認してください。
中小企業庁:経営サポート「生産性向上特別措置法による支援」

(執筆)
株式会社プロデューサー・ハウス 打越大輔
中小企業診断士

1級販売士

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